紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

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グスタフ・ホルスト作曲「惑星」のベスト1レコーディングは「ジャイムズ・レヴァイン~シカゴ響」

2007-04-12 22:57:52 | クラシック交響曲・管弦楽曲・協奏曲
今日はブログ始まって以来の初の試みで、昨今J-POPで平原綾香が歌って大ヒットしたジュピターの原曲、ホルスト作曲の「惑星」から、私がベスト1アルバムを選びたいと思います。
私自身では、惑星を10枚チョット所有していますが、その中でベスト1候補に残ったのが2枚あります。
結論から申しますと、ベスト1は「ジェイムズ・レヴァイン」指揮の「シカゴ交響楽団・合唱団」演奏です。
但し、次点の「ロリン・マゼール」指揮、「フランス国立管弦楽団・女声合唱団」は限りなく個人的にベスト1に近い2位なので、写真掲載させて頂きます。
それでは、詳細について解説しましょう。

まず「惑星」について良く知らない方のために、簡単に説明します。

作曲…グスターヴ・ホルスト(1874~1934)20世紀イギリスの作曲家
組曲「惑星」作品32  1918年初演
太陽系の7つの惑星を題材にして作曲された曲であり、それぞれに(占星術上の)副題がついております。
第1曲・火星、(戦争をもたらす者)
第2曲・金星、(平和をもたらす者)
第3曲・水星、(翼のある使者)
第4曲・木星、(快楽をもたらす者)
第5曲・土星、(老年をもたらす者)
第6曲・天王星、(魔術師)
第7曲・海王星(神秘主義者)
ちなみに10年ぐらい前には、レコード解説書に作曲時に「冥王星」が発見されていなかったから、それが抜けていた。と言うのが事実だったのですが、昨年の太陽系惑星問題から「冥王星」がまた外れたので、結果的にはホルスト作曲が正しいと言うことになりました。(笑)

ちなみに、この組曲の中で最も有名な曲が、例のジュピター「木星」です。
それから、この曲をクラシックのポピュラー名曲に仲間入りさせたのは、紛れもなく「ヘルベルト・フォン・カラヤン」であり、彼の1959年の「ウィーンフィル」との名演・名盤がこの曲を20世紀の名曲に押し上げる原動力になりました。
惑星自体のマメ知識としてはこんなところでしょうか。

さて、レヴァイン盤をなぜベスト1に選んだかと申しますと、第1にダイナミズムが出色な点が挙げられます。
曲の強弱のディティールが克明にレヴァインの棒によって描かれており、つまり各曲(火星~海王星まで)の性格が見事に演奏で描かれているからです。
そして、それに応えるスーパーオーケストレーションが「シカゴ交響楽団」であることが第2の理由です。
この演奏の頃のシカゴ響はアメリカ随一であるばかりでなく、ベルリンフィルやウィーンフィルを凌駕するほどの、ヴィルトオーゾオーケストラであり、楽団員のテクニックは世界一のレベルに達していました。(今でもかなぁ?)
ですから、レヴァインの要求に見事に応える技術を持ち合わせていたのです。
第3には、やはり録音の良さが挙げられます。
これほどのオーケストレーションの曲は、オーディオ的に言って、やはり録音が悪くてはお話になりません。
その点でもこの演奏は録音も抜群です。
これらの条件から、「惑星」のベスト1は「レヴァイン・シカゴ響」に決めさせて頂きました。
尚、次点の「マゼール・フランス国立O盤」は、クールで沈美的な表現が非常に魅力的な演奏であり、一言で言うと、「都会的な惑星」といったら良いでしょう。
このクールさがとてもたまらないのです。
ちなみにこの2枚以外では、初演者の「ボールト指揮・ロンドンフィル」の最後の録音;1978年録音や、既出の「カラヤン・ウィーンフィル」と、晩年の「カラヤン・ベルリンフィル」がお薦め盤でしょうかね。
カラヤン盤(特にベルリンフィル盤)は、レヴァイン以上に上手い指揮(演奏)をしますが、私にとっては逆に上手すぎてちょっと鼻につく感じがします。

最後に、掲載写真は上段がレヴァイン盤、下段がマゼール盤です。


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