iPhone4と感動

2010-06-29 00:01:51 | その他
ソフトバンクの株を買いたいと思って調べてみたが、PERこそ16.3倍と低いものの、PBRが5.57倍。2年後に一株益が倍増とはいえ、自分の投資スタンスからはとても買いにくい位置で、株を買うことを躊躇している。しかしながら20年以上の(ヘボ)投資歴の中で、初めて純粋に投資をしたいと、この会社、いやこの人に対して本気で思った。

iPhone4を予約したのだが、なかなか手にすることが出来ない。予約日に行けば良かったのだが、白の方がいいかなぁと一日考えてしまい出遅れた。16日の夜に予約したが、SBSもいつ手渡す事が出来るのか全く分からない状況と言う。ドコモとの付き合いは10年以上。いままで他のキャリアの携帯を使ったことがない。山ではエリアの広さからドコモを手放すことが出来ないため、iPhone4を持つためには2台持ちとなる。ドコモから離れる事はないが、はじめて利用する携帯キャリアがどんな会社なのか、何気なく調べてみた。

-孫正義-。楽天の三木谷社長やライブドアのホリエモンと並び、ネット社会の波に乗ってどんどん事業を拡大していく、やり手の事業家。ただ漠然とそんなイメージを持っていて、その印象は必ずしも良いものではなかった。しかし、株主総会の後に開かれた「ソフトバンク新30年ビジョン発表会」を見終わった後には、今まで持っていたイメージは一切なくなり、すっかり孫さんのファンになってしまっていた。この約2時間の映像。映画並みの長さではあるが、それほど退屈することもなく見続ける事ができ、そして最後には感動でティッシュが必要なほど泣かされた。映画が好きで年間10本以上観るが、この数年間観たどの映画より、この発表会の方が自分にとっては感動的だった。

自分は6年半前に、それまで勤めていた会社が傾き転職。その傾いた会社の、グループ会社の社長が韓国人だった。働いていた場所はその人の建物で、作業をしていた階の上にその社長の、80を過ぎた母親が住んでいた。そのおばあちゃんは、残業をしているとちょくちょく仕事のじゃまをしに来ていたが、自分を孫のようにかわいがってくれ、よく差し入れを頂いた。差し入れと引き替えに、昔話を聞いてあげていた。当時の韓国人に対する日本人の対応は、それはそれは酷かったようだ。当時の事を話しているとちょっと興奮し始め、興奮すると早口の韓国語になり、ふと我に返ってはずかしそうに「あんまり無理すんなぁ」と笑顔で部屋に帰っていく。別に誰かを恨んでいるというのではなく、ただただ昔を懐かしんで話していたおばあちゃんの事を、ソフトバンクの発表会の映像を見た後に思い出した。

「さすがこれだけの会社を作った人だけあって、役者やのぅ」と思う人もいるかもしれない。その日の食べるものに困るような、困窮した経験のない人は、大して感動しないかもしれない。ただ、この人が喋っている言葉は、本心で本気だなと、それだけは感じると思う。明日、数百株だけ買って、老後まで持ち続けてみるかな・・・



休養

2010-06-21 01:00:47 | その他
このところの深夜残続きとレースに向けたトレーニングで、どうも疲れがたまってしまっている感じ。天気が悪くて山行が流れたのを機に、ゆっくり休む事にした。

土日とも10時間以上の睡眠!普段の2倍以上。土曜日はビックロックで2時間ほど登り、日曜は12kmをゆっくりランニング。それ以外はのんびり過ごした。たまにはこういう休日もないとね。30代の頃なら気合いで疲れも吹き飛ばしていたけど、さすがに最近はたまってしまう。せめて月に1回くらいはゆっくりしたいと思う今日この頃・・・歳か?それとも気持ちの問題?



関東マスターズロード選手権

2010-06-16 00:53:31 | ランニング
10kmレースに出場。去年は大会前に風邪をひいてしまい、まともに走れなかった。今年は風邪を引かない代わりに、仕事で連日深夜帰宅。練習は0時過ぎになる時が多かった。かえって疲れをためてしまったのか2km過ぎから気持ち悪くなり、4分/kmペースから一気に5分/kmペースに落ちる。

あまりに気持ち悪く1週目でリタイアを考えたが、距離も短いのでペースを落として耐える。そのままずるずる6分/km台までペースを落とし、結果51分台という情けないタイムでゴール。こういう失敗レースも良い経験かもしれないが、忙しい中それなりに走り続けた事を思うと、くやしくて仕方がなかった。まー人生こんなもんだ。



某登高会の例会in小川山

2010-06-15 23:16:17 | クライミング
6月の頭に小川山を企画しようとしたら、いつもお世話になっている某登高会の例会を小川山で行うとのこと。登れないので迷惑と思いつつ、登れる人達と交流する絶好の機会なので、参加させて頂いた。

久しぶりの小川山はやっぱり登れない。スラブは怖いなぁ~。日曜は仕事になってしまい、朝帰ってきてしまったが、前日の宴会ではたくさん楽しい話を聞かせて頂いた。自分にとってはとても刺激的な話が多く、パートナーに不自由してテンションが下がっていたところを、少し元気にさせて頂いた。いま目先の目標がなくモチベーションが上がらないが、めげずにコツコツ力をつけていこう。



一ノ倉沢・衝立岩雲稜第二ルート -2-

2010-06-01 02:12:52 | クライミング
写真は2ピッチ目上部の小ハング


気持ちがあせっているせいか、登高スピードがあがらない。アブミに届いた時には、けっこう息があがっていた。呼吸が整うのを待って、また登り始める。今度は乗っ越した先のピンの状況が分かっているので、すぐにセット出来るようリベットハンガーを口にくわえて乗っ越す。すばやくピンにリベットハンガーを掛け、アブミをセット。さっきの切れたスリングの一部が残るハーケンまで、今度はうまく手が届いた。

この先もピンが飛んでるのか、難しいフリーの一手があったりしたが、とにかく気合いで進む。そしてまた行き詰まる。軽くかぶった場所で、右側のハーケン以外には3m程先のリングボルトまで支点がない。下向きだが、なんとかハーケンを打てるリスを発見。打ち込んだが、ガッチリとは決まらなかった。「このハーケン抜けるかもー!」とあらかじめ声を掛けておく。すると「下まで落ちないからだいじょーぶ!!」と、暖かい励まし?の言葉をもらい、そーっとアブミに乗る。その先のクラックにカムを入れ、またアブミを掛ける。そこから1.2m伸びる特製チョンボ棒を使い、やっとこさ支点に届く。そこから数手は掛け替え。

「あと10m!」の声が掛かったあたりで、やっとハングがすべて終わり、上部の視界が開けた。5mくらい先にスリングが見える。おそらくビレイポイントだろう。しかしそこまでの支点がない。ここから数手はフリーなのか。リングの通った穴が腐って大きくなり、かろうじて薄皮で残ってるリングにアブミを掛け、フィフィにぶら下がり考える。右にトラバース気味に一歩踏み出す。右手のガバに届いた。そこから先の手が見つからない。細かいスタンスやカチを取って行けるほど、もう体力気力ともに残っていなかった。もう一度アブミに戻り、ジャンピングを探す。と、そのとき、「もう時間切れなので、適当な支点があったら懸垂で降りてきてくださーーい!」と、下から声が掛かる。丁度良い。1本打って敗退だ。

途中で腐ったスリングが切れた際に、人差し指と親指の間を一皮むいてしまい、ハンマーを振るたびに痛みが走る。岩が硬い!なかなか入っていかない。自分の命が掛かっているので、必至になってハンマーを振った。そのうちに痛みも麻痺して感覚がなくなった。5mmくらいで全くキリが入らなくなる。新しいキリに交換したが、今度は15mmくらいでまた粉が出なくなってきた。なんて硬い岩なんだろう。打った場所が悪かったのだろうか。もうすでに1時間以上ハンマーを振っている。仕方がない。浅打ちになるが、残置のリングとの分散で支点を作った。万が一支点が抜けてバックアップのマッシャーが焼き切れても、山○さんが末端をビレイしているので、結び目で止まって下まで落ちる事はないはずだ。たぶん・・・

乳酸が溜まりまくった腕での大ハングの支点回収は、想像以上に難儀した。体力的には登るよりも数倍疲れる。しかも一ヶ所回収が終わる度に空中に放り出され、懸垂支点からの距離も増えてゆき、生きた心地がしなかった。しかしこれをやらないと帰れない。最後の力を振り絞って、支点を回収する。やっとの思いでビレイポイントに着いた時には、「生きてるよぉー」と思わず言葉がもれた。



---支点に使ったカラビナはほぼ回収しましたが、ハーケン3本、キャメ0.3、リベットハンガー3本、30㎝と60㎝のソウンスリング数本、敗退用のリングボルト、240㎝のソウンスリング、カラビナを残置してしまいました。ちらかしてすみません。雲稜第二を成功させるには、ハングでいかに体力を使い切らずに登るか。そのために支点工作の慣れと、さらなる軽量化が必要だと痛感しました。この日は「人工はもうお腹一杯だー!」と思ったけれど、やはり数日経つとくやしさがこみ上げてきて、いつかすっきり成功させてやる!という気持ちになっています。でも、一緒に行ってくれる人、いないんだよなぁ---