夢中人

sura@cosmic_a

POWER TO THE PEOPLE

2010年03月17日 | Weblog
最近、アメリカの医療保険のことについて考えているのですが、
なんていうんですか、ピンとくるものがないのですよ。
アメリカのことについて書いてある雑誌や本を読んだりして、
思った事をいろいろ書いてみたのですが、なんかピンとくるものがない。
ああやって、書いていると、次に知りたいことがなんとなく感じてくるのに、なんかこないのです。
どうしてだろうと考えてみたら、国を創るうえでの精神となる土台が違うからかなぁと思った。

でも、それとなく思ったのが、「保険」とはなんぞやということでした。
日本で保険制度を紹介したのは、福沢諭吉さんというのは有名な話ですよね。
保険とは、いざという時の「リスクマネジメントの役割」と集団の「相互扶助の精神」でできているとか。
いろいろな生活の場面で、保険をかけておこうという行動がありますが、
このお金を払い合う保険は「集団の相互扶助の精神」でしょうね。
この「集団の相互扶助の精神」がアメリカでは「個人」になってしまうのかなと思った。

マイケル・ムーア監督の「シッコ(Sicko)」を観ました。
アメリカをはじめ、いろんな国の医療機関とその国民のかかわり方が映し出されていました。
観ていて思ったのが、患者側はもちろんなのですが、医療機関や保険会社に携わっている方々が気の毒に思いました。
その仕事の役割を果たして、報酬を受け取れればいいけど、どうやらそうではなさそうな感じですね。
他国の医者は、患者の病気を治したり、心のケアや喫煙を成功させることによって給料が
上がると言ってましたが、なんというか、医者の存在価値が高そうに感じました。
アメリカはどちらかというと、医療業界の主役は保険会社のようですね。
医者でも患者でもなく、保険会社。その保険会社に利益を出した者が高い報酬を受け取るシステムみたいですね。
あと、どうやら薬も高額みたいで、余計な薬も飲まされていることもあるみたいでした。
以前、「レナードの朝」というアメリカ映画を観た時、医療ってなんてすばらしいのだろうと感動したことがあります。
だけどあれは、アメリカではお伽話にすぎないのではなかろうか。

その反面、アメリカの医者達で無料診療というのをやることがあるみたいですね。
その診療をする場所にはものすごい患者の行列ができるとか。
それらの医者達は、過酷な業務な中からそのような無料診療というのをやっているみたいですが、
そこに気持ちが表れているような気もしました。
そして、その医者の存在を必要としている人々が沢山いるということですね。

その国の医療が進んでいて、国民が公平にそして安心して受けられるというのは、一つの「豊かさ」の条件だと思いました。
でも、それが当たり前のことだと思っていてはいけないのですよね。
そこには、莫大なお金がかかるわけで、日本の医療費は、だいたい30兆円くらいだとか。
2005年の話では、国の予算(一般歳出)に占める医療費の国庫負担額は17.1%だそうです。
日本は、ずいぶんと医療費にお金をかけているということだそうです。
。。。このお金の行き先はどこなんだろう。人件費というのもあるかもしれないけど、製薬会社が多そうな気もするなぁ。
薬ってどうやってつくっているのだろう?最先端で清潔な施設でつくっているようなイメージはある。
あと研究費というのが必要そうな感じもする。医療器械や器具というのもそんな感じがするなぁ。
やっぱりお金が必要なのだろうなぁ。

でも、病院に行きやすい日本であっても、自己管理には気をつけたいところではありますよね。
そこのところって、やっぱり、食事と運動と睡眠なのかな。特に食事は気をつけたいところではありますよね。
そういうのって、文化とか国民性とか、あと情報などがそう思わせるのかもしれないけど、
病院がそばにあることでもそう思うのかなと感じた。
病院に行きやすい環境の国の方々は、比較的スリムだったような気がします。
でも、病院に行きにくいアメリカは、そうではないように感じました。
もしかしたら、健康や病気に対する意識がもともと違うのかな。
ニクソン大統領が「健康のことなんて興味ない」なんて言ってたけど、あれがアメリカの意識?
。。。いやそんなはずはない。あれはニクソン大統領の個人的な意識と信じたい。
ニクソン大統領は、経済のことで頭がいっぱいだったのでしょうね。
でも、誰かがそれは違う!なんて押さなかったのかな。そんなことができる状況ではなかったのか。
なんというか、やっぱり入り口は肝心みたいですね。
経済の流れが一度できてしまうと、変えにくいでしょうね。

オバマ大統領の医療改革は「消えた」とありましたが、あれはまだ消えてないようです。
結局、医療改革を決めるのは、アメリカ国民なのじゃないのかなと思うのです。
オバマ大統領を選んだのではないですか。一度つくられた流れを変えるなんてそう簡単にはできないことではないかと思います。
継続は力なり。アメリカ国民があきらめないことだと思います。
マスコミなんかに惑わされないで欲しい。もしそれがあるとしたら、本当にくやしい気持ちになります。
保険会社や製薬会社が決めるのじゃない。アメリカ国民が決めるのではないのですか。その力は与えてもらっているはず。
オバマ大統領がチャンスを与えて下さっているのだ。

この記事のタイトルは「Power to the people」にしました。
ジョン・レノンの曲なんですけどね、このブログを書いている時、音楽を流していて、
書き終わる頃に「Power to the people」が流れていたのです。
あぁ、これだなと思ってタイトルにしました。
アメリカから、アメリカ国民の力を感じるようなニュースがこの日本に届くように願います。
コメント
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