頂上直下の下り始めは、さすがに緊張。何が緊張するかって、ぐずぐずの雪。日が高くなって気温が上がり、ところどころ雪がぐずり出している。
表面がカチカチに凍っていれば、ザックザック!と研いだアイゼンで踏みつけて行ける。だがグズグズの雪は足を取られ流されてしまう。全部がぐずなら止まる事が出来るけど、流された後にカチカチの氷の上に乗ったが最後、二度と止まらない。前日亡くなられた方も午後1時過ぎだったらしいから、もしかしたらそんな状況で落ちたのかもしれない。
慣れてくると雪を見るだけで、どんな状態か分かってくる。緊張したのは最初の数十メートルだけで、後は快調に高度を下げていく。八合目付近から雲が湧き出し、そのうち辺り一面ガスだらけになった。ほんとにホワイトアウト。足元しか見えない。それでも快調に高度を下げてゆく。富士山だもの道を間違えるこたぁないだろう(道は埋まってるが)、なんて勝手に思い込んで・・・・
ホワイトアウトの中を20分も下っただろうか。ちょっと心配になって地形図とコンパスを出した。下るべき方向と自分の歩いている方向が45°くらいずれている。「もしかしたら富士山ではコンパスが狂うのか!」なんて、真剣に考えたりしてた(それって樹海だろ)。方向を修正しようと思っていたら急にガスが晴れだし、数十メートル先に人の姿が見える。「なんだこっちでいいのか。やっぱりコンパスは狂っているかも」なんて、その人達も間違えているとは知らずに気楽について行ってしまった。
標高2500mくらいまで下ると、すっかりガスが晴れた。正面の眼下に山中湖が見える。山中湖!?えっ!?そう、ここで間違いに本気で気がついた。
富士山は起伏に乏しいため読図が難しい。しかしその分どこでも歩けるので、トラバースしていけば、いつかは登山道にぶつかるはず。でもそれでは体力も時間ももったいない。きっちり読図をして佐藤小屋を目指す。2時間ほど歩いて佐藤小屋の上の登山道まで出ることが出来た。さすが俺。でも吹雪いてたら危ないね。
テントを撤収してから馬返しまでが長かった。行動時間12時間だからね。その間、破裂バナナとブドウ糖とチョコしか食べてないから、シャリバテしてたかも。でもそのおかげで、帰宅時の体脂肪率が数年ぶりの一桁台(9.8)になったのはうれしい。通常は15前後。
ジャンダルムが中止勧告されたのは腹立たしかったけど、おかげですばらしい富士山登山ができた。初めて夏に登った時は富士山は見る山だと思ったけど、雪のある富士山ならまた登りたいと思う。
表面がカチカチに凍っていれば、ザックザック!と研いだアイゼンで踏みつけて行ける。だがグズグズの雪は足を取られ流されてしまう。全部がぐずなら止まる事が出来るけど、流された後にカチカチの氷の上に乗ったが最後、二度と止まらない。前日亡くなられた方も午後1時過ぎだったらしいから、もしかしたらそんな状況で落ちたのかもしれない。
慣れてくると雪を見るだけで、どんな状態か分かってくる。緊張したのは最初の数十メートルだけで、後は快調に高度を下げていく。八合目付近から雲が湧き出し、そのうち辺り一面ガスだらけになった。ほんとにホワイトアウト。足元しか見えない。それでも快調に高度を下げてゆく。富士山だもの道を間違えるこたぁないだろう(道は埋まってるが)、なんて勝手に思い込んで・・・・
ホワイトアウトの中を20分も下っただろうか。ちょっと心配になって地形図とコンパスを出した。下るべき方向と自分の歩いている方向が45°くらいずれている。「もしかしたら富士山ではコンパスが狂うのか!」なんて、真剣に考えたりしてた(それって樹海だろ)。方向を修正しようと思っていたら急にガスが晴れだし、数十メートル先に人の姿が見える。「なんだこっちでいいのか。やっぱりコンパスは狂っているかも」なんて、その人達も間違えているとは知らずに気楽について行ってしまった。
標高2500mくらいまで下ると、すっかりガスが晴れた。正面の眼下に山中湖が見える。山中湖!?えっ!?そう、ここで間違いに本気で気がついた。
富士山は起伏に乏しいため読図が難しい。しかしその分どこでも歩けるので、トラバースしていけば、いつかは登山道にぶつかるはず。でもそれでは体力も時間ももったいない。きっちり読図をして佐藤小屋を目指す。2時間ほど歩いて佐藤小屋の上の登山道まで出ることが出来た。さすが俺。でも吹雪いてたら危ないね。
テントを撤収してから馬返しまでが長かった。行動時間12時間だからね。その間、破裂バナナとブドウ糖とチョコしか食べてないから、シャリバテしてたかも。でもそのおかげで、帰宅時の体脂肪率が数年ぶりの一桁台(9.8)になったのはうれしい。通常は15前後。
ジャンダルムが中止勧告されたのは腹立たしかったけど、おかげですばらしい富士山登山ができた。初めて夏に登った時は富士山は見る山だと思ったけど、雪のある富士山ならまた登りたいと思う。