老人ホーム見学

2008-04-20 01:45:47 | Weblog
地域に新しくできたホーム見学しました。

1000人以上の待機者がいるので、なかなか入れないそうです。
今日見たところは、新しくできたばかりで職員も慣れていないので介護度3レベルまでの人を中心にしているそうです。

たった120人ぐらいしか入れないのに巨大な建物です。個室中心で通路も広々。8人の個室でひとつのユニット。ユニットごとに2~3人の職員がつき、それぞれお風呂や洗濯機や台所があり、みんなで食べられるダイニングが中央にあります。

各階には他に大きな浴場もいくつもあって、寝たままや座ったまま入る機械もいくつも準備されていました。

デイケアーの方はお風呂に入るのが大事な目的らしく、そのせいでたくさんのお風呂が設置されているのでしょう。

一緒に見学していた方が真新しい施設をみながら

「入れたいのは家族であって、本人は自宅にいたいのよねえ・・・」とつぶやきました。

もしもの場所があるということは、たとえ簡単には入れないとはいえ、気分的には安心ですが・・・

まあ、自分について言えば、入らないで済むようにがんばらなければと言う思いを強くしました。

実際90台になった男性でも、家事のすべてをこなして生活している方が身近にはたくさんいます。

それにしてもこんな立派な建物をたてて、老人をいっぱいまとめて世話をするという形よりいい知恵はないものなんでしょうか。小さな規模の方が絶対コストは安いと思えるのですよねえ。そのための介護保険だったようにも思うのですが、現実はそう簡単ではなかったと言うことなのでしょうか。

民家で小規模に老人の世話をするという形もあるにはあるようですが、家族とは切り離されてしまう形です。

老人ケア付賃貸マンションの一種で、3世代同居の形のままで同じ建物の中でケアが受けられるとか・・・。

そのホームへの道の途中には、真冬でもパジャマ一枚で道路に座りこんでいるひとりの奥さんがいます。家族と同居なのですが、たぶん言うことをきかないのでしょう。もしかすると事故に合ったりどこかに行って迷子になってしまうかもしれないのですが、いつもそこにひとりで座り込んでいます。

多少世間体は悪いですが、私もこうするかもしれませんし、こうして欲しいような気がします。閉じ込められて外に行くのを制限されたり、薬で大人しくさせられたりするよりは、好きにしていて命縮める方がましと思えたりします。

20年にわたる子供の手厚い看護の後に自宅で亡くなった祖母、一年で殺されたようにしか思えなかったケア施設で亡くなった祖父、最後まで多くの友達に支えられて病院で亡くなった祖母、たった一週間の入院で病院でなくなった義父、さまざまな最後の姿を目の当たりにしながらのこの10年でした。

そうやって見てきてもまだ、自分の老後と死の姿をリアルには思い浮かべることはできないです。

老化って自分で体験しないと、本当のことはわからないからなのでしょう。

実際父は、病院の近くのマンションで家政婦さんの世話を受けながら車椅子で生活し、たまに美術館めぐりをする老後を想像していたようですが、いま実際に時々車椅子を利用するようになると、そんなことをしようと思う意欲がそもそも出てこないようで、夜よく眠れるかどうかが一番の関心事だったりするわけです。

かなうならば、自分の長生きで子供を苦しめることにだけにはなりたくないものだと思うのですが、ぼけたらそんな自分を認識することさえできないんですよねえ。



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