紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

伝説のイリノイ・コンサート~エリック・ドルフィー&ハービー・ハンコック

2007-04-10 23:39:48 | エリック・ドルフィー
今日紹介のアルバムは、ドルフィーの死後、約35年経ってから、ようやく陽の目を見た未発表音源からレコード(CD)化されたものである。
演奏を聴いてみると、このアルバムが何故ドルフィーの生前(もしくは死後間も無く)レコード化されなかったのか?全く謎である。
と言うのも、ドルフィーの演奏は抜群に素晴らしいし、ドルフィーとガチンコで真っ向勝負している、ハービーも半端では無い名演をしている。
まぁ、この(演奏)時代としては、かなり前衛的な演奏であるし、ドルフィーの演奏の素晴らしさが認知されたのは死後かなり経ってからなので、仕方無いかもしれないが…

では、アルバムの詳細について

アルバムタイトル…「伝説のイリノイ・コンサート」

パーソネル…リーダー;エリック・ドルフィー(fl、b-cl、as)
      ハービー・ハンコック(p)
      エディ・カーン(b)
      JC・モーゼス(ds)
      他

曲目…1.朝日のようにさわやかに、2.サムシング・スイート、サムシング・テンダー、3.ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド、4.サウス・ストリート・イグジット、5.アイアン・マン、6.レッド・プラネット、7.G.W.

1963年3月10日 イリノイ大学にてライブ録音

演奏について…まずお薦めは、20分を超える大作として演奏されている、オープニング曲の「朝日~」である。
率直に言って、通常の美しい「朝日~」の演奏ではない。
つまり、メロディックで聴き易いと言う事は全くなく、ドルフィーの渾身の「馬のいななき」、つまり「バス・クラリネット」のカデンツァを聴くべき演奏がなされている。
それから、ドルフィーのライフワークである、3曲目の「ゴッド~」は無伴奏クラリネット演奏で、ドルフィーの真の実力を満喫できる。
それ以外も、フルート演奏が美しい4曲目の「サウス~」は聴きもので、特にハービーのピアノ、アドリブは秀逸の演奏である。
この日唯一のアルト・サックス演奏「アイアン・マン」や、学生のブラス・バンド及びビッグ・バンドと共演した後半2曲も良い演奏です。

今迄紹介してきた数々のアルバムと違って、決して聴き易くはないですが、ぜひトライして下さい。
新たなジャズの魅力を発見できると思います。



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2 コメント

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たびたびお邪魔します (pooh)
2007-06-30 22:50:22
このアルバムの1曲目があの有名な「朝日のように。。」だったこと実はだいぶたってから知りました。CDにはSOFTLY AS IN・・と横文字で書いてあって読めませんし、原曲かなりくずしているし。それに、私スタンダード自体良く知りませんから。。でも、そんなことどうでもいい、有名なスタンダードだろうが誰かの曲やってようが、その人らしさがでていれば関係ないって思います。
ドルフィーのあの音のすばらしさが感じられるこのアルバム私も大好きです。
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今晩もエリック・ドルフィーです。 (えりっく$Φ)
2007-06-30 23:24:31
poohさん、こんばんわ。
エリック・ドルフィーの演奏は全部と言って良い程、名演が揃っていて、どのアルバムを買っても「ハズレ」は無いですよ。
ちなみに、今日は「イン・ヨーロッパ・vol.2」を紹介していますので、解説を読んで頂けるとありがたいです。(笑)
それでは…。
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