WBAウェルター級タイトルマッチ
Sフェザーとライト級の2階級を制覇している23歳の次期スーパースター候補筆頭エイドリアン・ブローナー選手(Adrien Broner)がクラスを2つ上げて3階級制覇に挑戦。ポール・マリナッジ選手(Paul Malignaggi)の保持するWBAウェルター級王座に挑んだ一戦は米国ニューヨーク州で行われ、ブローナー選手が12回2-1判定を制して3階級制覇を達成しています。(体格比較)
L字ガードでぐいぐいプレッシャーを掛けていくブローナー選手に対し、ワンツー左フックボディなどの速いコンビネーション攻撃で対抗するマリナッジ選手。マリナッジ選手の攻撃をほとんど無視しながら出るブローナー選手のプレッシャーが強く、ブローナー選手の攻撃の数自体は決して多くないものの追い詰められるマリナッジ選手がどんどん消耗していってしまいます。
スタートから必死に手数を出してポイントはキープしていたマリナッジ選手でしたが、動きが落ちだした中盤以降ブローナー選手が的確に決める右ストレートや左フックを食う場面が徐々に増えて試合のペースは挑戦者ががっちりとキープ。
右ストレートや右アッパーを連続で決めて追い詰められる場面を何度か見せながらも必死に手数を出して凌ぐマリナッジ選手の頑張りで仕留めることは叶わなかったブローナー選手でしたが、的確で強いショットの有効度で明白に上回った12ラウンズに私には見えた試合でした。
CompuBox: Malignaggi Throws More, Broner Lands More
公式のスコアは115-113、117-111ブローナー、115-113マリナッジという2-1ブローナー。シロート採点116-112ブローナー。
採点は割れていましたがブローナー選手の勝利で間違いないように見えた試合。ただブローナーは手数が少ないというよりもパンチの正確性が劣る印象。いや単発の正確な右ストレートリードなんか見事なんですが、どうしてもそう感じてしまうのはやはり本家メイと比較してしまうからなのかもしれません。
ブローナー選手は27勝(22KO)。マリナッジ選手は32勝(7KO)5敗。
公式ジャッジ内訳(画像)
LIVE MALIGNAGGI VS. BRONER RESULTS AND ROUND-BY-ROUND COVERAGE(FightHype)～115-113ブローナー
Malignaggi vs Broner results: Adrien Broner wins split decision, third title(Scott Christ/BadLeftHook)～115-113ブローナー
Adrien Broner Claims Third World Title With Split Verdict Over Paulie Malignaggi(Kevin McRae/bleacher report)～116-112ブローナー
Broner not dynamic, but dominant in outpointing Maliggnagi(Tim Smith/RingTV)～117-111ブローナー
Three Thoughts: Adrien Broner beats Paulie Malignaggi in a split decision(Chris Mannix/SI.com)～117-111ブローナー
Broner's power gets to Malignaggi(Dan Rafael/ESPN)～117-111ブローナー
Adrien Broner's post-fight antics overshadow his bright future as a prolific boxer(Kevin Iole/Yahoo! Sports)～117-111ブローナー
Cliff Rold(Boxing Scene)～116-112ブローナー
Steve Kim(Maxboxing)～116-112ブローナー
Mike Coppinger(Boxing Scene)～115-113ブローナー
Brian Campbell(ESPN)～116-112ブローナー
各メディアの見方を見てみると、初回から9回までの見方はほぼ一定している感じ?
マリナッジにポイントが振られているラウンドは1,2,4の3つがまず確定。その上で10回、12回に振っている見方が多い感じ。ただ逆に見る意見も少なくないといったところで、10、12をともにマリナッジに振れば115-113。10、12のどちらか1つをマリナッジに振ると116-112。2つともブローナーに振れば117-111。だいたいこんなところなんでしょうか。
ちなみにわたくし調べではマリナッジ勝利を支持する見方はいまのところ見つかっていません。
アントニオ・デマルコ対エイドリアン・ブローナー(2012/11/17)
エイドリアン・ブローナー対ビセンテ・エスコベド(2012/07/21)
エイドリアン・ブローナー対エロイ・ペレス(2012/02/25)
エイドリアン・ブローナー対ビセンテ・ロドリゲス(2011/11/26)
エイドリアン・ブローナー対ジェイソン・リッツァウ(2011/06/18)
エイドリアン・ブローナー対ダニエル・ポンセ・デレオン(2011/03/05)
ポール・マリナッジ対オルランド・ロラ(2011/10/15)
アミア・カーン対ポール・マリナッジ(2010/05/15)
ファン・ディアス対ポール・マリナッジ(2009/12/12)
ファン・ディアス対ポール・マリナッジ(2009/08/22)
ポール・マリナッジ対クリス・フェルナンデス(2009/04/25)
リッキー・ハットン対ポール・マリナッジ(2008/11/22)
ポール・マリナッジ対ラブモア・ヌドゥ(2008/05/24)
ポール・マリナッジ対ハーマン・ヌゴージョ(2008/01/05)
ラブモア・ヌドゥ対ポール・マリナッジ(2007/06/16)
いくらブロックしてるとは言え、メイウェザーであればあそこまで手数を当てさせる前に対処する気がしますし。それがポイントが流れた要因でしたね。
ともあれ、今後のブローナーがウェルターでどうなるのか次戦以降も見てみないとまだ未知数な部分があるように思います。
ブローナーには少しがっかりしましたね。この階級では難しいかもと思えた内容でした。
ウェルター級で戦っていくのは苦しいような気がしました。
とにかくブローナーは手数も多くないし、正確さも欠け、当たっても効かせられないと散々でした
対するマリナッジさんは、手数こそ出しているんですが効果があるんだが無いんだか
これはジャッジ受けしないだろうな、と思ってましたが案の定
ブローナーには若干ケチがついたというか、上の階級にフィクスするにはまだ時間が必要ということでしょうね
とは言え、あれでマリナッジに付けたジャッジは理解できません。
期待していただけに何故かちょっとガッカリな試合でした。
メイはブロックだけでなくフットワークやボディワークで相手を空転させるのに対し、ブローナーはブロック主体。
メイの場合は階級を上げてパワーで負けるようになっても、スピードとテクニックで相手を翻弄しましたが、果たしてブローナーは・・・
今回はパンチが無く体力もそれほどないマリナッジが相手だったので、階級の壁みたいなものは特に感じなかったのですが、本当にウェルター級でやっていけるのかを判断するには、あと数戦様子を見る必要があると思います。
今でもSL級でガルシアかマティセと対戦してほしいという気持ちは変わらないのですが、今後W級でやっていくのなら、ブラッドリー戦、ベルト戦、マイダナ戦が観たいですね。
もう一人も２P差ということでスター候補の割に厳しい目のジャッジングをされてる印象があります
ただ、私もブローナーの出来にがっかりしました。中盤位のストップ勝ちを期待していたので…
でも、次戦でまた、トンデモナイ素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれたとしても、驚きませんが…
ただ、次戦は誰でしょうか？見当つきません。SLやWのタフな相手は難しいかも知れないですねー。
現状では過剰に持ち上げられすぎてる感じがします。
言うほど防御が完璧な感じもしなかったし、
攻撃もちょっと相手がマリナッジということもあったんでしょうけど、
パンチが当たらなすぎでしたよね。
逆にマリナッジの勇敢さが試合をおもしろくしたと思います。
やっぱり人気があるのには理由があるんですよねぇ、マリナッジは。
マリナッジは毎度の奮戦ぶりでしたが、ちと地力に差があったかな、という印象。
ブローナーのパフォーマンスに失望した方もいるようですが、まだまだ向上の余地はあるものの、23と言えば、メイもまだSフェザーでやってた頃な訳で、一気のジャンプアップでのウェルター初戦としては、十分な出来だった気もします。
あと1～2年、肉体的にも技術的にも完成されたところで、メイの最後の試合の相手として激突、を希望・妄想します笑。