スーパーウェルター級12回戦
元P4Pキングで2年ぶりのリング復帰となる40歳のフロイド・メイウェザーJr選手(Floyd Mayweather Jr)にMMAのスーパースター、コナー・マクレガー選手(Conor McGregor)がボクシングルールで挑んだ異例の大注目マッチは米国ネバダ州ラスベガスで行われ、メイウェザー選手が10回TKOで勝利しています。(体格比較)
対峙した両者を見てまず感じさせた対格差。特に体の厚み、背中の大きさを感じさせるマクレガー選手。様子見に終始していたメイ選手のスタートの入りもあって、マクレガー選手が伸ばす左ストレートリードがわずかにペースを奪ったように見えた序盤3ラウンズでした。
しかし相手の力量、距離を見切ったのか4回からプレスを強めたメイ選手。右ストレートをボディへ力強く決めてペースを奪い返していきます。思った以上に顔面へのパンチに対しての反応の良さを見せるマクレガー選手なのですが、メイ選手のボディアタックを前に徐々に失速。マクレガー選手のスタミナが落ちたのもあって倒す姿勢で迫るメイ選手の優位が回を重ねるごとに明白になっていく流れの中盤戦を経て、9回に右ストレート、左アッパーなどを次々に決めてマクレガー選手を一気に追い詰めたメイ選手。続く10回に再び正確なショットを決め続けてMMA王者をグロッキーに陥れた場面でレフェリーが割って入った最後でした。
Mayweather vs. McGregor - CompuBox Punch Stats
最初の5ラウンズでマクレガーはヒット数51-40(メイ)とリードしたが、6回から10回まではメイが130-60と圧倒。
膨張色の白いマクレガーと引き締まった黒いメイ、ということもあって身体の大きさの違い、さらに予想以上のボクシングスキルで対抗したマクレガーの健闘で、もしや、との思いも抱いた試合途中でしたが、やはりそこはボクシング界のレジェンドにプロデビュー戦の選手が挑むことに無理があったということでしょうか。
最後は技術とか以前に体力が尽きてしまってフラフラになってしまった末のストップ劇でした。
メイ選手は50勝(27KO)。マクレガー選手は1敗。
Floyd Mayweather vs Conor McGregor Full Fight.
フロイド・メイウェザーJr対アンドレ・ベルト(2015/09/12)
スタッツ メイ&パック
フロイド・メイウェザーJr対マニー・パッキャオ(2015/05/02)
フロイド・メイウェザーJr対マルコス・マイダナ(2014/09/13)
フロイド・メイウェザーJr対マルコス・マイダナ(2014/05/03)
フロイド・メイウェザーJr対サウル・アルバレス(2013/09/14)
フロイド・メイウェザーJr対ロバート・ゲレロ(2013/05/04)
ミゲル・コット対フロイド・メイウェザーJr(2012/05/05)
ビクトル・オルティス対フロイド・メイウェザーJr(2011/09/17)
フロイド・メイウェザーJr対シェーン・モズリー(2010/05/01)
フロイド・メイウェザーJr対ファン・マヌエル・マルケス(2009/09/19)
フロイド・メイウェザーJr対リッキー・ハットン(2007/12/8)
Round by Round デラホーヤ対メイウェザー
オスカー・デラホーヤ対フロイド・メイウェザー(2007/05/05)
カルロス・バルドミール対フロイド・メイウェザー(2006/11/04)
ザブ・ジュダー対フロイド・メイウェザー(2006/04/08)
フロイド・メイウェザーJr対デマーカス・コーリー(2004/05/22)
まあ、それでもメイウェザーはウェルター級のトップ戦線では、もう通用しそうにないですね。寂しいな。
いままでは半引退状態でもリングに立つとやはり一線を画したパフォーマンスで、なんだかんだ練習は欠かしてない印象でしたが
今回はほんとに引退していたんだなってくらい別人のような動きでした。
メイウェザー、衰えはしたものの倒しに行く姿はグッと来ました。
両者、さすがにそれぞれのジャンルのスーパースターとして最低限の面目は立ちましたね。
でも、この手の茶番はこの試合で最後にしてほしいですね。
異種格闘技対戦ブームにならないことを祈ります。