紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

フレディ・ハバードのブルーノート7作目…ブルー・スピリッツ

2008-03-15 23:47:38 | ジャズ・トランペット
こんばんわ。
花粉症の超きついえりっく$Φです。
いやー、昨年までは花粉症が耐えられなくなると、すぐにステロイド注射を射ちに行っておりましたが、体に悪いので、今年は、うがいと目洗いと、鼻うがい、マスクでどこまで頑張れるか?トライしているのですが…超辛い、地獄の毎日を送っています。

もはや、ひどい風邪の症状そのままでして、咽喉はメチャ痛い、声は出ない、鼻水は出っ放し、痰には血が混じるし、膿も出て、おまけに頭痛、吐き気まで出る始末です。
高熱以外の風邪に似た症状出まくりで、人間崩壊の危機に面しています。(泣き笑い)

そんな訳で、今日も気分だけでも爽快にしたいので、ブルー・ノート行っちゃいましょう。

アルバムタイトル…ブルー・スピリッツ

パーソネル…リーダー;フレディ・ハバード(tp)
      バーナード・マッキニー(euph)
      ジェームス・スポールディングス(fl、as)
      ジョー・ヘンダーソン(ts)
      ハンク・モブレー(ts)★
      ハロルド・メイバーン(p)
      マッコイ・タイナー(p)★
      ラリー・リドレー(b)
      ボブ・クランショウ(b)★
      クリフォード・ジャーヴィス(ds)
      ピート・ラロカ(ds)★
      ビッグ・ブラック(conga)

曲目…1.ソウル・サージ、2.ブルー・スピリッツ★、3.アウター・フォーシズ★、4.クンガ・ブラック、5.ジョド★

1965年2月19日、26日★録音

原盤…BLUE NOTE 84196  発売…東芝EMI
CD番号…TOCJ-6657

演奏について…パーソネル表記でお分かりかと存じますが、主立って2種のコンボから演奏がなされています。
テナー・サックスが「モブレー」、ピアニストに「マッコイ」、ベース&ドラムスが「クランショウ」「ラロカ」とかなりスター奏者になっている、2曲目、3曲目、5曲目と、それに対してテナー・サックスが「ヘンダーソン」、ピアノが「メイバーン」以外は、かなり渋いメンバーで構成されている、1曲目、4曲目と言う具合です。
どちらのコンボが良いかって?それは…聴いてのお楽しみ……。。

1曲目「ソウル・サージ」…かなりファンキーっぽい感じのブルース曲で、4管4リズムの分厚いサウンドで曲が展開される。
「ブラック」のコンガに触発されて、曲が始まるが、例に漏れず、序奏はユニゾンでなされ、その後「ハバード」が張りの有るトーンで、気持ち良くアドリブ・ソロを吹く。
バックの「メイバーン」のブロック・コードも青黒さを演出するのに、とても効果的で、やるーって感じです。
「ハバード」の後を受けての「スポールディングス」のメロディックなアルトも勿論、行けますが、更にその後の「ヘンダーソン」のソロ…かなりアグレッシブで、ぶいぶい言わせて、強烈なパッセージを残します。
「メイバーン」のピアノ・ソロは、都会的なブルーズ演奏にバッチリとマッチするし、ベーシスト「リドレー」が、一心不乱にベース音を刻むのが、後半の裏聴き所でしょうか?
いずれにせよ、都会的でカッコイイ、BNらしいブルーズ演奏です。
goodな1曲です。

もう1曲、このメンツで演っている4曲目「クンガ・ブラック」に行きましょう。
少し複雑なラテン調のリズムで、コンガの「ブラック」を完全フューチャーした1曲で、「ハバード」の煌びやかなソロは当然の如く、カッコイイですが、フルートを演る「スポールディング」の攻撃的な演奏も中々です。
でも、この中でも特に、ラテン・メロディ曲となると、「メイバーン」のピアノが抜群に輝きを増す。
ホーン・セクションと違って、アグレッシブではないが、すっきり爽快のファンキー節で、ノリノリになります。
最後にはベース「リドレー」のアドリブ一発も有って…本当に楽しい1曲です。

2曲目「ブルー・スピリッツ」…表題曲でもあるワルツ曲だが、やっぱり1番の名演かもしれない。
序奏の「スポールディング」のフルート演奏からして、超魅惑的で、受ける「ハバード」のアーバナイズされたアドリブも、クールでカッコイイ!!
しかし、この演奏で光っているのは、やはり豪華なリズム・セクションである。
「マッコイ」は、序盤はブロック・コードで伴奏をしているだけだが、この当時(全盛期)の彼らしく、ハイ・センスの塊の様な、強烈なパルスをびんびんに発しているモード・ピアノの極地演奏をしてくれる。
「ラロカ」のシンバルメインの、華麗なドラミングも素晴らしいし、最後までキープ力を落とさずセンスを保ってくれる。
中盤以降は、もう一度(2度)「スポールディング」がスマートなソロを演って、「モブレー」が渋くテナーで対抗する。
これらの新人類?に混じって「モブレー」一人が、時代遅れだが、そんな事はどうでも良い。
あくまで「モブレー」は「モブレー」らしくだ!
最後の最後まで「スポールディング」のフルート演奏の切れと、インテリジェンスが最高潮で、この曲では完全に主役の座を「ハバード」から奪っちまったようです。
「ハバード」の出来だって悪くは無いんですが、「スポールディング」が出来すぎなんでしょうね。
モード・ジャズ好きの方には、この演奏つぼにはまります。

3曲目「アウター・フォーシズ」…各自のソロが活かされた編曲で、トラディショナルな演奏が心地よい。
「ハバード」は思い切りよく、好フレーズ連発のソロを取り、「モブレー」はマイペースなんですが、アルトを演る「スポールディング」が、ハードでフリーキーなブロウを展開して、ここでも光っています。
リズム・セクションは、2曲目同様で、モード・ジャズの典型的な演奏を終始行っています。
知的な「マッコイ」と、インテリックに煽る「ラロカ」、ベースで有りながら、歌って皆をエキサイティングにさせる「クランショウ」…と、このリズム・セクションは、まじですごいねぇ。
この連中に煽られたら、フロントは燃えない訳が無いですね。

5曲目「ジョド」…「クランショウ」のハードなベース・プレイと「ラロカ」の強固なタイム・アシストに引っ張られて、「ハバード」がストレイトに、アドリブを演ります。
この曲では、ほぼ全員にソロ・パートが廻って来て、アルバムのエンディングに相応しい締めを抽出しています。
華麗に全員で、ゴール・テープを切りますよ!

評価とすると、やっぱりリズム・セクションにスター軍団を揃えた曲の方が判定勝ちでしょう。
個人的にはコンガの「ブラック」が入ったオクテットも捨て難いんですが、アルバム、ベスト1の曲は、やっぱりタイトル曲の「ブルー・スピリッツ」ですね。


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2 コメント

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ジョド(浄土) (加持顕)
2008-03-22 19:06:59
こんばんわ。こちらは仕事で死んでます(笑)。

ジョドは、ピュア・ランド(浄土)の意味らしいですね。
このアルバムは持ってませんが、フレディのベスト盤(ブルーノート・イヤーズ)の解説に書いてあったような記憶があります。

フレディが、何かの宗教に入っているかは不明ですが。
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お体こわさぬように… (えりっく$Φ)
2008-03-23 22:59:53
加持さん、どうもです。
お仕事大変なんですか?
余り無理をなさらずに、ほどほどに…。
と言ってもサラリーマンなら、どうしょうもないんですけどね(苦笑)
「ジョド」については、加持さんのおっしゃる通りですが、日本の土が純粋(冬でも野菜が栽培されているから推測したらしいと、小川先生がライナー・ノーツに書いていらっしゃいました。)と言うイメージから作った曲らしいです。
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