山道具

2008-10-27 15:31:21 | その他
日曜は、また大倉尾根を歩いてきた。特にトレーニングをしていたわけでもなく、最近はチャリ通勤もさぼり気味だったが、20kg以上背負って2時間半ちょうど。ベストを2分短縮した。とくに早いわけではないが、気合を入れていたわけではなかったので、ちょっとうれしかった。

ただ、花立を過ぎてから足がつり気味となり、頂上手前170m付近で、とうとう思いっきりつってしまった。ストレッチをしたりして歩き出したが、この間がめちゃくちゃ遅く、おそらくこれがなければ2時間25分くらいだったはず。トレーニング不足は、やはりこういうところに出るのだなぁ。

話は変わるが、今年購入した山道具の中で特筆すべきなのが、アプローチシューズ。自分が購入したのは5.10のインサイトだが、5.10のものならほぼ同じ性能だと思う。ガイドテニーを除いてステルスS1とS4を組み合わせたソール。これがクライミングシューズ並みにフリクションがきく。雨のテールリッジでも、不安を感じる事なく、普通に下ってこれた。

問題はソールの耐久性。半年の間に10回ほどの山行で使ったが、まだまだ問題なし(当たり前か)。値段もあまり高くなく、他の有名ブランドのアプローチシューズよりずっと安い。最近岩場で会う人が、これを履いているのを結構目にする。一度履いたらもう虜になること間違いなし。いい道具にあたると、とても特をした気分になる。もちろん購入は自己責任で・・・




矢駄沢 スズメバチの巣に注意

2008-10-22 18:12:51 | 登山

この土日は県連救助隊の合同訓練に参加した。本番を想定した救助訓練だったが、沢での搬出が大変な事から、きっと沢には事故者はいないと考え、久しぶりの沢を楽しんだ。

裏丹沢は初めてだったので、とても新鮮。前夜の懇親会で飲みすぎ、二日酔いで苦しかったものの、久しぶりの沢は楽しかった。遡上して林道の橋の下から右岸を登って終了したが、橋の下に大きなスズメバチの巣を発見!



矢駄沢に行かれる方は注意してください。



一ノ倉・変形チムニー -2-

2008-10-09 22:46:29 | クライミング

懸垂を始めて気が付いたが、ここは南稜終了点から国境稜線へ抜けるルート。4年前に登ったところなので、懐かしかった。7月の中央カンテの懸垂で失敗しているので、短く切りすぎ、南稜終了点まで4回も懸垂してしまった。緩斜面の懸垂は面倒だし、クライミングシューズをはいた足も痛くて仕方がない。さあ、今回の目的の6ルンゼ下降点に到着。たかが懸垂だが、目的と決めるとここまで来れた事がうれしくなるから面白い。

下降し始めると、南稜フランケYCCルートを登っていたパーティーが南稜に合流して、南稜5ピッチ目?でビレイしてる。「南稜フランケですか?」と話しかけると、怖そうな外見とは違って人懐っこい笑顔で「YCCをね!」と応えてくれた。ベテランらしく、この後も懸垂で一緒になり、6ルンゼ下降について色々とアドバイスをもらう。

この人達から聞いた、6ルンゼの下降方法。
2ピッチ分、目一杯降りる。この降りた場所付近に、十数メートルくらいしか違わないで上下に懸垂ポイントがある。ここで上のポイントからルンゼ側に降りると、必ずロープを引っ掛けるとの事。こんなところで引っ掛けたらと思うと、考えただけでも恐ろしい。上から降りるなら、南稜ルート側へ降りる(降りる場所はどちらも一緒)。ここで目一杯伸ばして降りたら、次の懸垂ポイントまで歩き。ここから1ピッチでは届かないが、1ピッチで降りて、最後数メートルクライムダウンするのが早い。とても参考になった。どこの所属か聞かなかったが、ありがとうございました。(この内容を参考にして問題が起きても、一切の責任は負わないよ)

懸垂を楽しみ過ぎたのと行動の遅さで、取付に戻るのにだいぶ時間が掛かってしまった。本谷に戻った時には真っ暗で、高巻が怖かったが、本谷に続くロープを発見。初めて一ノ倉に来た時は、やはり沢づたいのフィックスでテールリッジに取付いたが、それと同じように張られている様子。去年来た時にはなかったと思うが、切れる度に毎年ガイドが張りなおすのだろうか。ありがたく使わせてもらった。

これで北稜の下降、稜線へ抜ける、6ルンゼの下降(同ルート下降は別として)、と3通りの終了方法を経験。アドバイスをもらえた事もあり、次回の6ルンゼはスムーズに降りてこれるだろう。知らないところは、なかなか計算通りに行かないものだから。

前回、烏帽子岩からの懸垂で降りた場所は、烏帽子ダイレクトルートのようだ。いつか登ってみたいと思った。その前に衝立をやらなくては。



-写真は烏帽子岩下の懸垂ポイントから見た出合付近-


 


一ノ倉・変形チムニー -1-

2008-10-05 19:23:44 | クライミング

このところ雨にたたられた山行ばかりで滅入っていたが、ようやく晴天に恵まれた。おそらく今年最後の無雪期の本チャン。一ノ倉の変形チムニーに行ってきた。

秋の紅葉シーズンになると、一ノ倉までの林道がマイカー規制となり、出合まで歩かなくてはいけない。日が短くなってきいてるので暗いうちから歩き出したが、そのおかげでアプローチでミスってしまった。ヒョングリの滝の高巻きで登り続けると、いつの間にか踏み跡が消えている。(ちょっとくらいずれていても、そのうち着くだろう)とたかをくくって、強引に藪漕ぎ。もがいているうちに明るくなってきて、対岸の衝立前沢の位置を見ていたら、なんとなく上に来すぎている感じ。一旦下って確認してみたら、やはり右に出なくてはいけないところを直上してしまったようだ。しっかりとした踏み跡だったので、どこかのルートへ続く道か、はたまた迷い道か。無雪期5度目の一ノ倉で、こんなのは初めてだ。後から来た川崎労山のパーティー(去年の剣でお会いした佐○さんと○さん。それと○林さんともう一人)も、同じように間違えてしまったらしい。そのくらいはっきりした踏み後だった。

変形チムニーの取付に到着。2ヶ月半ぶりなので、見慣れた景色。天候が変わりやすい一ノ倉もこの日はいい天気が持ちそうだ。

1ピッチ目(まリード)
階段状で簡単だが、支点がほとんどない。ルート図では40mとなっていたが、45m登ってもビレイポイントが見あたらず、25m付近の支点までクライムダウンしようとしたが、簡単とはいえさすがに長すぎる。10mほど下ってハーケンを打ってビレイ。

2ピッチ目(金リード)
登ってすぐにビレイポイント発見。1ピッチ目50m一杯で来れそう。たぶん。当然ここでは切らず、チムニーが見えるところまで。ちょっとだけ悪いところがあるが、特に難しくはない。

3ピッチ目(ま)
チムニー直下までの移動、20m。

4ピッチ目(ま)
おそらく状態としては最高なのだろう。苔むした感じの左壁は、ほとんど乾いた状態。落ち着いて探せばホールド、スタンス共に豊富なのだが、ムーブ(体勢?)が見つかるまではちょっと怖い。抜け口は若干ハング気味だが、体勢が決まればガバをつかんで思いっきりいける。楽しいピッチ。

5ピッチ目(金)
中央カンテと合流するトラバースピッチ。金○さんのルート取りが悪くて怖かったが、バンドを行けば特に問題なし。出だしのフェースが、ちょっとだけ悪い。

5ピッチ目をビレイしている時、トラバース後のチムニー部分を登る女性が見えた。前回登っているので、チムニーを抜けたら右に行く事を知っていたが、この女性、左のフェースに出て行き詰っている。落ちるのではないかと緊張して見ていたら、強引な感じでホールドをつかんで、落石を起した。落ちなくて良かったが、かなり大きめの石を数個落とし、それがビレイヤーのヘルメットを直撃したようだ(金○さんが見ていた)。しばらくうずくまっていたが、なんとか動けるようで、ヌンチャク残置のロアーダウンでクライマーを下ろし、そのまま敗退していった。血も流していたらしいが、ヘリも救急車のサイレンも聞こえなかったので、大事には至らなかったのだろう。金○さんがビレイポイントに到着していたら、危ないところだった。

6ピッチ目(ま)
前回登っているので問題なし。落ち着けばホールドは豊富。チムニーを抜けたら右にいってビレイ。

7ピッチ目(金)
核心手前までの移動ピッチ。

8ピッチ目(ま)
ここは2回目でも面白かった。フレーク状のガバをホールドにすれば問題なく抜けられるのだが、(はがれたら落ちるのだろうなぁ)と考えながら登るので、その辺が怖い。壁は立っているが、基本的にガバ。前回と同様、四畳半で切る。

9ピッチ目(金→ま)
せっかくなのでリードを譲ったが、精神面で負けて、リード交代。楽しませてもらいました。

10ピッチ目(金)
前回悪く感じたが、核心を抜けた安心から気が抜けていたのだろうか。とくに悪くはなかった。今回はビレイポイントを行き過ぎず、ルンゼ状を抜けたところでピッチを切る。

11ピッチ目(ま)
簡単だと思ってスピード上げて行きすぎ、最後にロープの重さとルート取りの悪さでちょっとあせる。前回は分からなくて手前で切ったが、今回は懸垂ポイントまで伸ばして、実質的な登攀は終了。

12ピッチ目(ま)
ここからは初めてなので、スタカットで行く。烏帽子岩の左からルンゼ内を登り汚れたスリングの下がってる場所でビレイ。30mくらい?

13ピッチ目(金)
ビレイポイントから左の笹藪の踏み跡に入る。懸垂岩のビレイ点に到着して、完全に登りが終わった。さあ、これから今回の目的である6ルンゼに向かって、下降のはじまりだ。


-写真は朝焼けに染まる衝立岩-