仕事が忙しく、なかなかブログまで気が回らない。今日(5/17)は予報が雨で変形チムニーが中止になったので、久しぶりにのんびり家で過ごす。色々やりたかったが、ほとんど寝て過ごしてしまった。
GWはリトライの北岳。会の阿○さんと行ってきた。予報が悪いので、またもや撤退か!と思っていたが、なんとかもちそう。とにかく出発する。
前回核心の夜叉神トンネルも二人で歩くとなんでもない。鷲ノ住山の入口も、真新しい標識が設置されていて、迷うこともない。野呂川を渡って林道に上がる道も、前回のような苦労もない。トレーニングを積んでいたので、尾根の急登もあまりきつく感じない。雪も少なく、モナカの踏み抜きで体力を消耗することもなく、あっさり小屋まで到着した。13時半頃か。この日、小屋をベースにするのは我々のパーティーのみ。他のパーティーはさらに上部へ向かった様子。追い抜いた単独の2人は、どうやら引き返したようだ。
問題は雪の少なさ。小屋の周りにあることはあるのだが、かなり汚れている。なるべくきれいなところを選んで水を作ったが、少し油のようなものが浮いてくる。樹液かなにかか。気持ちが悪いので、全て沸騰させて使った。水を作り終わったコッフェルをティッシュで拭くと、砂で黒くなる。黄砂だろう。網付きジョウゴで濾してはいるものの、黄砂は濾しきれない。春山での水作りはコーヒーフィルターの方がいいかもしれない。時間はあったが寝不足なので、早めにシュラフに入る。
3時起き4時半出発。一応GPSにルートを入れておいたが、踏み跡は明瞭で迷うことはない。しばらくして急登が始まる。ほんとに急登だ。息が切れる。
城峰で単独のテント発見。ここからちょっと下り、すぐにまた急登。ここでアイゼンを着ける。樹林もまばらになると傾斜も緩み、まもなくボーコン沢ノ頭に到着。う~ん、すばらしい景色。縦走もたまにはいいもんだ。
八本歯ノ頭からの下りも、雪が少なく岩やロープが露出しているため、特に問題なく通過。しかし八本歯ノコルからの登りですれ違った若者からのアドバイスによると、山頂直下の西側斜面が凍っていて、危険なので注意してくださいとの事。しばらくして、すれ違った若者も「山頂直下はほんとに怖いですよー。気をつけてください」と言われる。元気そうな若者が二人揃ってそう言うのだから、きっと怖いのだろう。気を引き締めて山頂へと向かう。
間ノ岳との分岐にザックをおいて山頂を目指す。慎重に歩いていると、ほどなく山頂が見えてきた。(あれ?どこが危険?)気合を入れすぎていたせいか、拍子抜けしてしまった。あの二人は雪面になれていなかったのだろうか。特に危険な斜面などなかった。
すばらしい眺めだ。天気は曇りだが、風もなく気持ちがいい。30分ほど山頂でくつろいだ。
下りは踏み抜きが多く体力を消耗したが、早めに小屋に到着。この日は単独の人がいた。この人以外に城峰で若者二人組、翌日すれ違った単独の計3パーティーが北岳へ向かっていったが、翌日の午後から雨になって、それからしばらく雨が続いていたので、おそらく撤退しただろう。あまり天気に恵まれないGWだったが、自分達は鷲ノ住山をほぼ登り終えるまでたいした降りとはならず、ぎりぎり天気も持ってくれた。
楽しみだった夜叉神トンネル。これから侵入しようとしたとき、北岳山荘と書かれた車が横で止る。載せてくれようとしたみたいだが、「もうすぐだからいいか・・」と言ったので、「はい大丈夫です」、とお断りした。こっちはトンネルを歩きたいのだ。しかしこの車の人は親切で、出口のシャッターを開放したままにしてくれた。真っ暗なトンネル歩きを楽しみにしてたのに・・・
このところ敗退続きだったので、やはり完登出来たのはうれしかった。次は厳冬期にきてみたいと思った。