box観戦記録

100%自分用のリストです

マニー・パッキャオ対アントニオ・マルガリート(2010/11/13)

2010-11-14 15:10:50 | ボクシング

WBCスーパーウェルター級王座決定戦

フィリピンが生んだ超人マニー・パッキャオ選手(Manny Pacquiao)が元ウェルター級王者のアントニオ・マルガリート選手(Antonio Margarito)と空位のSW級王座を争った一戦は、米テキサス州アーリントンのカウボーイズスタジアムで行われ、パッキャオ選手のスピードとパワーが圧倒する12回大差判定でパッキャオ選手が勝利しています。(体格比較)

ガードを固めながらジャブを突いてのプレスを掛けてくるマルガリート選手に対して、縦横無尽に動き回るステップワークを駆使しながらのありとあらゆるアングルからの攻撃をハードに見舞っていくパッキャオ選手。
マルガート選手のプレスに晒されロープを背にし、強烈なボディブローやガードを突き破って襲ってくる左右アッパーや左フックでピンチに陥りかける場面も何度かあったのですが、見ていてやばいと思える場面でも「嬉々として」打ち合いに飛び込んでいき、そして打ち勝つパッキャオ選手の攻防両面でのパワーは、相変わらず信じ難いものでした。

4回にボディブローで効かせてマルガリート選手が後退したあたりからは試合のペースは完全にパッキャオ選手がキープ。6回にマルガリ選手のハードなボディブローで腰を折ってピンチに陥りますが直後にハードなコンビネーションで応戦しペースを譲りません。
4回にカットしたマルガリ選手の右目下の腫れが悪化していくにつれてペースは一方的になり、10回にはカウンターの右フックでマルガリート選手の動きを止めるなど、終盤はワンサイドのパッキャオ劇場でした。

公式のスコアは120-108、119-109、118-110の大差3-0。シロート採点119-109パック。
当日体重で17ポンド重い相手に対して全くひるまず自らの強打を正面からガンガン打ち込んでいくパッキャオ選手の姿勢。相変わらずの無尽蔵のスタミナとハードで正確な最高級のコンビネーションブローの数々。
今回もまた、パッキャオ選手の素晴らしさばかりが際立った一戦でした。

CompuBox Punch Stats: Pacquiao Lands Big Numbers(Boxing Scene)

Power Punch
Punchzone


パッキャオ選手は52勝(38KO)3敗2分。マルガリート選手は38勝(27KO)7敗。

パッキャオが史上2人目の6階級制覇(デイリースポーツ)
パッキャオが6階級制覇/ボクシング (日刊スポーツ)

Pacquiao dominates Margarito(Jeff Zimmerman and Peter Lim/Fightnews)
Manny Pacquiao Dominates Antonio Margarito(Michael David Smith/Boxing FanHouse)
Pacquiao clobbers Margarito for eighth title(Kevin Iole/Yahoo! Sports)
Pacquiao Busts Margarito Up; Gets Easy Win(Ben Thompson/FIGHTHYPE)
Same As It Ever Was: Pacquiao is Brutal, Shatters Records(Jake Donovan/Boxing Scene)
Pacquiao brutalizes Margarito to unanimous decision(Doug Fischer/The Ring)
Pacquiao proves he's a great(Dan Rafael/ESPN)

8階級目のタイトルを獲得する大偉業を成し遂げたパッキャオだが、陣営とアラムは次戦ではウェルターに戻すつもりのようだ。
パック「6ラウンド目に食ったボディは本当に効いたよ。あのラウンドを凌げたのはラッキーだった。この試合は決してイージーなものではなく、キャリアにおいて最もハードな戦いだったよ。マルガリートは本当にタフで強く、そして非常に大きかった。マルガリートとの打ち合い、パンチ交換に度々応じたのは良いファイトにしたかったし、ファンを喜ばせたかったからだよ。試合には勝ったけど、ハードだった。」
写真
Photos: Manny Pacquiao Punishes Margarito Over Twelve(Boxing Scene)
FightPhoto(HBO)

 




展望 パック対マルガリ

マニー・パッキャオ対ジョシュア・クロッティ(2010/03/13)
パッキャオ対コット続報
ミゲル・コット対マニー・パッキャオ(2009/11/14)
パッキャオハットン続報
リッキー・ハットン対マニー・パッキャオ(2009/05/02)
パッキャオ対デラホーヤ 夢のあと
オスカー・デラホーヤ対マニー・パッキャオ(2008/12/06)
デビッド・ディアス対マニー・パッキャオ(2008/06/28)
ファン・マヌエル・マルケス対マニー・パッキャオ(2008/03/15)
マニー・パッキャオ対マルコ・アントニオ・バレラ(2007/10/06)
マニー・パッキャオ対ホルヘ・ソリス(2007/04/14)
マニー・パッキャオ対エリック・モラレス(2006/11/18)
レーロホロノ・レドワバ対マニー・パッキャオ(2001/06/23)
チャッチャイ・サーサークン対マニー・パッキャオ(1998/12/04)

アントニオ・マルガリート対ロベルト・ガルシア(2010/05/08)
マルガリート選手のグラブ問題続報
アントニオ・マルガリート対シェーン・モズリー(2009/01/24)
ミゲル・コット対アントニオ・マルガリート(2008/07/27)
カーミット・シントロン対アントニオ・マルガリート(2008/04/12)
アントニオ・マルガリート対ゴールデン・ジョンソン(2007/11/10)
アントニオ・マルガリート対ポール・ウィリアムズ(2007/07/14)
アントニオ・マルガリート対ジョシュア・クロッティ(2006/12/02)
ダニエル・サントス対アントニオ・マルガリート(2004/09/11)
アントニオ・マルガリート対セルヒオ・マルチネス(2000/02/19)


コメント (18)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ギジェルモ・リゴンドウ対リ... | トップ | マイク・ジョーンズ対ヘスス... »
最新の画像もっと見る

18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown ()
2010-11-14 15:14:58
パッキャの強さはもちろんですが、マルガリートのタフネスと根性も感動的でした。
一方的ながら素晴らしい試合だったと思います。
返信する
Unknown (Unknown)
2010-11-14 15:28:17
マルガリートのナイスファイトのおかげでいい試合になりましたね。
次こそはメイとの最強を賭けた試合が観たいです
返信する
Unknown (シェーン)
2010-11-14 15:30:50
文句なく素晴らしい試合でした。

大きい相手をパンチで圧倒するパッキャオ。
打たれても打たれてもひるまず前に出るマルガリートの姿も心打つものでした。

こりゃもう、(メイとの一戦が実現しなければ)ウィリアムスvsマルティネスの再戦の勝者とやるしかないんじゃないでしょうか。
この2人なら今度こそいい勝負をしてくれそうに思います。

そしてマルガリートも5月とは違い、パッキャオ相手にいくつか見せ場を作ってくれました。引退はしないでほしいです。

返信する
Unknown (けんたしちー)
2010-11-14 16:13:32
サイズの違いに違和感を覚えながらの観戦でした。確かにパッキャオ選手の素晴らしいパフォーマンスに脱帽の試合内容でしたが更に大きな相手と戦うのはさすがに疑問を感じます。
ロープ際に追い込まれたパックを見ながらハラハラとはしましたがもっと違う意味でドキドキハラハラする試合を見たいです。(上手く言えなくてすみません・・)
もちろんメイウェザーとの一戦であることは言うまでもありませんが。
返信する
Unknown (ヴィル)
2010-11-14 17:55:07
メイウェザーもウィリアムスもマルチネスも相手にならないでしょう。
もうクリチコとやりましょう。
返信する
Unknown (観戦記録のファン)
2010-11-14 18:25:25
イチ視聴者として、試合前の胸の高鳴りはこれまでのパッキャオ戦で一番でした。
そして、ただただすごかった…。

ずっと気になってたんですが…なんで、パッキャオは、相手に打たせるとき、ガードをめちゃめちゃ高く上げてボディをガラ空きにするんですかね?
相手がデカイから?見てる私の気のせい?

マルガリの不気味さは健在でしたけどねぇ。
モチベーションも高そうだったし、パッキャオヤバいぞ、と思ったんですが、恐れ入りました。
返信する
理解不能の怪物マニーパッキャオ (先見の明)
2010-11-14 18:43:33
試合前の心配もどこ吹く風
やはりこの男は理解不能の怪物でした
マルガリートも6Rボディブローでパッキャオを追い詰めましたが、逆に打ち返したピンチを切り抜けてしまったパックマン
そこからは残酷な光景が続き、絶対に試合を投げないというマルガリートの鉄の意思だけが際立ちました
殴ってるパッキャオが嫌気がさす程のマルガリートの鉄の意思
途中で試合を放棄するボクサーが多い中、マルガリートの魂の戦いには胸が打たれました
しかしこの試合を美化してしまうかは難しい所で、何故セコンドもレェフリーも止めないんだという考えも当然出てくる試合でした
試合後の「僕は人殺しにはなりたくない」というパッキャオの言葉が全てを物語ってたと思います
命を賭けて戦ったマルガリートは勿論賞賛されて叱るべきなのですが、それとは別に安全面というのを改めて考えなきゃいけないなと感じた試合でした
返信する
Unknown (樫の木)
2010-11-14 18:44:10
はじめまして、いつも楽しく読ませていただいています

良い試合でしたね。パッキャオの完勝でしたがマルガリートも意地を見せてくれました。
内容に文句のつけようはないのですが、一面パッキャオの体格面での限界は見えた気もしました。
スタミナとスピード、フットワークはまだまだ尽きそうもありませんがw

最終ラウンド、パッキャオが止めを躊躇っていたように見えましたが、
打たれ続けたマルガリートのダメージはちょっと心配ですね。
返信する
Unknown (Unknown)
2010-11-14 19:14:19
体重とか体格差とか、そんなものを吹き飛ばすようなこの勝利には、脱帽するしかありません。
こんな常識はずれのボクサーは、今後100年経っても出てこないでしょうね。
ただ、さらにミドル級を相手にするのは、さすがにいいかげんにしてくれと言いたいです。
たとえば対ウィリアムスなんて、もう見世物にしかならないでしょう。
言い方は悪いですが、そんなK-1みたいなことやってないでウェルター(もしくはSライト)で最高のパフォーマンスを魅せて欲しいです。
返信する
Unknown (TITO)
2010-11-14 21:49:38
体格差は歴然としていましたが、自らの能力でそれをまたもや打破・超越していましたね。脱帽でした…。レフェリーはストップすべきだったと思います。TKOに値する内容でした。

階級的には限界まで証明したでしょうから、もうあとはメイウェザーとの一戦、それだけしか彼が為すべきことは残っていない気がします。色々難しそうですが、何とか実現して欲しいものですね…。
返信する

コメントを投稿

ボクシング」カテゴリの最新記事