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ダンスとか。

横浜トリエンナーレ2008/ジェローム・ベル 『ピチェ・クランチェンと私』

2008-11-02 | ダンスとか
Jerome Bel, Pichet Klunchun and Myself

馬車道・横浜赤レンガ倉庫1号館3階ホール。
三日前にジャカルタで見たのだが観客の反応が見たくて出かけた。観客がパフォーマンスの性質を大きく左右する作品だということは、とんでもなく盛り上がったジャカルタでよくわかったし、どんよりと終わった横浜でもよくわかった。二人とも英語ネイティヴではないのに、観客に対してはイヤフォンによる同時通訳が入ったのは、台湾公演に次いで二回目とのこと。日本の主催者側の判断ではなくジェローム・ベルの判断らしいが、ほとんどナンセンスでしかなかった。特にこんな講演会みたいな「ですます」調では…。同時通訳が入っているというだけで、パフォーマンスする側の意識も相当に観客から離れていたのだろう、覇気がまったく感じられなかった。ジェローム・ベルの超話題作がこんなコンディションで上演されてしまうということ、そしてそれによって何よりも目の前の「他者」にさえあっけなく出会い損ねてしまうということ……しかしこれが日本という場所の「現実」なのだし、その現実が「現実」として認識もされなければ議論もされないということもまた日本という場所の現実なのだから、それはもう「現実」とすらいえず、むしろ「夢」というべきなのかも知れない。いつまで続くのか。
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