「霞ヶ谷山火事ニ付願口上控」第八頁、上の七、八、九行目
解読 頼遣し、津呂地近邊 之者ハ不残在蔵江
かけ付防方取計ハせ
読み (呉れ候様に)頼み遣わし、津呂地近辺の者は残らず在蔵へ
かけつけ防ぎ方取り計らわせ
解説 難しい最初の字は「頼」です。次の「遣し」は五行目に出た字と同じ。「頼遣し」・・・「頼む」の丁寧語。困っているので助けて欲しいと頼み込む。 「津呂地」・・・『つろじ』上村の地区名。田並浦に近いところ。 「近邊之者」・・・近辺、『きんぺん』。近くの者。 「不残」・・・よく出る言葉です。「残らず」。 次の字は、町史では「在蔵」と解読していますが、意味が分かりません。「在蔵へ」ですから、地名かとも思われます。人名かも。他の読み方が有れば、教えて下さい。 九行目は解りやすい。最後は「取計はせ」・・・『とりはからわせ』。防火がうまく行く様に取り扱いさせる。
生の文に触れると昔の人がすごく身近に感じられます。