ポール・マリナッジ対ラブモア・ヌドゥ(2008/05/24)

IBFスーパーライト級タイトルマッチ

英国で行われたリッキー・ハットン選手の復帰戦のアンダーカードにIBF王者のポール・マリナッジ選手(Paul Malignaggi)が登場。前王者ラブモア・ヌドゥ選手(Lovemore N'dou)との再戦は、マリナッジ選手が苦戦の末にスプリットの判定を掴み2度目の防衛に成功しています。

秋にハットン選手とのビッグマッチを予定しているマリナッジ選手。この日の相手前王者のヌドゥ選手は前回完勝しているとはいえなかなか簡単な相手では無いと予想していましたが、ここまでマリナッジ選手が苦しむとは思いませんでした。
試合を作ろうと積極的に数多くのジャブを突くマリナッジ選手に対し、シャープで強い右ストレート、左フックを効果的に決めるヌドゥ選手。
マリナッジ選手がラウンドのほとんどを支配していたもののヌドゥ選手の強い攻撃が1発2発入る、てな感じで振り分けの難しいラウンドが多い試合でしたが、立ち上がりに奪われたペースをマリナッジ選手が少しづつ取り戻していった流れ。
試合終盤は疲れたマリナッジ選手でしたが、密着して押し込みながらうまく誤魔化しながら戦い抜き際どい判定を勝ち得ています。(116-112,116-113,114-115)

この試合のポイントの一つがマリナッジ選手のヘアースタイルでした。
肩まで届く髪を後ろで結って試合に臨んだマリナッジ選手でしたが、はやくも初回途中に縛りがほどけて落ち武者の様なザンバラ髪に。

視界を塞ぐ髪に集中力を削がれたところにヌドゥ選手の右を喰らい出鼻を挫かれたようにも映りました。
2回からはテーピングで再度縛って戦っていた王者でしたがそれも徐々にはだけてゆき、8回開始早々にレフェリーのミッキー・バン氏が試合を止めてマリナッジ選手の髪を縛るようにコーナーに指示。こんなシーンは初めて見ました。

その後試合が再開されましたが、このラウンド中にふたたびザンバラ状態になってしまったマリナッジ選手陣営は9回開始前のインターバルで髪をバッサリと切り落として王者を送り出しました。
賢明な処置ではありましたが、最初からこんな髪型じゃなければ・・・
この回以降マリナッジ選手の動きが良くなったようにも見えたのは気のせいでしょうか？
なんにせよ、前代未聞の珍場面の連続の試合ではありました。

マリナッジ選手は25勝(5KO)1敗。ヌドゥ選手は46勝(31KO)10敗1分。

試合動画(youtube)
Rounds 1-2

ROunds 3-5,Rounds 6-8,Round 9-11,Rounds 12-ENd

Hatton, Malignaggi win!
Malignaggi Decisions a Game Ndou, Ricky Hatton is Next
Ricky Hatton Buckled, Outworks Juan Lazcano To Win
写真
Photos: Ricky Hatton vs. Juan Lazcano in Manchester

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