桜木町・横浜にぎわい座 のげシャーレ。
監修・振付・演出:余越保子、作曲・ヴォーカル:ゲルシ―・ベル(Gelsey Bell)、出演:新井海緒、ゲルシー・ベル、篠田栞、寺田みさこ、西村未奈、余越保子
異質な芸を持つ「個」が次々に現われる舞台にゾクゾクした。鏡や夢などのモチーフによる超現実的展開をパフォーマーの技量が支えていて流石の見応え。特に西村未奈さんが圧巻で、こんな顔の動きまで含み込んだダンスは見たことがない。ただ、トリシャ・ブラウンと能と日舞が融合したような振付とか意匠としては面白いものの、能の形式を「夢幻性」等といった仕方で抽象化していくと、他方で、能の謡や所作といった表現様式に執着する必然性はどこにあるのか、という疑問も浮かんだ。身体技法とコンセプトの連関があまり見えなかった。ゲルシー・ベルのヴォーカルや音楽もカッコよく、余越保子のNYスタイルに久々にどっぷり浸かりつつも、これが横浜でなくNYだったら「なぜ能なのか」なんて疑問は抱かなかったんじゃないかと思った。
監修・振付・演出:余越保子、作曲・ヴォーカル:ゲルシ―・ベル(Gelsey Bell)、出演:新井海緒、ゲルシー・ベル、篠田栞、寺田みさこ、西村未奈、余越保子
異質な芸を持つ「個」が次々に現われる舞台にゾクゾクした。鏡や夢などのモチーフによる超現実的展開をパフォーマーの技量が支えていて流石の見応え。特に西村未奈さんが圧巻で、こんな顔の動きまで含み込んだダンスは見たことがない。ただ、トリシャ・ブラウンと能と日舞が融合したような振付とか意匠としては面白いものの、能の形式を「夢幻性」等といった仕方で抽象化していくと、他方で、能の謡や所作といった表現様式に執着する必然性はどこにあるのか、という疑問も浮かんだ。身体技法とコンセプトの連関があまり見えなかった。ゲルシー・ベルのヴォーカルや音楽もカッコよく、余越保子のNYスタイルに久々にどっぷり浸かりつつも、これが横浜でなくNYだったら「なぜ能なのか」なんて疑問は抱かなかったんじゃないかと思った。