紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

7年前、FMから流れた曲を聴いて衝撃を受けた…エゴ・ラッピン~色彩のブルース

2007-12-17 22:55:44 | ジャズ・ヴォーカル
7年前にFM横浜だったかな?から流れていた、日本語で歌われている、超本格的なジャズ・ヴォーカルに耳を奪われたのが、今更ながら余りにもベタなのですが、「エゴ・ラッピン」の、この曲(アルバム)だったのです。

私は、車で営業に出る事が多いのですが、いつも気に入った曲や、おっ!と思ったアーティストは即座にメモを取って、控える様にしているんです。
特にラテン系のアーティストや曲、それから、もっと広義でのワールド・ミュージックなどは、余り調べる為の文献も無く、分らない場合が多いので、要チェックは絶対にしないと駄目なんですよ。
「エゴ・ラッピン」…聞き慣れない名だな?と思いつつも、この素晴らしい曲を購入するために、即座にメモを取りました。

まぁ余談はさておき、「エゴ・ラッピン」のこのアルバム…まじにお薦めします。
「色彩のブルース」以外にも佳曲が多く、本格的なジャズ・ヴォーカルとして、十二分に楽しめる事、間違いなしです。

アルバムタイトル…色彩のブルース

アーティスト…EGOーWRAPPIN’

曲目…1.nervous break down、2.gigolo feat. mama! milk、3.色彩のブルース、4.flowers、5.タバコ

2000年録音

原盤…Mirror ball  
CD番号…RDR-1030

歌について…最大の聴き所は、当然、大ヒット曲「色彩のブルース」で、決定!!
正に日本人による、日本人の為の、日本ジャズ(ヴォーカル)でしょう。
序奏の演歌風の入りも最高ですし、ヴォーカルの日本語での歌も、very goodです。
ブラッシュが冴えるドラムス、とてもブルージーな色調のエレキ・ギター…妖しく吹かれるサックス…昭和40年代の歌謡曲と、ジャズが融合された、超名曲でしょう。
昨今の私が紹介する所謂「フリー・ジャズ」には抵抗の有る方、または疲れた方、こう言う歌謡曲・ジャズ…日本人の琴線に直撃して来て、改めて感性が磨かれますね。
この曲だけでも最高ですね!!

5曲目「タバコ」…ボサ・ノヴァ・リズムに乗って、とてもアンニュイな雰囲気の歌が、妖艶さを醸し出して、正に大人の女性が歌う好トラックになっています。
泣きのギター、幻想的なフルートと楽器演奏も良い味をだしてくれて、取分けこの曲の核になっているのは、当然ノリノリのパーカッションとブラッシュをメインに演奏しているドラムスです。
終盤のフルート演奏は、「ハービー・マン」がいるみたいな感じで…行けてる。
贔屓と取られるかもしれませんが、これだけジャジーな雰囲気を持った、ラテン調ヴォーカルは、中々無いですね。
かなりお気に入りの一曲です。

オープニング曲「ナーヴァス・ブレーク・ダウン」…重厚なベースに導かれて、指パッチンと語りから曲が始まる。
その後のエレキ・ギターとピアノが奏でるサウンドが、昭和30年代の「若大将シリーズ」のサントラ風で、古カッコイイ!
場末のクラブでのジャズ演奏なんだけど、かなり実力が有って、近い将来表舞台に出て行くのでは?と期待を持たせる…なんて感じの曲調と演奏です。
とても、ダークでディープなイメージで、良いですねぇ。

2曲目「ジゴロ」…ギターのチューニングをしている所から曲が始まる。
ギターとアコーデオンのアンニュイな伴奏が、とにかく趣味の良さを見せる。
ヴォーカルもそれに劣らず、もっとアンニュイで抑えた情感を表現していて…ドラムもスティックだけでリズムを取っているのが、とにかくお洒落です。
しかし、良くこれだけ昭和の30年代~40年代風の歌謡曲と、ジャズを融合出来たなぁって心から思う。
歌詞には「ジャンゴ・ラインハルト」が出てくるし…日本のジプシー?歌手って位置付けのつもりで歌っているのかなぁ。
全編で、アコーディオンが良い味を出し捲りで、泣けます。

4曲目「フラワーズ」…このアルバムで一番ロック調の曲で、カッティング・ギター演奏を前に押し出して、ヴォーカルも英語で歌い、リズムも8ビートで、グングン疾走して、ガツンガツン、チャキチャキのベースとドラムス、そしてタンバリンが、サイケデリックな風情を出して…この曲だけは、昭和の歌謡ジャズでは有りません。
ラップ風の語りも入って、「エゴ・ラッピン」が、現代のバンドである事を見せているようです。
最後のハードなサックス伴奏も、カッコイイんですよ。

ショート・アルバムながら、「エゴ・ラッピン」の精神と実力を堪能できるアルバムです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿