勇気ある対応は一流の証

今日はカゴメの業務用のトマト缶が23万個以上も自主回収の指示を出した事に、メーカーの誠意と勇気を感じました。

私は現在のニッシン化研さんと商品開発をする前に他の化粧品メーカーさんと共同開発をしました。

その時のシャンプー剤が気泡が止まらずに容器がパンパンに膨張すると言うトラブルが発生し、いわゆる不良品でした。

そこで商品の回収と廃棄をお願いしたところ、その会社の社長さんに「うちの社員が暑い中、一生懸命に作った商品を廃棄しろとは何事ですか」と言って激怒されていたそうです。

それじゃあ、あの商品をどうするつもりだったんだろう？

私が回収と廃棄をお願いしたのには、回収した商品が誤って再配送されたりする事でメーカーの信用を失う事が心配で、消費者とその会社を守りたかったからなのです。

でも、その真意が伝わらず、その会社とは決別しました。

社員さんが頑張って作っている事などは百も承知だけど、それよりも消費者の安全を守る事はもっと大切ですからね。

でも、その事があったから、今は優れた開発力や企業理念も自分の気持ちと合致したニッシン化研さんと出会えたのです。

その時の事をちょっと思い出して、今日のカゴメの勇気ある回収指示は、さすが一流企業だと思いました。

企業にとって最も大切なものは、それは誠意だと思います。