紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

あの有名アレンジャーが…イフ・ユー・ゴー~ペギー・リー&クインシー・ジョーンズ

2007-12-14 23:48:08 | ジャズ・ヴォーカル
いまや、ブラック・ミュージック界のドンとも言うべき「クインシー・ジョーンズ」が、若かりし頃アレンジャーとして携わった、「ペギー・リー」のラブ・ソング集が、このアルバムなんです。

アルバムタイトル…イフ・ユー・ゴー

パーソネル…ペギー・リー(vo)
      クインシー・ジョーンズ(arr、cond)
      ※クインシー・ジョーンズ・オーケストラ・メンバー
      ヴィクター・フェルドマン(p、vib)
      デニス・バドミール(g)
      マックス・ベネット(b)
      スタン・リーヴィー(ds)
      チノ・ポゾ(cga、bgo)

曲目…1.時の過ぎるまま、2.イフ・ユー・ゴー、3.オー・ラヴ・ハスト・ゾウ・フォーセイクン・ミー、4.セイ・イット・イズント・ソー、5.アイ・ウィッシュ・アイ・ディドント・ラヴ・ユー・ソー、6.メイビー・イッツ・ビコーズ、7.アイム・ゴナ・ラーフ・ユー・アウト・オブ・マイ・ライフ、8.アイ・ゲット・アロング・ウィズアウト・ユー・ヴェリー・ウェル、9.ジプシー・ハート、10.ホエン・アイ・ワズ・ア・チャイルド、11.ヒアズ・ザット・レイニー・デイ、12.スマイル

1961年4月LAにて録音

原盤…Capitol  発売…東芝EMI
CD番号…TOCJ-5393

演奏について…まず、ナンバー1のお気に入りは、9曲目「ジプシー・ハート」で決定です。
「バドミール」の哀愁タップリのギターに導かれて、「ペギー」も仄かな色気と甘さを同居させた、憂いのヴォーカルを聴かせる。
「クインシー・ジョーンズ」のアレンジメントも、映画音楽のラヴ・ロマンスの様に、切なくとても甘い…特に編曲では、フルートの使用が、センス有って、決めのトランペットも技有り…いや、一本だな。
こいつは紛れも無く「クインシー」の勝利だと痛感させられる。

オープニング曲「時の過ぎるまま」…一曲目とは思えない程、アンニュイでねっとり系のヴォーカルで、「ペギー・リー」が迫って?来ます。
や、やばい…妻がいるのに…やばいよ~(何のこっちゃ?)…まぁ、これは冗談だが、ジャケット通りの白人美人の吐息混じりのヴォーカルは…つ、罪だ~。

タイトル曲2曲目「イフ・ユー・ゴー」…「リーヴァー」が敲くラテン調ドラムに載せて「ペギー」が伸びやかに、そしてここでもチョイ色香を纏った声色で、貴殿に迫ります。
青いパーティ・ドレスの裾がチョット捲れて、足首がチラ見えして、エ・エロイ!
魔性のラテン・ヴォーカル…これもやばいだろ!!

4曲目「セイ・イット~」…このスロー・テンポのハーフ・バラード?…これも良いなぁ。
ここでも「バドミール」がMVP級の、哀愁メロディ…アドリブを演ってくれて、「ペギー」を好アシストしてくれるんです。

11曲目名曲の「ヒヤズ・ザット~」…「ペギー」のヴォーカルの魅力だけで、逝きそうです。
この虚ろな感じ…でも絶対に目は死んでいない。青黒く光っている。。
女って怖いですね。
こう言う風に囁いて…男は…囁かれて…只の馬鹿だ!!大馬鹿だ!!!

6曲目「メイビー・イッツ~」…この曲もラテン・リズムなんだけど…「ペギー」は、元来ラテン曲を歌うのには、定評が有るだけに…流石の一言。
ボンゴ、コンガを上手く捌く「ポゾ」のテクニックの出来が抜群です。

7曲目「アイム・ゴナ~」…ここでも吐息混じりの「ペギー」のヴォーカルが冴え渡ります。
こう言うスロー・テンポの曲は、「ペギー」が歌えば、それ自体が武器になるよね。
優しい弦楽器が…「ペギー」のヴォーカルと共に貴殿を包み込みます。

8曲目「アイ・ゲット~」…これは明るい調子のラテン・リズムで、「ペギー」も楽しげに、しかし妖しい色香をオーラ的に出しながら歌います。
「バドミール」のラテンチックなギターと「ポゾ」の跳ねる様なコンガが、盛り上げてくれますよ。

10曲目「ホエン・アイ~」…とてもリラックスした「ペギー」のヴォーカルに、周りの空気の様にストリングスが纏わり付いて…纏わってても邪魔はしていない。
本当に空気の様に…ごく自然に…彼女の影の様に…本当にごく自然に…。。。

12曲目「スマイル」…この曲もラテン・リズム+バドミールのフラメンコ風のギター+ホーンを含んだオケと完璧な編曲で、最後に「クインシー」が締め括る。
こいつの才能はやはり…すごい!

3曲目「オー・ラヴ~」…ここに来て、やっと、まともな?(普通の)ジャズ・ヴォーカル・トラックが登場したね。
でも、でも…これは当たり前過ぎて、逆につまらないなぁ。
やっぱり、女は愛嬌が一番…、いや色気が一番なんだろう。

5曲目「アイ・ウィッシュ~」…甘いストリングスの調べに乗って、「ペギー」がうっすら色気で、囁きヴォーカルを歌ってくれます。
でも、一寸、ここでの声色が、おばさん臭いかな?


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