まず、最初に、このブログに遊びに来られておられます、とある友人に対して、このアルバム(紹介)を捧げます。
その方は「カルロ・マリア・ジュリーニ」と言う、イタリアが生んだ20世紀の巨匠、指揮者が、フェイヴァリットとの事なので、今日はその「ジュリーニ」の指揮する1枚を紹介させて頂きます。
アルバムタイトル…ブラームス交響曲第2番、第4番、悲劇的序曲
パーソネル…カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
曲目…DISC1…ブラームス交響曲第2番 ニ長調 作品73
DISC2…ブラームス交響曲第4番 ホ短調 作品98
悲劇的序曲 作品81
1991年4月録音・DISC1、1989年5月録音・DISC2
原盤…ドイツ・グラモフォン 発売…ポリドール㈱
CD番号…POCG-9625~26(2CD)
演奏について…今日は代表として、DISC2の交響曲第4番を取り上げさせて頂きます。
「ベートーヴェン」の影響を完全に受けている、傑作、第1番交響曲と異なり、第4番は「ブラームス」芸術の集大成とも言うべき、後期の傑作であります。
曲自体に、「ブラームス」の枯れた人生観と、隠された情熱が宿っており、またクラシックの総活とも言うべき、バロック的な形式も取り入れて、「ブラームス」が描き切った総合芸術のオブジェとなっているんです。
さて、ここでの「ジュリーニ」の演奏ですが、全曲において非常にゆったりとした(遅いと言った方が手っ取り早いかな?)テンポで曲を進めており、雄大な作品を更に掘り深くスケール・アップさせています。
第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」…雄大で真摯な「ジュリーニ」の棒捌きにより、「ブラームス」の心の広さまでもが感じ得る様な、深い情念が描かれています。
心の深みにじわっと入ってくる、「ウィーン・フィル」の弦音も素敵です。
第2楽章「アンダンテ・モデラート」…バロック形式を踏襲した二部形式の緩楽章ですが、「ジュリーニ」&「ウィーン・フィル」の演奏は、序盤はとにかく美しいの一言です。
優しい弦楽器の調べに、フルートやピッコロ、クラリネット等の管楽器がさりげなく装飾し、曲を紡いで行きます。
終盤は古風で厳格な響きを重視して、厳しく重厚なサウンドで押し進めてきます。
しかし、大河の流れの様な、ゆったりとしたロマンティシズムを失う事はなく、どこまでも流れを大切にした演奏なのです。
第3楽章…「アレグロ・ジョコーソ」…ブラームスには珍しい、スケルツォの様な楽章なんですが、「ジュリーニ」は、割ときびきびとしたリズムで、ダイナミックにこの楽章を描いて行きます。
強弱の付け方が激しくて、学者肌の「ジュリーニ」には、珍しいぐらいファイトしている演奏ですねぇ。
「ウィーン・フィル」のストリングスと、ホーン部も緊張感を保って、「ジュリーニ」のダイナミズムに溢れたコンダクティングに機敏に反応して、終盤のティンパニ等の打楽器群もピシャリとリズムを合わせて、劇的楽章を完璧に纏め上げてくれて…やった~大成功です!!
第4楽章「アレグロ・エネルジコ・エ・パッショナート」…「ブラームス」が、バロックのパッサカリアをモチーフにした楽章で、主題は「J.Sバッハ」の「カンタータ」を使用しているとの事。
とにかく原曲の主題が「バッハ」なだけに、とてつもなく厳粛で、心の中まで清々しくさせられる曲ですが、「ジュリーニ」の魔法の棒が、その精神性までも貫く様に透明度の高い演奏に仕上げています。
しかし、決して厳格なだけでは無く、ほのぼのとした優しさと慈愛が、緊張感溢れる演奏からも、じわっと滲み出ていて…人間「ジュリーニ」の、温かみが感じられます。
盛り上がっていくコーダが、まるで聳え立つ、ネパール山脈のエベレスト山の様に神々しくもあり…でも神はやっぱり優しいんですよ。
極寒のエベレストに差す、太陽光線の暖かさの様に、愛が溢れています。
「ジュリーニ」さん、こんな素敵な演奏を本当にありがとう。
あの方にも慈愛を届けて下さい!
その方は「カルロ・マリア・ジュリーニ」と言う、イタリアが生んだ20世紀の巨匠、指揮者が、フェイヴァリットとの事なので、今日はその「ジュリーニ」の指揮する1枚を紹介させて頂きます。
アルバムタイトル…ブラームス交響曲第2番、第4番、悲劇的序曲
パーソネル…カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
曲目…DISC1…ブラームス交響曲第2番 ニ長調 作品73
DISC2…ブラームス交響曲第4番 ホ短調 作品98
悲劇的序曲 作品81
1991年4月録音・DISC1、1989年5月録音・DISC2
原盤…ドイツ・グラモフォン 発売…ポリドール㈱
CD番号…POCG-9625~26(2CD)
演奏について…今日は代表として、DISC2の交響曲第4番を取り上げさせて頂きます。
「ベートーヴェン」の影響を完全に受けている、傑作、第1番交響曲と異なり、第4番は「ブラームス」芸術の集大成とも言うべき、後期の傑作であります。
曲自体に、「ブラームス」の枯れた人生観と、隠された情熱が宿っており、またクラシックの総活とも言うべき、バロック的な形式も取り入れて、「ブラームス」が描き切った総合芸術のオブジェとなっているんです。
さて、ここでの「ジュリーニ」の演奏ですが、全曲において非常にゆったりとした(遅いと言った方が手っ取り早いかな?)テンポで曲を進めており、雄大な作品を更に掘り深くスケール・アップさせています。
第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」…雄大で真摯な「ジュリーニ」の棒捌きにより、「ブラームス」の心の広さまでもが感じ得る様な、深い情念が描かれています。
心の深みにじわっと入ってくる、「ウィーン・フィル」の弦音も素敵です。
第2楽章「アンダンテ・モデラート」…バロック形式を踏襲した二部形式の緩楽章ですが、「ジュリーニ」&「ウィーン・フィル」の演奏は、序盤はとにかく美しいの一言です。
優しい弦楽器の調べに、フルートやピッコロ、クラリネット等の管楽器がさりげなく装飾し、曲を紡いで行きます。
終盤は古風で厳格な響きを重視して、厳しく重厚なサウンドで押し進めてきます。
しかし、大河の流れの様な、ゆったりとしたロマンティシズムを失う事はなく、どこまでも流れを大切にした演奏なのです。
第3楽章…「アレグロ・ジョコーソ」…ブラームスには珍しい、スケルツォの様な楽章なんですが、「ジュリーニ」は、割ときびきびとしたリズムで、ダイナミックにこの楽章を描いて行きます。
強弱の付け方が激しくて、学者肌の「ジュリーニ」には、珍しいぐらいファイトしている演奏ですねぇ。
「ウィーン・フィル」のストリングスと、ホーン部も緊張感を保って、「ジュリーニ」のダイナミズムに溢れたコンダクティングに機敏に反応して、終盤のティンパニ等の打楽器群もピシャリとリズムを合わせて、劇的楽章を完璧に纏め上げてくれて…やった~大成功です!!
第4楽章「アレグロ・エネルジコ・エ・パッショナート」…「ブラームス」が、バロックのパッサカリアをモチーフにした楽章で、主題は「J.Sバッハ」の「カンタータ」を使用しているとの事。
とにかく原曲の主題が「バッハ」なだけに、とてつもなく厳粛で、心の中まで清々しくさせられる曲ですが、「ジュリーニ」の魔法の棒が、その精神性までも貫く様に透明度の高い演奏に仕上げています。
しかし、決して厳格なだけでは無く、ほのぼのとした優しさと慈愛が、緊張感溢れる演奏からも、じわっと滲み出ていて…人間「ジュリーニ」の、温かみが感じられます。
盛り上がっていくコーダが、まるで聳え立つ、ネパール山脈のエベレスト山の様に神々しくもあり…でも神はやっぱり優しいんですよ。
極寒のエベレストに差す、太陽光線の暖かさの様に、愛が溢れています。
「ジュリーニ」さん、こんな素敵な演奏を本当にありがとう。
あの方にも慈愛を届けて下さい!
私も、時間的(物理的)には、本当はもっとブログ更新を出来るのですが、家庭(特に妻)の事もあり、(毎日の様に仕事から帰ると引きこもりみたいに)PCに向かっていると…やっぱり苦情が出ているんですよ。(笑)
せっかく、ストレス発散が目的でブログをやっているのに、逆に真剣に取組みすぎて、別のストレスが出て来ては、まるっきり「本末転倒」になってしまうので…世の中、まじに難しいですね。
リンクを貼らさせて頂いている、皆様のブログを読むと、同じ悩みを持っていらっしゃるので…余計に気持ちが深い所で接触する気がします。
音楽と人への慈愛に満ちたジュリーニの指揮、ブラームスの音楽へのシンクロ度は高いですね。一連のウィーンフィルとの演奏、最初は遅すぎると思ったのですが、いまやこれらが私のデフォルトです。4番、その中でもひときわ光ってますね。
エリック$Φさん、今後ともよろしくお願いします。