古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十七章 潮岬会合 その十

2013年03月16日 07時35分28秒 | 古文書の初歩

 

 

潮岬会合「乍恐言上」第三ページ、三~四行目。三月十六日付け、画像掲出出来ました。 

解読 余浦之義も一身致、迷惑ニ奉存候。                          

附り。日高、比井組之猟舩左原権左衛門様御手形を取、下江

 

読み 余浦の義も一味致し、迷惑に存じ奉り候。

附けたり。日高比井組の漁船、左原権左衛門様お手形を取り下へ

 

解説 「余浦」・・・他の浦。古座浦以外の浦も。 「一身致し」・・・当て字です。「一味致し」。仲間になって。 「附り」・・・『つけたり』補記。付録。おまけ。 「日高、比井組」・・・田辺以北の組名。御坊市付近の浦々。 「猟舩」・・・漁船と同じ。 「左原権左衛門」・・・どこの役所の、どの様な役職の武士か分かりませんが、日高地方管轄の役所か或いは和歌山藩の担当者かも。 「御手形」・・・証文。証明書。印を押した正式書類。「役所の証明書を持って。」  「下へ」・・・『しもへ』。下りの方向の海へ。御坊付近から東南方向、串本・古座方面の漁場へ。下の字の縦棒が途切れて長く伸びています。