古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四十八章 乍恐奉願上口上 其の十三

2015年10月05日 07時40分53秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「御米合弐拾八石也」第四頁、上の三行目以下

解読 仕度奉願上候。依之御達申上候。以上

          江田組大庄屋

             浦 儀才次 印

    竹田半之右衛門 様

    倉垣 衛守 様

読み 仕りたく願い上げ奉り候。これに依ってお達し申し上げ候。以下略。

解説 本文は全体に文字の書き方は難しいと思います。流れで読んで行くところも多くなります。 「仕度」・・・仕りたく。「度」も難解。 「奉願上候」・・・「願」の書き方も変わっています。 「御達」・・・この場合は、下から上へお届けすること。 田並上村からお米借入の申請が、江田組大庄屋へ上がって来て、その申請を大庄屋から周参見代官所へ取り次ぐ文書になります。 「竹田半之右衛門」が周参見代官所の代官という事は別の名簿で判っていますが、「倉垣衛守」は別の名簿に載っていないので、正確には判りませんが、連名ですから、同じ役人と推定します。「衛」の崩しがわかりにくいですが、この様な書き方もあります。「衛」は「とのい」と言う読みが有るので、一応「とのいのかみ」と読んでおきます。庄屋から大庄屋宛の申請書が多い中で、更に代官所へ取り次いだ申請書が残っているのは珍しいものです。


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