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マニー・パッキャオ対ジェフ・ホーン(2017/07/02)

2017-07-04 19:28:51 | ボクシング

WBOウェルター級タイトルマッチ

マニー・パッキャオ選手(Manny Pacquiao)がオーストラリアのリングに登場。無名の豪州人ジェフ・ホーン選手(Jeff Horn)を相手に保持するWBO王座の防衛戦に臨みましたが、パッキャオ選手が苦戦の末に12回3-0判定を落とす大番狂わせとなっています。

試合が始まってまず目についたのが両者の身体の大きさの違い。非常に大きく見えるホーン選手が生きる伝説相手にとにかく一泡食わせてやろうとの決意をみなぎらせて前進を試みていきます。
対するパッキャオ選手は大きな相手が時にラフに出てくることで押し込まれる場面も目につき明らかに手を焼いてはいますが圧倒的な実力差、スキル差を発揮する左右で対抗。6ラウンド目にホーン選手の右ストレートをカウンター気味に食ってちょっと効きかけたり、偶然のバッティングによる負傷での流血に悩まされるなどパッキャオ選手にとって楽な展開では決してなかったものの9回に波状攻撃でホーン選手をダウン寸前まで追い詰める場面も演出したパッキャオ選手がポイント的には問題のない勝利を掴んだ12ラウンズ、だと私には映った試合終了時でした。

Manny Pacquiao vs. Jeff Horn - CompuBox Punch Stats




しかし公式のスコアは117-111、115-113が2人の3-0ホーン。シロート採点116-112パッキャオ。
ホーンの左ジャブや右ストレートのリードを食う場面が目についたレジェンド・パッキャオ。マルガリートのプレッシャーを真正面から受け止め、そして跳ね返して見せたかつての姿。どんなに動き回り、パンチを打ち込み続けても尽きることがなかったまさに無尽蔵のスタミナ。
この日のパッキャオのパフォーマンスからはかつての輝きをほとんど感じさせることができなかったのは事実でしょう。また、パッキャオに勝ったいまもなお世界のトップ級の選手だとは決して言えないホーン相手に拙戦を演じてしまったのもまた確か。ですが、この試合の勝者はパッキャオであったとの思いは揺るぎません。
ただこの2流(あえてこういう)選手のホーン相手にこのパフォーマンスしか発揮できなかったパッキャオには、このまま現役を続ける意義があるのかどうかとても疑問です。この試合で10ミリオン稼ぐとのことなのでやめられないんでしょうかねぇ。世界タイトル経験者以外との対戦が2007年のホルヘ・ソリス戦以来というハードな道のりを歩き続けてきたパッキャオ。身体のことも考えて議員活動に専念すべき時がとっくの前からきているような気がしてなりません。

ホーン選手は17勝(11KO)1分。パッキャオ選手は59勝(38KO)7敗2分。

Manny Pacquiao vs Jeff Horn | FREE FIGHT ON THIS DAY



Jeff Horn shocks Manny Pacquiao to capture welterweight title(Dan Rafael/ESPN):117-111パック
Pacquiao vs Horn results: Jeff Horn scores shocking, controversial upset(Scott Christ/BadLeftHook):116-111パック
Teddy Atlas(ESPN):116-111パック
Manny Pacquiao vs. Jeff Horn - LIVE BoxingScene Scorecard
(BoxingScene):116-112パック
Jeff Horn scores controversial decision upset of Manny Pacquiao, to take welterweight belt(Bob Velin/USA TODAY):116-113パック
JEFF HORN UPSETS MANNY PACQUIAO TO WIN SHOCKING UNANIMOUS DECISION(Ben Thompson/FightHype):115-112パック
Pacquiao vs Horn: Live streaming results and round by round coverage(Wil Esco/BadLeftHook):115-113パック

Controversy as Horn upsets Pacquiao(Brian Campbell/CBSSports):114-114



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5 コメント

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Unknown (あな)
2017-07-04 22:43:25
この試合のホーンの戦い方がつまらないというのは心から同意します コバレフ再戦のウォードも同じ
ですが、ホーンのアマ歴を考えても二流とは言えないと思うし(スペシャルだとも思いませんが)、この試合でのパフォーマンスはパッキャオの特性を考えても練りに練った戦術だったかと 今までは懐深い選手が距離作ってどっしりプレス掛けたら悉くインサイドを割られたわけで、それらとは全く違うパフォーマンスだと思います
また同じく運動量をかけて潰されたブラッドリーと違い当て逃げから体格を使って潰した対策
パックの運動量フットワークが見る影もなくなってるのは自分も感じましたが、仮に全盛期だとしても瞬殺出来たかと言われれば断言は出来ませんね
パックはかつてオールタイムpfpクラスのボクサーだっただけで今はデュラン・ロイ化しかけたボクサーにすぎません どう考えても今回の主役はホーンだと思います
もちろんパックのキャリアが偉大であることは疑い無いですが、今は今です
勝敗はロマゴンシーサケと同じで有効だの解釈によりそう 見直してみるとスタッツほどホーンがタッチできてないとは思えませんが…
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Unknown (Unknown)
2017-07-05 18:37:50
覇気もなくこのような試合をするくらいなら引退して欲しいですね。
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> あなさん (ホール)
2017-07-14 08:51:52
ホーン選手の戦術が良かったか否か、という論点と、判定が妥当だと思うか、という論点がごちゃ混ぜになっているように読めました。

文章の書き方が、単純な感想というより、管理人さんの記事での見解に対する語りかけに読めたのですが、管理人さんの論点は、判定の妥当性だったかと思うので、ちょっと噛み合ってないように見受けられました。

煽りではなく、補足を書いてもらえると嬉しいと思った次第です。
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Unknown (あな)
2017-07-14 15:46:13
ホール氏
そうですね 読み返すとちょっと感情的になってしまってます
戦術に対する論点については他のメディアでもそうですが、パックの過去の相手との比較から衰えを帰決する内容だと思ったので、ホーンの戦術の妥当性を語りました
判定については難しいですね 攻勢点と主導権についてはホーンだと思いますが、有効打の質に関する難解な試合なのだと思いますが、スローしつつ見直すと今回にかぎってはスタッツがおかしいと思いました
ホーンのオープンブロー気味のパンチをほとんどカウントされてないような気がして他の試合のジャッジと比較して違和感を覚えました
で、結局有効打はどっちとなるとやはり自分には僅差でホーンに見えます
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> あなさん (ホール)
2017-07-14 23:19:52
ありがとうございました。
私も、判定自体は見解が割れるだろうな、とは感じたものの、ホーン選手の戦術はよく考えられたもので、試合自体の主役はホーン選手だな、と思いました。
この試合に賭ける思いを感じました。
パッキャオ選手は、いよいよトップ戦線は厳しいかな。。
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