古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十九章 漂流外国物語 其の十二

2016年03月29日 08時23分28秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第四ページ、上の一~二行目

長い間勝手しました。「漂流外国物語」を再開します。

 

解読 船江打込ミ船底ニアカ四五尺程茂溜リ候故船中大きに

    驚き面々根限り相働きアカをかへ捨居候内帆三つニ

 

読み 船へ打ち込み船底にアカ四五尺程も溜まり候故、船中大きに

    驚き面々根限り相働きアカを換え捨て居り候内、帆三つに

 

説明 本章は長文の記録ですが、墨の色が濃く、読みやすい文章が続きます。後半はもっと墨の色が薄くなります。 「アカ」・・・ここではサンズイヘンに含と書いている様に見えますが、広辞苑には、サンズイヘンに金と書く「アカ」が出ています。船の底に溜まる水の事。古文書では他にも「アカ」の漢字が出て来ます。ここでは、隙間から洩れる海水ではなく、上から入ってくる海水なので、四・五尺も溜まっている事になります。 「四五尺程茂」・・・「五」、「程」が難解。「茂」はヒラカナの「も」です。 「アカをかへ捨居」・・・「を」の元字は「越」の崩し字です。「久」に見えるのは「かへ」と読み「代え捨て」。


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