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市川崑監督 死去

2008年02月15日 09時01分39秒 | 映画
市川崑監督が死去 名作「ビルマの竪琴」(共同通信) - goo ニュース

 私が一番最初に市川崑監督を知ったのは「サザエさん」の4コマ漫画でなんです。フネさんがお友達と映画を観に行った話なんですが、ちょうど監督された映画「東京オリンピック」が、芸術映画?か記録映画か?と賛否両論渦巻いていた頃だったんですね。

多くの作品を残されましたが、私的には「ビルマの竪琴(1956)」「ビルマの竪琴(1985)」「犬神家の一族」などの横溝作品の数々、そして「細雪」が心に残る作品です。


 「細雪」は、映画が時として物語や構成以上に「女優」さんの美しさを表現するものでもある事を痛感した作品でした。女性の造形の美しさ、にじみでる心の輝き、あの時代を代表する女優さんたちを揃えて、見事に写し撮った映像には、同性だからでしょうか?それとも同性ながらでしょうか?観ていて震えるがきたほどです。そして素晴らしい着物や桜舞う景色、日本家屋の趣や伝統ある道具の数々など「日本の美しさ」もふんだんに写し撮られています。

エリザベス・テーラーの「花嫁の父」、ヴィヴィアン・リーの「風と共に去りぬ」、オードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」など”女優さんの一番美しいその瞬間を写す”という映画のジャンルに、「細雪」も名を連ねる名作だと思います。


 「ビルマの竪琴」は、母が「こうだったら良いと願った夢のお話」と原作を読んでいる私に言ったのをよく覚えています。戦争体験者の皆さんなら、きっと多くの方が同じように感じておられるかもしれません。「一緒に日本へ帰ろう」という言葉の持つ重さ、でも独りビルマに残った主人公の心情、戦争に翻弄される人々の苦しみや哀しみで、観ていて「胸が痛くなる」という表現が一番合う作品でしょう。


 素晴らしい作品を与えて下さった市川崑監督に心からの感謝と、ご冥福をお祈りします。

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