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ダンスとか。

ウズメの人でなしレビュー! 『愛の酸化 ―溶けかけのオレンジ』

2004-09-04 | ダンスとか
三軒茶屋・世田谷パブリックシアター、昼。
はじめて見た。コンセプトからどうしても毛皮族と比べてしまうが、こっちの方が圧倒的にクオリティは高く、驚いた。一人一人のキャラクターが際立っていて、ヘタすると本気でハマッてしまいそう。しかし「人でなし」とか「低温火傷」とか「裏宝塚」とかいっているわりに毒性が低いところが惜しい。毛皮族のように内輪っぽくなるとブラックな方向に持っていきやすくなり、ウズメのようにハコを大きくするとどうしても加減してしまうのだろう。歌(音楽はオリジナル)やジャズダンスもある水準はクリアーしていて、それに何といっても衣装が豪華だし、シーン展開も巧くやっているから、メジャー路線でも十分通用すると思うけど、台本が何もかも借り物で、「TVの世界に憧れる女たち」という昭和的なテーマをやや黒めにやっているだけに留まり、ブラック・ジョークのネタをワイドショー的なゴシップ(大バコでも大抵の観客に理解してもらえる)に求めてしまう辺りなどお手軽感が拭えない。何か「ここでしか見られないもの」という決定的な売りが欲しい。
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