徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

群馬県で今シーズン初のインフルエンザによる学級閉鎖

2014年01月16日 08時08分47秒 | 小児科診療
 とうとう流行が始まりました。
 
インフルエンザ:今冬初の学級閉鎖/幼稚園閉鎖ー群馬ー
(2014.1.16:毎日新聞)
 群馬県保健予防課は14日、県内の公立小学校4校と幼稚園1園が15日からインフルエンザのため、学級や園を今冬初めて臨時閉鎖すると発表した。
 同課によると、学級閉鎖は高崎、桐生、下仁田の市町立小学校各1校で17日まで。学年閉鎖が前橋市の市立小学校1校で16日まで。川場村立川場幼稚園は17日まで園全体を閉鎖するという。


 当院でも陽性者が増え「クラスで流行している」との患者さん情報も。
 A型もB型もいます。
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テレビCMに振り回されるインフルエンザ診療

2014年01月14日 19時51分48秒 | 小児科診療
 小児科医の間で話題になり問題視されているテレビCM二つを紹介します。
 まずはご覧ください;

企業広告 TVCM「インフルエンザ検査技術」篇/富士フイルム
シオノギ製薬 インフルエンザ早期治療啓発キャンペーン「ママ友会議」尾木直樹

 どんな印象を持たれましたか?
 この二つのCM内容をまともに信じると、
 「インフルエンザが疑われたら夜でも休日でもすぐ医療機関を受診して検査をし、陽性なら点滴で治してもらうのがよい
 という気持ちになりませんか。

 では何が問題なのか、私見を述べさせていただきます。

富士フイルムのCMについて
 現在市販されている迅速診断キットでは発病初期は感度が低いので、最低6時間、できれば半日以上経ってから検査するというのが暗黙の了解。
 CMの中で「インフルエンザを早期発見できる」と言ってるけど、半日以内でも感度が100%に近くなったの?ホント?
 と疑問に思い、富士フイルムのHPを覗いてみました。
 すると「発病後時間別感度」というデータが公開されているのを見つけました;


 確かに「発病後6時間未満」では他社キットの69.2%より高い84.6%という数字をたたき出しています。
 しかし、その後の「6~12時間」と「12~24時間」のデータは75~76%の数字に落ちてしまっています。感度がよいなら時間と共にどんどん数字も上がるはずなのに・・・不可思議な現象です。
 かつ発病6時間以降は他社キットとの差が無くなっており、富士フイルム製検査キットの優位性は?
 何より根本的問題として、検討症例数が余りにも少なく統計学的解析対象としては不十分です(数百例くらいないと説得力に乏しい)。

 というわけで、6時間未満の数字がよいのは「たまたまなんじゃないの?」といぶかってしまう私。
 全国放送のテレビCMで主張するなら、もっと科学的評価に耐えうるデータを提示すべきでしょう。


塩野義製薬のCMについて
 こちらはインフルエンザの点滴薬「ラピアクタ®」を販売している製薬会社のCMです。
 はっきり言ってませんが「インフルエンザは点滴治療するのが有利」と視聴者の頭にすり込む目的であることは明白です。

 そもそもインフルエンザの症状はピンキリで、体がつらくて動けないという人から、ほとんど症状が出ない人(不顕性感染者が2割)までさまざまです。そして抗インフルエンザ薬の効果は「未使用の場合と比較して1日早く解熱する」というもの。
 すると、こんな疑問も生まれてきます;
 全員に抗インフルエンザ薬が必要なの? 
 熱が高くなければ、使う必要はないのでは?
 副作用として高校生の自殺などもあったし・・・

 効果は内服薬でも吸入薬でも点滴でも変わりません。
 小児科医の立場からすると「点滴もあるよ」などと簡単に言っていただきたくありません。乳幼児に点滴をするのは大変なのです。血管は細く、泣いて暴れるため、ベテラン小児科医でも1回で成功するとは限りません(私は「3回まで失敗しても許してね」と親に言ってから点滴に望んでいます)。
 さらに点滴治療を標準にしてしまうと、インフルエンザ流行期に大変な混乱を招きます。
 開業医院に用意されているベッドはせいぜい2~3つ。毎日押し寄せる数十人の患者さんを点滴治療するのは事実上無理なのです。

 現在、医師の間では「重症感が無ければ必ずしも抗インフルエンザ薬は必要ない」という考え方が一般的です。
 私が昨シーズン点滴治療した患者さんは高校受験を控えた中学3年生1人だけでした(残念ながら熱はすぐには下がりませんでした)。


 以上、検査会社・製薬会社の誇大広告がインフルエンザ診療の現場を混乱させ医師を疲弊させる、というお話しでした。
 大企業の倫理観って、こんなものなんですかね。
 もっと社会的影響を熟慮し、社会的責任を担う立場でのCM制作をしていただくことを切に願う次第です。
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2014年花粉症シーズン、埼玉県の飛散量予想は昨年の半分

2014年01月13日 06時59分47秒 | 小児科診療
 気になる花粉症予想。
 お隣の埼玉県の情報です。

今春の埼玉県内スギ花粉飛散量「少なめ」 雄花の着生半分
(2014.1.12:埼玉新聞)
 県農林総合研究センター森林・緑化研究所(熊谷市)は、今春の県内のスギ花粉飛散量が「例年より少なく、半分程度になると推定される」と発表した。同研究所は、花粉飛散量との相関関係が高いとされるスギの雄花の着生状況について調査。県内45地点での調査を基に分析したところ、「昨年の着生量は過去12年間の調査平均値の51%だった」と、今春の飛散量を少ないとした根拠を示している。
 同研究所では花粉の飛散量を推定するため、毎年11月下旬~12月上旬、山間部の秩父市や飯能市などのスギ林に調査地点を設け、スギの雄花の着生状況を調べている。今春の飛散量を推定する調査は昨年11月27日~12月2日に実施。両市など県内11市町村に45カ所の調査地点を定め、各40本計1800本のスギを選んで雄花の着生状況をチェックした。
 一本一本を双眼鏡で確認し、1平方メートル当たりを基準として「全面に着生」「ほぼ全面に着生」「限られた部分に着生」「観察されない」とA~Dの4段階にランク分けするなどし、飛散量を予測。同研究所によると、昨年の調査で確認できた雄花の着生数は3876個で、過去12年間の調査平均の7668個の51%となった。過去最多の2012年調査の1万8731個と比較すると、21%という。
 同研究所は「昨年は夏の気温が高く、雄花が着生する条件は良かった」としながら、「スギもストレスを避けるため、2年続けて大量に雄花をつけることはない。調査からも少ないことが分かり、今春の飛散量は少ないことが予想される」と話す。
 スギ花粉の飛散は例年2月上旬から3月にかけて多く、4月末までが飛散期間となる。日々の飛散量は地域で異なり、気温や風向きでも変化。県内では都内を含めて近隣の県から飛んでくる花粉もある。同研究所は「量は少なくても飛散することは間違いない。花粉症の人はマスクを着けたり、小まめにうがいや洗顔をしてほしい」と呼び掛けている。


 飛散量予想の方法に驚きました。
 スギの木を「一本一本双眼鏡で確認」するという地道な作業。ご苦労様です。
 夏の天気・気候に依存すると思い込んでいた私には「スギもストレスを避けるため、2年続けて大量に雄花を着けることはない」という知識は新鮮でした。
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2014年シーズンに臨む錦織圭はひと味違う

2014年01月12日 20時49分08秒 | テニス
 先日、WOWWOWで錦織圭&伊達公子の今、を放映していました。
 2013年シーズンは二人とも順調な滑り出しでしたが、後半になり伸び悩み、よい成績を残せませんでした。

 番組内での錦織君のプレイ分析。
・トップ選手と比較して、試合時間が長い。このため、シーズン後半に疲れが蓄積して体の切れが悪くなる。
・その原因は、決め球の不在。ショットの鋭さがないために、ラリーが長引いてしまう。
・長いラリー中に根負けしてしまうゲームも目立った(フレンチオープンのナダル戦がよい例)。

 その後、コーチを1990年代の名選手マイケル・チャンへ依頼しました。
 チャンは身長175cmと錦織君よりも小柄ながら、フレンチオープン優勝(1989年、17歳2ヶ月の最年少記録)経験者で、最上位世界ランキングは2位を記録しています。
 コートを縦横無尽に走りまわり、ボールを拾いまくる姿が目に焼き付いています。ネットに出てきた相手選手の頭上を越えるロビング・ショットのコントロールも絶妙でした。

 彼は錦織君のプレイを見て「エースを取れるフォアがあればランキング上位に食い込める」と判断し、一歩踏み込んで振り切る練習をトコトンやらせています。
 錦織君が「いじめられてます」と豆だらけの手を見せてくれました。
 でも、その表情は充実感に満ちているようにも見えました。

 2014年1月13日、全豪オープンが始まります。
 昨シーズンとはひと味違う錦織選手に注目!

錦織に全仏王者の教え コーチにマイケル・チャン氏
(2013年12月26日:朝日新聞)



 師走に世界のテニス界が注目するニュースが飛び込んだ。錦織圭(23)が4大大会の男子シングルス最年少優勝記録(17歳3カ月)をもつマイケル・チャン氏(41)=米国=をコーチに迎えると発表した。トッププロを指導した実績がないチャン氏が、錦織のラブコールを受けた理由は何か。新シーズンの開幕直前、米フロリダ州ブラデントンを訪ね、錦織とチャン氏に胸の内を聞いた。

 ――チャン氏にコーチを打診した理由は。
 「目標である世界ランキングのトップ10入りを果たし、その位置を保つには、その厳しさを経験で知る人の助言を受けたい気持ちが芽生えてきた。僕よりも背が低いし、プレースタイルも似た面がある」

 ――2年前、東京で開かれたチャリティーイベントで対決したのが縁ですね。
 「あのとき、トップ選手と戦う上で『相手を尊敬しすぎて、気後れするな』などと心構えを話してくれた。プレーで感じたのはミスをしない。穴がないオールラウンダーという印象でした」

 ――契約が本格的に動き出したのは秋ごろとか。
 「そうですね。メールで『苦手な選手は誰だ?』と聞かれ、映像を取り寄せて分析してくれたり。真剣さと情熱を感じた」

 ――12月前半、チャン氏の自宅がある米カリフォルニアでの2週間のトレーニングは相当きつかったそうですね。
 「午前は9時~11時半、午後は2時~4時がコートでの練習。その後2時間ほどジムやプールに場所を移し、さらにマッサージ。部屋に戻るのは、午後7時半ぐらいでした」

 ――日本の中学、高校の「部活」の合宿のようなイメージですね。
 「へばってましたね。カリフォルニアでも、ブラデントンに戻っても、練習から帰って寝るだけ。疲れて家族とも話せないような日々が続きました」

 ――精神面での助言というより、完全に技術、肉体の強化がメーンですね。
 「僕自身、トップ10に入るための気持ちの持ち方とかを伝授してもらうイメージだったけど、指導を受けて、技術面の相当細かいところまで直された」

 ――予想外でしたか。
 「直さなきゃいけないところが、こんなにあるんだとショックもあったけど、今までにない充実感というか、ちょっと感動しましたね。すべてが新鮮で、指摘に納得できる」

 ――自身のブログでチャン氏を「世界のトップ3のコーチに入る」と最大級の称賛をしています。例えば?
 「サーブだとトスを上げる位置。今までは真上に上げていたのを、少しだけ右斜め前に。より、ボールに力が伝わりやすいと」
 「フォアハンドでベースラインと並行して足を置いていたショットでも、ほんの少し左足を前に置くことで、腰の回転が利いて威力が増すとか。よく細かい点に気づくなと思う」

 ――これまで自分で培ってきた技術の土台を崩す怖さはないか。
 「多少ありましたね。フォームをいじるとき、今までの自分の概念と全く違うときは」

 ――反論はしない?
 「少しは言います。でも、今のところ、ほとんど言い負かされている……。押しつけじゃなく、一つひとつ丁寧に論理的に説明してくれるし、実際に言われたとおりに打ってみると、納得できることが多い」

 ――心理面で教わったことは?
 「一番心に残っているのは、練習でどれだけ自分を追い込むかによって、試合を楽に戦える、と。練習はきついですけどね。いじめられてます。ただ、今までにないやる気というか、光は見えてきた気がします」

 ――体の状態は? 腰、右足首、左ひざも大丈夫?
 「体の不安はないです。今までにない充実感で約3週間過ごせたので、シーズン最初の大会に、自信を持ってスタートできます」
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葛西紀明、41歳の勲章

2014年01月12日 09時59分14秒 | 日記
 中年の星、葛西紀明が偉業を達成しました。
 え、誰だかわからない?
 という方は、こちらからどうぞ;
さすらいのアラフォー・ジャンパー「葛西紀明」
 かねてからの葛西ファンである私としては、とっても嬉しいニュースです。

葛西紀明、最年長V記録を更新…W杯ジャンプ
(2014.1.12:読売新聞)






 ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は11日、オーストリアのバートミッテルンドルフで個人第13戦フライングヒル(HS200メートル、K点185メートル)が行われ、7大会連続の五輪出場を決めた41歳の葛西紀明(土屋ホーム)が196メートル、197メートルを飛び、391・6点で優勝し、W杯史上最年長優勝記録を更新した。
 葛西のW杯勝利は2004年2月のパークシティー(米国)以来10季ぶりで、日本選手最多の通算16勝目。従来の最年長記録は岡部孝信(雪印メグミルク)の38歳だった。
 日本選手のW杯勝利は12年3月の伊東大貴(雪印メグミルク)以来2季ぶり。今季好調の葛西は昨年12月15日の個人第6戦で3位に入り、史上最年長で表彰台に立った。
 渡瀬雄太(雪印メグミルク)は23位。葛西はW杯得点で4位に浮上した。
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新型インフルエンザ候補の動向

2014年01月11日 07時11分03秒 | 小児科診療
 巷では季節性インフルエンザが流行しつつある昨今。
 パンデミックを起こす可能性のある新型インフルエンザ候補ウイルス達の動向2件;

カナダで鳥インフル死者、H5N1型 (2014.1.9:日本経済新聞)
 カナダのアンブローズ保健相は8日、西部アルバータ州に住むカナダ人が、鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染して死亡したと発表した。H5N1型による死者は北米では初めて。AP通信などが伝えた。
 性別は非公表。昨年12月27日、旅行先の中国・北京からカナダに戻る機内で体調を崩し、今月3日に死亡した。一緒に旅行していた人や家族からは感染が確認されていない。
 中国国内で訪問したのは北京だけ。養鶏場や鶏肉が売られているような市場などは訪れておらず、感染経路は不明という。カナダの保健当局は中国側と連絡を取り調査を進めている。
 世界保健機関(WHO)によると、H5N1型は昨年12月中旬までに世界で648人の感染が確認され、うち384人が死亡したという。アジア諸国が大半を占める。


中国H7N9鳥インフルエンザ感染例が相次ぐ、8日までに新たに7例を確認
(2014/1/10:日経メディカル)
 中国で鳥インフルエンザH7N9型ウイルスのヒト感染例が相次いでいる。WHOによると、年明けから8日までに、新たに7例の患者が確認された。
 1月4日、上海市で86歳男性の患者が確認された。昨年12月26日に発症、30日に入院した。現在、危篤状態にある。この男性は生きた家禽との接触歴が確認されている。
 1月5日には、34歳の女性患者が浙江省紹興市で確認された。12月29日に発症し1月2日に入院している。この症例も危篤状態にあるという。
 1月6日には、広東省で2人の患者が確認された。1例目は仏山市の47歳男性。12月25日に発症し1月3日に入院。現在、重体。この症例は生きた家禽類を扱う市場に出かけていたことが確認されている。
 2例目は、陽江市の71歳男性。1月1日に発症し4日に入院。やはり危篤状態にある。
 1月8日には3例が確認された。1例目は江蘇省南京市の54歳女性。12月20日に症状が現れ27日に入院。重篤な状態にある。この症例には生きた家禽との接触歴が確認されている。2例目は、広東省深セン市の31歳男性。12月30日に発症し1月3日に入院した。症状は安定している。3例目は、広東省仏山市の51歳女性。12月31日に発症、1月3日に入院した。症状は重いという。この症例も生きた家禽との接触歴が確認されている。


 キーワードは「中国」ですね。
 何が起きているのでしょう。
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イヌを飼うと乳児のアレルギーを予防できる? ~キーワードは「腸内細菌叢」

2014年01月10日 06時20分59秒 | 小児科診療
 しばらく前からアレルギー学会では「衛生仮説」「乳児期のペット飼育はアレルギー罹患率を減少させる可能性がある」などの説が話題になっています。
 ”清潔すぎない生活環境の方が、アレルギー予防対策になるかも知れない”という、逆説的な考え方です。
 その関連報告を。

イヌが乳児を喘息やアレルギーから守る?
(Healthday News:2014/01/09)
 イヌを飼う家庭で育った乳幼児は喘息やアレルギーを発症しにくく、その理由が「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」オンライン版で12月16日報告された。
 米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)とミシガン大学の研究グループのマウスを使った研究で、イヌを飼っている家から出たハウスダストに曝露すると、腸に生息する微生物群に変化が生じ、よくみられるアレルゲンに対する免疫系の反応が減少することが判明した。さらに、呼吸器感染症の原因となるアレルゲンやウイルスから気道を保護するうえで不可欠な特定の腸内細菌種を突き止めたことも報告されている。
 この知見はマウスで認められたものだが、研究グループは、これにより出生時からイヌがいる家庭で育った小児がアレルギーや喘息を発症しにくい理由を説明できる可能性が高いとしている。また今回の結果は、腸内の細菌群(微生物叢)の変化が体内の他の場所での免疫機能に影響を及ぼすことを示唆するものでもあると、研究共著者の1人であるUCSF胃腸科准教授のSusan Lynch氏は述べている。同氏らは現在、大規模多施設共同研究でヒト検体を用いてこの機序について検討しているという。
 Lynch氏によると、有益腸内細菌種を用いることでヒトの腸内微生物叢を再構築し、アレルギーや喘息の発症を予防し、さらにはすでに発症した症例を治療できる可能性があるという。「腸内微生物叢を操作することは、肺感染症やアレルギー性気道疾患から人々を保護する有望な新しい治療戦略となるものである」と、同氏は述べている。研究チームはこれまでに、イヌを屋内に出入りさせている家庭のハウスダストに含まれる細菌は多様性が高く、ヒトの消化管にみられるものと同じ細菌種が多いことを明らかにしている。
 ただし、乳幼児をもつ親が急いでイヌを買いに行くべきだということではない。今回の研究ではイヌとマウスの消化管の健康状態との間に関連が認められたが、因果関係は明らかにされていない。また、動物を用いた研究の結果は必ずしもヒトで再現できるとは限らない。
(原著)Fujimura KE, et al. Proc Natl Acad Sci U S A. 2013 Dec 16. [Epub ahead of print]


 腸内細菌叢をターゲットにした医療を「プロバイオティクス」と呼びます。
 その腸内細菌叢を変化させることは決して難しいことではないという報告を;

腸内細菌叢は食事により1日で変化
(Healthday News:2014/01/06)
 ベジタリアンから肉食へ、あるいはその逆へ切り替えることにより、腸内細菌の組成が大きく変化する可能性を米デューク大学ゲノム科学・政策研究所助教授のLawrence David氏らが示唆した。David氏によると、食事の変更から1日以内に細菌の数や種類だけでなく、細菌が発現する遺伝子の種類やその活動にも変化がみられたという。
 ヒトの腸には何兆もの細菌が棲息しており、消化、免疫のほか、体重にも関与していると考えられている。今回の研究は、この細菌群とその遺伝子(微生物群ゲノムと呼ばれる)が非常に高い順応性をもち、やって来るものに対して素早く反応できることを示した。David氏は、「腸内微生物群ゲノムはわれわれが食べるものに対して非常に敏感であると考えられ、その時間尺度はこれまで考えられていた以上に短い」と述べる一方、それがヒトの健康にどのような意味をもつのかを正確に知ることは難しいとしている。
 今回の研究では、男性6人、女性4人(年齢は21~33歳)を対象とした。被験者は最初の数日間は通常の食事をし、その後5日間は、植物性食品または動物性食品のいずれかのみの食事に切り替え、その後は元の食事に戻った。動物性の食事では腸内細菌に最も大きな変化がみられ、22種の細菌の増殖が促進されたのに対し、植物性の食事では3種の細菌が増加するにとどまった。この変化が何を意味するのかは完全にはわかっていないが、動物性食品によって増殖したいくつかの細菌は脂肪の分解を助ける胆汁酸への耐性に優れたものだった。また、植物性食品により増加がみられたある種の細菌は、食物繊維の取り込みに敏感であると考えられている。被験者が実験食の摂取を中止した後、約1日で腸内細菌が元に戻ることも判明した。
 米テキサスA&M健康科学センター医学部教授のJeffrey Cirillo氏は、「食生活の著しい変化が腸内細菌叢に大きな影響を及ぼす可能性を示す確固たるエビデンスを得られたことは有益である」と述べるとともに、微生物叢が元に戻る速さも興味深いと指摘している。
 研究グループは、このような細菌の変化から、脂肪性の食事とクローン病や潰瘍性大腸炎に関連がみられる理由を説明できる可能性があるという考えを示しているが、確かな知見を得るにはさらに研究を重ねる必要がある。研究論文は、「Nature」オンライン版に12月11日掲載された。
(原著論文)David LA, et al. Nature. 2013 Dec 11. [Epub ahead of print]
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今年のインフルエンザはタミフル耐性?

2014年01月08日 11時38分51秒 | 小児科診療
 当院は1/4に初仕事。
 昨日1/7に今シーズン発のインフルエンザ陽性者が出ました。家族内感染(父親由来)のB型インフルエンザ。
 本日1/8にはA型インフルエンザ陽性者も出ました。
 まだ集団生活が再開されたばかりなので、感染源は不明です(お正月の人混みでしょうか)。

 さて、一昨日NHKで気になるニュースが流れました;

タミフル耐性ウイルス 感染相次ぐ
(2014年1月6日:NHK)
 抗ウイルス薬のタミフルとラピアクタが効きにくいタイプのインフルエンザウイルスに感染した人が、札幌市で相次いで見つかり、国立感染症研究所は、リレンザなど別のタイプの薬を選択することも検討する必要があると、注意を呼びかけています。
 国立感染症研究所では毎年、インフルエンザのウイルスを各地から集め、詳しく分析しています。
 その結果、新型インフルエンザとして流行したH1N1型のウイルスにこの冬感染した札幌市の患者6人について、いずれもタミフルとラピアクタが効きにくいタイプのウイルスだったことが分かりました。
 これらのウイルスでは、薬の効果を示す感受性が、通常の500分の1ほどにまで下がっているということです。
 一方、抗ウイルス薬のリレンザとイナビルはこれらのウイルスに対し効くことが確認されています。
 札幌市以外のウイルスの分析はこれからで、国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センターの田代眞人センター長は、「まず、全国的な状況を調べる必要がある。各地域で流行しているウイルスの情報を確認したうえで、適切な抗ウイルス薬を選択する必要がある」と話しています。


 タミフルしか使えない乳幼児にとっては困る状態になりました。
 ただ、全てのインフルエンザにタミフルが効かないのではありません。
 現時点で耐性が報告されているのはH1N1型のみで、A香港型(H3N2)とB型はセーフ、です。
 誤解無きよう。

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2012-13シーズンのインフルワクチンの効果が低かった理由

2014年01月01日 10時19分08秒 | 小児科診療
 あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願い致します。

 このブログでは街の小児科開業医の視点から見た医療関係ニュースを取りあげてきました。ときに「日々雑感」が混じり、管理人の興味に走ることもありますが・・・今年も同様のペースでコツコツと記していく所存です。


 さて、今年初めのブログ内容は、あまりおめでたくない、インフルエンザワクチンの効果に関しての無視できない情報です。
 最近「昨シーズンのインフルワクチンの効果は低かったのではないか?」という論調の記事が散見され、気になっていました。子どもの流行は小規模で終わったのですが、内科の先生の話を聞くと高齢者では「無効感」が顕著だった様子。
 それを裏付ける情報が流れました;

インフルエンザ:昨季ワクチン効果低く 製造中、株が変質
(毎日新聞:2013年12月30日)



 昨シーズンのインフルエンザワクチンが、A香港型に対しては効果が低かった可能性があることが国立感染症研究所の調査で分かった。ニワトリの卵を使ったワクチンの製造中に起きるウイルス株の変質が大きかったためと考えられ、専門家は製造方法の見直しを求めている。
 季節性インフルエンザにはA香港型、Aソ連型、B型、H1N1型(2009年の新型インフルエンザ)がある。国は、シーズンごとに流行予測などからワクチンを作るウイルスを選定する。メーカーは、そのウイルスをニワトリの有精卵で培養して免疫をつける成分を取り出す「鶏卵培養法」で生産する。
 昨シーズンは、ワクチンを接種してもA香港型に感染する患者が多く、医師から効果を疑問視する声が上がっていた。同研究所の小田切孝人・インフルエンザウイルス研究センター室長らが、昨シーズンに流行したA香港型のウイルスと、ワクチン用に培養した後の成分を比べたところ、培養後は遺伝子配列が変わり、性質が大きく異なっていた。
 ワクチン生産の際、「卵順化(たまごじゅんか)」と呼ばれるウイルスを培養しやすくする工程で、性質が変わりやすいことが知られるが、昨シーズン選定したA香港型のウイルス株は特に変質が大きく、流行ウイルスへの防御効果が下がってしまったとみられるという。
 小田切室長は「鶏卵培養法では、変質は避けられない。動物などの細胞を使ってウイルス株を培養する細胞培養法であれば変質は少ない。生産方法の切り替えを急ぐべきだ」と話す。


 流行株と選定株が一致すれば有効率が高く流行が抑えられる・・・と信じて患者さんに説明しせっせと接種してきた私は裏切られた感じです。
 意外なところに落とし穴があったのですね。

 なお、今シーズンは昨年のようなミスマッチはないと予想されています。今シーズン選定された株は培養過程で変化しにくいと説明されていました。
 さて、現実にはどうなることやら・・・。

 より詳しい記事はこちら;

昨冬のインフルエンザワクチン、効果減弱の理由
(2013/12/3 増谷 彩=日経メディカル)
 今年もインフルエンザの流行期が目前に迫ってきた。昨シーズン(2012/13年シーズン)は、患者の2割を高齢者が占め、ワクチンを接種した高齢者でもインフルエンザを発症するケースが多く報告された。インフルエンザワクチンを接種すれば発症を完全に予防できるわけではないが、昨シーズンは、ワクチン接種後の抗体価上昇が不十分だったり、ワクチン製造株と流行株との抗原性一致率が低かったという事実を指摘する声もある。果たして、ワクチンの効果は減弱していたのだろうか。そして今シーズンの展望は――。
 高齢者施設を中心にインフルエンザの施設内集団感染が相次いで報告された2012/13年シーズン。ワクチンを接種していた入所者が発症した例も多く報じられ、秋田県内の病院で発生した入院患者49人のインフルエンザ集団感染では、ワクチン接種歴のある70歳代の女性が亡くなっている。
 日本臨床内科医会のインフルエンザ研究班が行った調査では、昨シーズンの感染者の内訳は、成人、特に高齢者の割合が19.8%と、過去数年で最も高かったことが分かっている。同調査に携わった九大先端医療イノベーションセンター特任教授の池松秀之氏は、「インフルエンザの感染の主体となる年代は、流行するウイルスによって異なる印象がある」と考察する。


図1 過去4シーズンにおけるA亜型の年齢構成 昨シーズンのA(H3N2)型は、最近の4シーズンのA亜型の中で60歳以上の高齢者の割合が最も高かった。
(出典:河合直樹ほか.インフルエンザ診療マニュアル 2013-2014年シーズン版(第8版)、P5. 日本臨床内科医会、東京、2013年.)

流行株とワクチン株の抗原性は極めて高い割合で一致
 インフルエンザワクチンの効果が最大限に発揮されるには、そのシーズンのワクチンとして選定したウイルス株(ワクチン株)と、実際に流行したウイルス株(流行株)の抗原性が一致する必要がある。国立感染症研究所(感染研)によると、2012/13年シーズンのインフルエンザウイルスは、香港型のA(H3N2)型を主流とし、A(H1N1)pdm09型、B型が入り交じる3種混合流行だった(IASR Vol.34,p.328-334:2013年11月号)。
 分離された流行株について、ワクチン株と抗原性が一致する割合を解析したところ、H1N1型ワクチン株は95%、H3N2型は98%、B型は100%と極めて高かった。つまり、昨シーズンのワクチン株の選定自体は適切だったことが分かる。

抗体価が上がらず感染防御できず?
 ワクチン株と実際の流行株の一致率が高いのに、ワクチンを接種していた高齢者にも集団感染が多発したのはなぜだろうか。この原因について、国立病院機構熊本再春荘病院リウマチ科部長の森俊輔氏は、「インフルエンザワクチンを接種した後の抗体価が十分に上昇していなかった可能性があるのではないか」と語る。
 森氏は、2012/13年シーズンに同院でインフルエンザワクチンを接種した看護師62人について、接種前後の抗体価を調べた。その結果、抗体陽転率は20%程度であることが分かったという。抗体保有率については、H1N1型では70%を越えたものの、H3N2型とB型は50%に留まったという(論文投稿中)。「これは、欧州医薬品庁(EMA)が行う有効性評価の基準値(表1)に達しない数値。欧州であればこのようなワクチンは出荷されない」(森氏)。


表1 欧州におけるインフルエンザワクチン有効性評価基準(EMA評価基準)(編集部にて作成) ワクチン接種前後の抗体価で評価する。欧州では、3項目のうち、最低でも1項目以上の基準を満たさなければ出荷できない。

 実際に、同院でインフルエンザワクチンを接種した後にインフルエンザを発症した看護師は16人に上った。この16人のインフルエンザワクチン接種後の抗体価を確認したところ、全員が40倍以上に達していなかったという。森氏は「昨年度は、私が知る限り初めて病棟閉鎖という事態に陥った。これまで、このような問題が起きたことはなかった」と語る。

ワクチン出荷時にヒトの抗体価測定は行わず
 日本では、季節性インフルエンザワクチンを出荷する際に力価試験や異常毒性否定試験といった国家検定を受け、検定基準を満たすことが求められる。しかし、ヒトが接種した場合の抗体陽転率や抗体価を確認する試験などは課されていない。一方、欧州ではEMA基準に基づいてヒトにおける有効性を満たさなければ出荷できない。このEMA基準は、インフルエンザワクチンの有効性の国際的な評価基準にもなっている。

 森氏は、「インフルエンザワクチンを国として承認する以上、費用対効果を検証するべきだ。せめて、EMA基準のような基準を作り、ヒトが接種した場合の防御効果を担保してから出荷すべきではないか」と指摘する。
 ただし、ワクチン接種後の抗体価に関しては、異なる結果も出ている。日本臨床内科医会インフルエンザ研究班が行った調査では、2012/13年シーズンのワクチン接種後の抗体価が40倍以上となった人は、B型は69.6%、H1N1型が85.1%、H3N2型が95.4%に上り、「例年と同等か、それ以上に上昇していた」(同調査に携わった池松氏)。
 しかし、同会がインターネットで昨シーズンのインフルエンザワクチン接種者と非接種者をあらかじめ登録し、その後のインフルエンザ罹患状況を追跡した前向き研究では、9歳以下のA型において高い有効性を認めたものの、成人で有意な有効性を示した年代はなかった。池松氏は、「成人では非接種群でも罹患歴がある可能性が高く、この検証方法ではワクチンの有効性の把握には限界がある。しかし、昨シーズンはこれまでの調査の中でも成人、特に70歳代以上における有効性が低かった」と語る。
 抗体価の測定結果が調査によってばらつくのは、対象者それぞれの罹患歴やワクチン接種の頻度に加え、測定時の血球選択が不均一であるといった実験系の影響などもある。森氏は、「インフルエンザワクチンを接種しても、抗体価が十分に上がっていない可能性があることは常に念頭に置いておかなければならない」と話す。

ワクチン製造時の抗原性変異で効果減弱?
 最近は、ワクチンの効果が減弱する要因として、別の指摘もなされている。それが、ワクチンを製造する過程における抗原性の変化だ。
 インフルエンザワクチンは、発育鶏卵(卵)を用いて製造している。季節性インフルエンザワクチンを大量に生産するには、卵での増殖能の高いワクチン製造株が必要だ。そのため、ワクチン製造用には、ワクチン株と、卵での増殖能の高いウイルス株との間で遺伝子交雑をして作った、増殖能が高いワクチン製造株を使用している。
 この遺伝子交雑の過程で、ワクチンの主成分となるウイルス粒子表面に突出しているHA(赤血球凝集素)蛋白の抗原性に関わる遺伝子に変異が生じるために、ワクチン株の抗原性が変化してしまう。これを、卵馴化による抗原性変異という。つまり、実際に製造されるワクチンは、抗原性がワクチン株と完全に一致するわけではないのだ。
 感染研インフルエンザウイルス研究センター第一室室長の小田切孝人氏は、「H3N2型ウイルスは、昨シーズンのワクチンも含め、2008/09年シーズンあたりから、卵馴化による抗原性変異を起こしやすい性質になっているようだ」との認識を示す。さらに小田切氏は、「抗原変異したワクチン製造株で誘導されるヒト血清抗体は、流行株との反応性が低下する傾向がみられる」と語る。
 流行株とワクチン株が一致していても、ワクチン製造株の抗原性が変異していれば、ワクチン防御効果の減弱が懸念される。実際に、感染研の調査では、2012/13年シーズンのH3N2型ワクチン製造株と、H3N2型の流行株の抗原性を比較したところ、対象とした流行株すべてに対して抗原性が変異していたことが分かった。しかも、7割以上の流行株に対しては、「大幅な変異」(※1)が認められた。
 「ワクチンの効果が弱かったと言われる原因が製造株の抗原性の変異と直接結びつくかどうかは臨床研究で評価しないと分からないが、H3N2型では、ワクチンの効果が減弱する要因の1つとなった可能性は否定できない」(小田切氏)。

※1 赤血球凝集抑制試験で、ワクチン株に対して作った抗体との反応性を評価し、反応性が8倍以上低下した場合は、抗原性が変異しているとみなす。32倍以上低下した場合は、大幅な抗原性の変異とみなす。

 しかし、今シーズン(2013/14年シーズン)はこの影響がやや小さくなることが期待できそうだ。これは、今シーズンのH3N2型のワクチン株に、卵馴化しても抗原変異の影響が小さい「A/テキサス/50/2012(X-223)」株を採用したためだ(表2)。


表2 2013/14年シーズン用インフルエンザワクチン株
(出典:IASR Vol. 34,p339: 2013年11月号.)

 この株での卵馴化後の抗原性変異の割合を検討したところ、変異は起きているものの、大幅な抗原性の変化の程度はわずか1%にとどまっていた。卵馴化の影響は、昨シーズンのワクチンに比べ大きく改善されている。また、H1N1pdm09型やB型ワクチンでは卵馴化しても抗原変異を起こさない。
 ただし、小田切氏は、鶏卵でワクチンを製造している以上、この問題を完全には避けることはできないとしており、「現在製造承認申請を目指している細胞培養ワクチンなら、製造過程で起こる抗原変異の問題は解決できる可能性がある」と語る。
 インフルエンザを予防するには、ワクチンで免疫をつけるしかない。だが、インフルエンザワクチンの発症予防効果には限界があり、これまで述べたようにシーズンごとに変動する可能性もある。流行期に入った今冬も、医療現場では、ワクチンを接種すれば大丈夫、と過信することなく、咳エチケットなど基本的なウイルス対策に万全を期すことが重要だ。
 小田切氏は、「まずはウイルスに曝露しないことが第一。入院施設や老人養護施設などの場合は、インフルエンザの時期に外部からウイルスを持ちこまない配慮、すなわちマスクの着用や手洗いの励行など基本的な対策を徹底すべきだ」と強調している。


 ワクチン完成品でヒトの抗体上昇を確認していなかったとはいやはやお粗末としか言いようがありません。
 「日本の品質管理は世界一!」だったはず。
 しかし蓋を開けてみると日本のチェック体制ってこんないい加減だったのかあ・・・絶句。

 もはや日本の美徳でもあった「専門家におまかせ」という風習は捨て去った方がよいかもしれません。
 トラブルを未然に防ぐには、第三者の目で厳しく監視する体制を構築しないと。
コメント
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