八ヶ岳・大同心南陵 -2-

2007-11-27 23:14:33 | クライミング
あぁぁ~あまりの忙しさに記事を更新しないまま、南陵に行ってから3週間以上も過ぎてしまった。記憶がうすれてゆく~・・・・

ネットで検索して調べてみると、2005年くらいの記事ではドームのピンが抜けているという。誰かが落ちた時に抜けたとか。ピンがないために敗退したパーティーもあるようだ。果たしてピンはあるのだろうか。ここまで来たらもう行くしかない。一応念のためにジャンピングも持って来てはいるが、こんなきっついところで前進用に打つなんてまず自分の技量では難しいだろう。

スタートしてすぐは新しいペツルが打ってある。ハンガーってほんとに頼もしく感じる(涙。岩の美観云々もあるかもしれないが、ロシアンルーレット的な抜け掛かったハーケンより、どうせランニングを取るなら安心出来る方がいい。でもペツルは一カ所だけ。途中にはリングのはずれた穴に切れそうな細引きを通してる場所もあった。ランニングを3カ所くらい取ったあとは、終了点手前までアブミで抜ける。

終了点手前の壁は、傾斜は強いもののホールドもしっかりしているのでフリーで抜ける。ただ高度感があるのでかなり緊張した。そして終了点に到着。おー、夢中になって登っていたから気がつかなかったが、登れたという事はピンが打たれていたという事だ。良かったぁー!!やったぞー!大同心の頭はこれで3回目だが、壁から登ったのはこれが最初。結構うれしかった。

後○さんがかなり一杯な感じで登ってきた。それもそのはず、このピッチのほとんどをフリーで抜けてきたらしい。ちっ!やられたぜ。今度来たときは自分もフリーで抜けてみよう。次の冬のシーズンには雲稜もやってみたくなった。行けばいくほど目標が増えていく・・・

写真はまたも去年の暮れのもの。これだけ雪がつくとかっこいい。今年は雪が多そうだが、どんな山行が待っているのだろうか。まずは今度の土曜に阿弥陀南陵単独で遊んでこよう。寒気が入ったので雪も結構あるかもしれない。楽しみだ。



八ヶ岳・大同心南陵 -1-

2007-11-08 22:26:11 | クライミング

11月4日に前夜発日帰りで大同心南陵へ行ってきた。カメラを忘れ、携帯の写真はマクロ設定になっていて全部ピンぼけ。悲しい。写真は去年の暮れ、大同心ルンゼ上部から撮ったもの。ちょうど中央のピナクルの頂点が2ピッチ目の終了点。3ピッチ目はコルを歩いて、右側の壁が4ピッチ目のドームだ。

当然こんなに雪はついていない。アプローチの大同心稜中に30㎝前後の積雪はあったが、この数日に降った雪らしくアイゼンがなくとも問題なく歩けた。しかし寒い・・・・西風が吹くと平地から勢いをつけて吹きあげてくるので、八ヶ岳は本当に寒い。もちろん体が寒さに慣れてないせいもあるのだが、手がかじかむ。

大同心のバンドを右にかなり回り込んで壁が小さなルンゼ状になってきたら、その左側の壁が南陵だ。ピナクルに束になったスリングが数本縛り付けてある。あまりに手が冷たいので手袋をしたまま登攀開始だ。手袋で登り始めた時点でフリーでの突破は諦め、なんでもありの本チャンモード。まず自分がリードでスタート。

1ピッチ目。傾斜の緩いルンゼ状へ向かいたいが、ルートは立った壁の方。おそらくルンゼ状を上がっていくと3ピッチ目のコルに抜けてしまうのではないか。壁は結構立っているが、八つ特有のぼこぼこしたガバホールドがたくさんあって、剥がれにさえ気をつけて行けば快適だ。左のカンテ状に出てから右壁に戻ろうとしたが、ロープの流れが悪くなり20~25mほどでピッチを切る。

2ピッチ目。Gトーさんリード。雪のない八つの岩は、あちこち引っかかってロープの流れが悪い。写真中央のピナクルでピッチを切る。1ピッチと2ピッチはこれぞⅢ級という感じ。剣の源次Ⅰ峰中央ルンゼのⅢ級では何度か泣きが入ったが、そもそもⅢ級というのは「足だけでは登れませんよ。手も使いましょうね」って感じのはず。もしかしたらピンがないから怖かっただけかもしれないけど・・・・

3ピッチ目はコルの歩き。やせてるのでちょっと緊張するが、ドーム基部に移動するだけのピッチだ。

4ピッチ目。さぁー核心だ。屏風の時より緊張しているかも。心配していたピン抜けがはたして打ち足されているのか。どきどき・・・