紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

かなりエモーショナルな演奏です…ジョン・コルトレーン~バイーア

2008-05-11 09:40:13 | ジョン・コルトレーン
皆様、お早うございます。
今日は朝からブログが書けるのでラッキーです。

ところで、私事ですが、本日5月11日…○○歳の誕生日でございます。
実際の年齢…言いたく有りません。(笑)(笑)(笑)
でも、このブログに遊びに来られていて、コメントを下さっている方々とは、ほぼ同年齢で有ることは間違いないです。
認めたくないが、(絶対に認めたくないが:強調)所謂、「中年」…です。
でも、しかし…私の実物…決してイケメンでは、有りませんが、実年齢よりも10歳以上若く見られます。★チョッピリ自慢!
髪は(白髪)は、染めてますが、頭髪は未だ充分有ります。★小さな自慢?
まぁ、そんな訳で、今後も宜しくお願い致します。

さて、今日はトップ・バッターで「コルトレーン」が、かなりエモーショナルに吹き上げた、渋めの1枚を紹介しましょう。

アルバムタイトル…バイーア

パーソネル…リーダー;ジョン・コルトレーン(ts)
      フレディ・ハバード(tp)
      ポール・チェンバース(b)
      アート・テイラー(ds)
      ウィルバー・ハーデン(tp)※3曲目、4曲目
      ジミー・コブ(ds)※3曲目、4曲目

曲目…1.バイーア、2.ゴールズ・ボロ・エクスプレス、3.マイ・アイディアル、4.アイム・ア・ドリーマー、5.サムシング・アイ・ドリーム・ラスト・ナイト

1958年7月11日※3曲目、4曲目、12月26日 録音

原盤…Prestige PR-7353  発売…ビクター音楽産業
CD番号…VICJ-23629

演奏について…クレジットに表記したが、このアルバムには二つのセッション演奏が含まれていて、それぞれにトランペッターとドラムスが代わって録音されている。
それぞれを代表する演奏として、3曲目「マイ・アイディアル」と、ラストの5曲目「サムシング・アイ・ドリーム~」をまず最初に取上げてみよう。

3曲目「マイ・アイディアル」…「コルトレーン」が非常にリラックスした感じで、伸びやかに、そして情緒たっぷりに歌い上げるテーマ演奏から始まる。
「ジミー・コブ」のシンバル・ワークと「レッド・ガーランド」の抑えたブロック・コードが、さりげなく「コルトレーン」をアシストして、正に珠玉の演奏と相成った。
次いで「ウィルバー・ハーデン」が「コルトレーン」の演奏を正面から受けて、音色は幾分明るめの物の、これまた叙情的に、丁寧にインプロヴァイズして飾り立てて行く。
「ガーランド」は一寸サロン風に、軽やかに寛いだアドリブで、センス抜群の演奏で花を副える。
フィニッシュは、勿論、もう一度「コルトレーン」に戻り、いかにも彼の「プレスティッジ」時代らしい、若々しいストレートな表現で吹き上げて終わる。
とても気持ちが良い曲&演奏です。

一方、5曲目「サムシング・アイ・ドリーム・ラスト・ナイト」ですが…「ガーランド」の序奏に導かれて、「コルトレーン」が、ノッケから正攻法のバラッド演奏でストレートに押してくる。
しかし、3曲目から約半年後の演奏なのだが、やはりと言うか、流石と言うべきか、「コルトレーン」は確実に進化しているのがハッキリ見て取れる。
同じ様に、メロディ・ラインをかなり忠実に、色付けしないでストレートに吹き切るにしても、微妙なパッセージ&ニュアンスと、何よりも音色が違うんです。
この曲では、インパルス時代の「バラード」の前進って言うのが、若干判る音色で、若々しい「コルトレーン」から、少し熟成された…ボジョレ・ヌーヴォよりも寝かされて芳醇さが増した「コルトレーン」が存在します。
終盤に来ての「チェンバース」のソロ・ボウイング演奏も渋くて素敵で、「ハバード」もブリリアントな美音で、シンプルにアドリブを決めてきます。
聴き比べてみると「ハバード」は、やっぱり「ハーデン」よりも一枚上手のトランペッターですね。
そして最後はもう一度、大将「コルトレーン」が、じっくりと高尚なバラードを演ってくれて…フィニッシュとなります。
どちらのバラード演奏も素敵ですが、白黒・優劣をつけるとなると、やっぱり後者の方が勝っていると思います。

タイトル曲「バイーア」…私、大好きなラテン・リズムから曲が始まって、ラテン大好きな「ガーランド」が、ラテン・コードでノリノリ、上げ上げでインスパイアして行くと、「コルトレーン」も早いパッセージで、「コルトレーン・チェンジ」を演り捲くって、皆をエキサイトさせて行きます。
それから、再度「ガーランド」に廻り、今度は魅惑のラテン調、シングル・トーンで右手をぶん廻して、エキゾティックなアドリブを決めてくるんです。
この曲では、重厚にリズムを刻むドラムス「アート・テイラー」と、終盤ボウイングで、ギコギコを言わす「チェンバース」が、しっかりとフロント・トップを下から支えてくれて、良い仕事をやってますよ。
ここでもフィニッシュはお決まり?で、「コルトレーン」がバッチリ吹き上げます。
ノリが抜群のオープニング曲ですね。

2曲目「ゴールズ・ボロ・エクスプレス」…「コルトレーン」オリジナル曲で、演奏は「ガーランド」抜きでなされており、とても早いパッセージの疾走ナンバー
系です。
とにかく、この演奏は「コルトレーン」が「ジャイアント・ステップス」風にバリバリ、ブイブイと吹き捲くり、彼のすごさと本領が充分に発揮された1曲なんですが、その相手を務める「アート・テイラー」の早敲き、超絶ドラミングが、それに勝るとも劣らず、えぐくて、超かっこいい!
この超人2人のバトル演奏…痺れちゃいますよ~!
気品とエモーショナル抜群なバラード曲(名曲)の間に咲き誇る…素晴らしい1曲ですね!!

4曲目「アイム・ア・ドリーマー」…「ウィルバー・ハーデン」が、かなりフューチャーされていて、期待に違わず、ブリリアントに華麗アドリブを演ってくれます。
「コルトレーン」は、(1、2、5曲目に比べて)やはり、演奏に若さが垣間見れて、それはそれで清々しさが有って良いもんです。
「ガーランド」は、この曲が一番「ガーランド」節を出してくれている感じがするねぇ。
華麗で、お洒落で、華やぎと寛ぎが上手くミックスされたソロ演奏です。
「チェンバース」もいつものヤツ…終盤で演ってくれて…お決まりです。
「ジミー・コブ」も最後に一発演りますよ。
いかにも太鼓敲きらしいフレーズが、楽しいです。
この曲は、このアルバムでは、ティー・ブレークの役目を果たしてくれます。
寛ぎの1曲です。

今日は私の誕生日と共に、世の中では「母の日」ですね。
このアルバム…「母の日」と言う日に合うと思いますよ。…きっと!
じんわりとした優しさが滲み出てくるアルバムです。


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2 コメント

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どうもありがとうございます。(嬉) (えりっく$Φ)
2008-05-11 12:20:16
garjyuさんも5月生まれでしたか?
それは、おめでとうございます。
更に親近感湧きますねぇ。

ってもう、実際はおめでたい歳では無いですよね?(爆笑)

ところで、ゾロ目になられたんですか?
多分、私はgarjyuさんより、1歳だけ若いです。来年ゾロ目です。ハイ!

最後にこのアルバム…真面目にgoodです。
お聴きになる事をノー・プロブレムで推薦します。
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お誕生日おめでとうございます。 (garjyu)
2008-05-11 11:51:49
お誕生日おめでとうございます。
実は私も5月生まれで、つい先日(中年の)ゾロ目になったばかりなのです。

それはさておき、このアルバムはこの5月に国内廉価で再発予定になっておるようです。買おうかどうかと思っていましたが、“エモーショナル”かつ“じんわりとした優しさが滲み出てくるアルバム”ということをお聴きしたからには、購入リストのるのは間違いありません。
毎度、良い盤のご紹介ありがとうございます。
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