紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

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エラ・フィッツジェラルド~ジ・アーヴィング・バーリン・ソングブック・vol.1

2008-03-22 10:22:51 | ジャズ・ヴォーカル
みなさん、お早うございます。
今日は、「エラ・フィッツジェラルド」の定評あるソングブック・シリーズから、「アーヴィング・バーリン」のソングブックを取上げましょう。

「エラ」の歌については、今さら詳細は不要でしょう。

今日はこれぞアメリカ、これぞジャズ・ヴォーカルの醍醐味を味わって下さい。

アルバムタイトル…ジ・アーヴィング・バーリン・ソングブック・vol.1

パーソネル…エラ・フィッツジェラルド(vo)
      ポール・ウェストン(arr、cond)
      ハリー・エディソン(tp)
      他

曲目…1.レッツ・フェイス・ザ・ミュージック・アンド・ダンス、2.ユー・アー・ラフィング・アット・ミー、3.レット・ユア・セルフ・ゴー、4.ユー・キャン・ハヴ・ヒム、5.ロシアの子守唄、6.プッティン・オン・ザ・リッツ、7.ゲット・ジー・ビハインド・ミー・サタン、8.アレクサンダーズ・ラグタイム・バンド、9.トップ・ハット・タイ・アンド・テイルズ、10.ハウ・アバウト・ミー、11.チーク・トゥ・チーク、12.アイ・ユースト・トゥ・ビー・カラー・ブラインド、13.レイジー、14.愛は海よりも、15.オール・バイ・マイセルフ、16.リメンバー

1958年3月13、14日、17日~19日 LA、ラジオ・レコーダーズ録音

原盤…Verve 発売…ポリドール
CD番号…POCJ-2145

曲(歌)について…1曲目「レッツ・フェイス~」…オープニングから「エラ」の世界に一気に突入。
歌の上手さは、説明不要、バックのブラス&オケを従えて、50年代の良きアメリカを演出する。
「エラ」のマイナー・ポップ・チューンの歌い上げは、いつ聴いても良いですね。

2曲目「ユー・アー・ラフィング~」…「エラ」が、ここではバラードをしっとりと歌い上げて、ストリングスのオケとの相性もバッチリです。
終盤のトロンボーンのソロも歌心に溢れていて…ワンポイントになってます。

3曲目「レット・ユア・セルフ・ゴー」…この曲は軽快なスウィンギー・ナンバーですけど、「エラ」の歌はもとよりトランペット「ハリー・エディソン」との掛け合いも聴き所の一つです。

4曲目「ユー・キャン・ハヴ・ヒム」…ピアノ・トリオ・プラス・ホーンがバックで、ミディアム・テンポで、情感たっぷりに「エラ」が歌い上げてくれます。

5曲目「ロシアの子守唄」…短曲なんですが、このアルバムで「エラ」の歌の中で白眉の一つです。
ヴァイオリン&ピアノの少ない編成を最大限に活かして、「エラ」がハミングを用いながら、エモーショナルに決めます。

6曲目「プッティン・オン・ザ・リッツ」…この曲は1曲目に近い、ビッグ・バンドをバックに「エラ」が気持ち良く伸びやかに歌う、ゴージャスな1曲です。

7曲目「ゲット・ジー・ビハインド~」…「エラ」がキュートに、女心を純真に歌い込めて…夢見心地のサウンドと歌に仕上がっています。

8曲目「アレクサンダーズ・ラグ・タイム・バンド」…「エラ」がファニー&遊び心十分に…時にはわざと投げやりに歌う楽しいナンバーで、「バーリン」が初期に書いたヒット曲です。

9曲目「トップ・ハット・ホワイト~」…「フレッド・アステア」十八番の曲ですが、「エラ」も負けじと、とてもスウィンギーに、軽快に歌います。
「エラ」は不思議とアメリカン・ミュージカル風な曲にもマッチするんですね。

10曲目「ハウ・アバウト・ミー」…「バーリン」の作品の中で、あまり有名ではないとの事ですが、ピアノ伴奏をメインに、「エラ」が、しっとりと歌うバラードには、思わず耳を奪われるgood jobです。
個人的には、「ロシアの子守唄」と匹敵する名唱にあげたいです。

11曲目「チーク・トゥ・チーク」…言わずと知れた「バーリン」の代表作の一つですが、「エラ」は軽快に、そしてパワフルに、名曲を見事にさばいています。
ヴィブラートや歌の節回し、表現力のどれをとってもパーフェクトな歌い方で、流石のパフォーマンスですね。
アルバム中、アップ・テンポ系の曲では、ベストな1曲だと思います。

12曲目「アイ・ユースト・トゥ~」…ライトな感覚のバラード・チューンで、「エラ」もしっとり感を失くさずに…しかし、割と軽めに歌い上げてくれて…センスが良いですね。
「エディソン」のトランペット伴奏も行けてます。

13曲目「レイジー」…この曲も軽めのバラッドで、12曲目と同様のコンセプトで「エラ」がハイ・センスに仕上げてくれます。

14曲目「愛は海よりも」…この曲も名曲ですね。
いや、それにも増して、「エラ」の歌が良いんですぅ。
まじにしっとりと聴かす大人の女性のバラードに、胸を揺さぶられます。
中盤のテナー・サックスの色香ぷんぷんの名演も、見事に「エラ」の歌に彩を副えてくれて…最高のパフォーマンスの1曲です。
気持ち良い~!!

15曲目「オール・バイ・マイセルフ」…元来暗い歌詞の内容の歌らしいのですが、「エラ」はさっぱりとライトに歌います。
確かにポジティブな「エラ」には、泣きの歌は似合いませんね。

ラスト「リメンバー」…ラストを〆るのに相応しいお休み?調の歌に仕上げています。
オルゴールを使った「ウェストン」の編曲センスもキラリと光り、終盤ではビッグ・バンドにチェンジして、ゴージャスに変えて行って…フィナーレになるんです。

最後に…このアルバムは、「エラ・フィッツジェラルド」と言う歌手の、ポジティブな魅力が満載の楽しいアルバムです。
是非、聴いてみて下さい。


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