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ダンスとか。

Sally-Anne Friedland Dance Drama Company

2006-02-19 | ダンスとか
92nd Street Y Harkness Dance Festival.
NY, The Ailey Citigroup Theater.
イスラエルの振付家フリードランドが2002年にテル・アヴィヴで結成したカンパニー。
Borders
刺繍の入った白い帯が五枚下がっていて、その後ろにスポットが点くとともにダンサー(男1女4)が一人ずつ現れて、五人は互いに孤立したままソロを踊り、やがて幕が一枚一枚取り去られていく。全編に使われるフィリップ・グラスの映画音楽(The Hours, 2002)が本当にメローで俗っぽくて、グラスもここまで来たかと驚いた。振付は基本的にバレエの語彙に忠実だが、イスラエルの振付家らしく独自の動きが端々に見られ、またバレエの動きをスローモーションで行ったり、ダンサー間の動きの受け渡しに意表を突く展開があったり、インパクトは弱いながらも作品としての水準は低くないと思う。14分。
Red
背景に巨大な赤いバラの花束が吊り下げられ、衣装の赤とともに「女」を表現するという作品コンセプトは何やら異様に古めかしいが、内容はもう少し新しい(ちょっとしか古くない)タンツテアター的な、多様な要素の集合体。ダンサーは前の作品と同じ。強烈なキャラの大女がセクシーな衣装で現れたり、男女がタンゴを踊ったり、バーレッスン用のバーが半分に折れて、それを使って銃撃戦が行われたりする。しかしこういった雑多な場面が次々に繋げられているのも、そのことに特に必然性があるわけではなくて、今ダンス作品を作ろうとした場合に誰の手元にも既にあるような薄くて緩い「自由」をむやみやたらにアウトプットしているに過ぎないように思えた。前の作品のような動きの面白さも陰に隠れてしまっていて残念。せめてもう少しダンサーの水準が高ければ、こういう作品もそれなりに説得力を持つのかもしれない。48分。
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