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日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

2024年10月に読んだ本

2024-11-24 | 本と漫画の話

これをまとめている現在、すでに11月も後半に突入していて、もはや年末の雰囲気。
1年が早い早すぎる。


10月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1074
ナイス数:70

もののけdiaryもののけdiary
★4 京極夏彦(文)石黒亜矢子(絵)で、『稲生物怪録』をベースにした物語絵本。次々と怪異が起きる家で30日を過ごした平太郎の話。何が起きても全く動じない豪胆な平太郎が、キリッとした美少年に描かれていて、なんか良い。怖がるでもなく、退治しようと意気がるでもなく、ただ迷惑してる感じが面白い。無視して寝てしまったりする。本の作りも凝っていて、右ページがさらに開いて、3ページ分の横長画面になるので、絵巻物の雰囲気が味わえる。漢字にはふりがながふってあるけど、文章自体は長めで文字も小さめ。 
3年生の姪っ子に見せると、1人で読めたし面白かったらしいです。
読了日:10月03日 著者:京極夏彦

 
病葉草紙病葉草紙
★3.5 真実を表沙汰にするには差し障りのある事件を『針聞書』(病は体の中で虫が悪さをすると考えられ、その治療法を記した書物)に出てくる虫になぞらえて解決する連作短編。京極堂でいう妖怪の役割を虫に置き換えた筋立て。
《隠居した父の代わりに長屋の差配をする藤介。店子の1人、本草学者の久瀬棠庵は、ほとんど外に出ず書物机の前から動かない。棠庵の生存確認のため様子を見に行くのが藤介の日課。長屋や周辺で起きた事件や厄介事について話すと、棠庵は原因は虫だと言いーー》 
長屋が舞台だからか、比較的ライトな話が多かった。棠庵は京極堂に似たところがあるけど、人の心の機微に疎い。心の動きを知識として知ってはいるが理解はしていない、まるでロボットのよう。言葉も額面通りにしか受け取らない。藤介は逆に人の顔色を読んで波風を立てないよう立ち回るタイプ。徐々に藤介が棠庵の癖のある人柄を理解していくのが分かって面白い。最終話はなんと藤介が問題を解決する。これは斬新だった。
読了日:10月15日 著者:京極 夏彦

 
折り紙キャッツ&ドッグス プレミアム折り紙キャッツ&ドッグス プレミアム
★4 Xで見かけた「つままれる猫」を作ってみたくて、図書館で借りた。どれもリアルで難易度高め。手始めに最初に出てくる「おすわりネコ」(難易度2)にチャレンジしたけど、これですら四苦八苦して、なんとか完成。目当ての「つままれにゃんこ」は難易度4なので怯んで、もう1つ難易度2の「白黒ネコ」にチャレンジするも、仕上げの手足の先でギブアップ。返却期限が来たので、つままれ猫はチャレンジすらできず終わった。いつかリベンジしたい。 
失敗の敗因は、一般的な折り紙(15×15cm)でやったことかな。折り方のページに、それぞれ推奨サイズが書いてあり、小さいものでも25cm四方、大きいものだと45cmの紙推奨だった。次は大きい紙を用意して挑みます。
読了日:10月20日 著者:山口 真

 
女の園の星 4 (フィールコミックス)女の園の星 4 (フィールコミックス)
★4 今回も笑った!特に先生たちが卒業アルバム用の写真を撮る話。真珠と肩パッドwww数学科の3人並んだところwwwあと眼鏡を買いに行く話。酔って買っちゃった星先生の予備の眼鏡、よくこれで出歩く気になったなwww、眼鏡店員として有能な古森さんのお兄さん(通りすがり)。お兄さん、仕事はちゃんとできそうなのに、なぜ無職なのだろうか。この話では中村先生が一番常識人に見えてくる。そういえば星先生は眼鏡買いそびれてたけど、買い直すまで、あの眼鏡で過ごしたのだろうか。
読了日:10月21日 著者:和山やま

 
葉っぱ切り絵いきものずかん葉っぱ切り絵いきものずかん
★4 葉っぱ切り絵の作品集。図鑑のように、海や森、水辺、空などのジャンルに分けて動物をモチーフにした物語風の葉っぱ切り絵を掲載している。まるで絵本の場面のような、可愛らしくてほっこりする絵柄で、癒される。細部は驚くほど緻密で繊細。繊細な細工の部分と葉っぱとして残された部分、大きく切り取られた空間などの構成やバランスがセンスあるなぁと思う。
先日念願の作品展にも行ってきたけど、やっぱり実物はさらに凄みがあった。簡単にポロッと折れちゃいそうな極細の線で繋がっていたりする。どれだけ集中力のいる作業だろうか。気が遠くなりそう。超絶技巧。
読了日:10月26日 著者:リト@葉っぱ切り絵

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2024年8月に読んだ本

2024-09-13 | 本と漫画の話

8月も漫画しか読んでなかった…

暑かった(現在進行形)ことしか記憶にないくらい暑さにやられてました。
夏を乗り切れれば万々歳。


8月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:1268
ナイス数:98

税金で買った本(12) (ヤングマガジンKC)税金で買った本(12) (ヤングマガジンKC)
★3.5 読書感想文とパン神にまつわる話の続きから。ぱーんちゃんの中の人は、特に何か因縁があるわけではなく、単に横の繋がりで石平君を知ってただけの、高校の司書さんだった。石平君が見てた夢?幻覚?のぱーんちゃんが不穏なだけだったのか。突然のエログロな表現に驚く。なんで幻覚?なんだろうなぁ。その件含めて最後はサラッと済まされてしまった。長く続いたエピソードだけに、ちょっと消化不良。/ここの図書館はレシートが出るんだなぁ。借りた本と期限とか印字されてるのかな。スクラップしたら読書記録として使えそうでいいな/凝った装丁の本のブッカーかけ、確かに難儀だ。工夫してカバー裏とかが見えるようにしてあると、すごく嬉しい。大体帯は外されてるけど、最近は帯もデザインの一部になってたりするから難しそうだな/休日の白井さんの一日。私も基本月曜日休みだからめちゃくちゃ共感した。 
《学校図書館第234号/かんたんリサイクル工作/調査と分析がわかる本/泊まりたい人気の宿BEST100/戦後日本の出版史第一巻/第二巻/私の顔は誰も知らない/週休二日制と公立図書館職員/高校の図書室と白井くん》タイトルが実在の書名になってるけど、最近はその本が登場しない話も結構あるな。
読了日:08月10日 著者:系山 冏
 

ミステリと言う勿れ (14) (フラワーコミックスα)ミステリと言う勿れ (14) (フラワーコミックスα)
★3.5 妻の実家へ向かっていた池本はトンネルの崩落事故に遭遇。中に人が残っていないか確認に入り、入口側も土砂で埋まって閉じ込められてしまう。中には数名の生存者。さらに射殺された死体を発見。生存者の中に、銃を持った殺人犯が?整君ならどう見るか?と思考を巡らせる池本。エア整が案外効果的/「幕の内」刑事の乙部さんの話。いるよね悪気なく言っちゃダメなこと言う人。そんな日常回かと思いきや、結構重要な絡みが。乙部さんが鳴子と接触!さらに整君とも!そして喜和さんと姉弟という衝撃の事実。さらにガロ君まで!情報量!/整君が誕生日と知ったライカさんの提案で、ケーキを買って、整の大学へ。そこで過去に起きた事件が話題に。当時を知る守衛さんから話を聞き、さらに詳しい話は、天達先生(死んだ2人の同期)が知っているという。/気になるところで次巻へ。鳴子は天達先生の教え子だというし、色々繋がってきた?
読了日:08月14日 著者:田村 由美

 
三島屋変調百物語 1 (BRIDGE COMICS)三島屋変調百物語 1 (BRIDGE COMICS)
★4 宮部みゆきの三島屋シリーズのコミカライズ。原作が好きで、漫画化してると知り読んでみた。絵も綺麗で、ストーリーもうまく纏めてあって、読みやすい。1作目を読んだのは随分昔(2009年に再読したらしいので、初読みはもっと前)で、内容はほとんど覚えていなかったため、初めて読んだくらいの新鮮さで読んだ。
《事情があって叔父の店「三島屋」で暮らすおちか。ある時叔父の名代として客人をもてなすことに。その客は庭に咲く彼岸花を見て顔色をなくし…。彼岸花にまつわる身の上話を聞くことになるおちか》
1件目のあと、叔父は黒白の間で不思議な体験談を聞き集めるという趣向を思いつく。聞き手はおちか。過去につらい経験をしたおちかが、似たような体験をした人達の話を聞くことで、過去と向き合い、心の整理をつけ、立ち直るきっかけになるのではないか、という叔父の計らい。こうして百物語収集は始まった。2人目は怪しい屋敷と鍵に関わることになった錠前屋一家の話。/この一大シリーズをコミカライズとは、果てしないなと思ったけど、1冊目でおちかの過去は確か一区切りするし、そこまでで終わるのかもな。
読了日:08月16日 著者:宮本 福助

 
三島屋変調百物語 2 (BRIDGE COMICS)三島屋変調百物語 2 (BRIDGE COMICS)
★4 錠前屋一家の話の続きから。《屋敷に1年住めば百両やると言われ、一家はその屋敷に移り住むことに。何事もなく無事1年が過ぎた、と語り終えた女。お化け屋敷なのに何もない?不審がるおちかに、女は怪しく笑いながらその屋敷へ来いと誘う。そこへ…》錠前屋の親方の孫から聞く一家の話は、女とは違う結末だった。結局真相は分からずじまい。しかも屋敷は焼けてなくなったのに、まだ人を誘い込もうとしている。恐ろしい。
《おしまを聞き手に、おちかは過去を語る。旅籠を営む実家で、松太郎という男の子を助け、引き取って一緒に育ったこと。波之家の息子・良助との縁談が来たが、放蕩息子を理由に断って揉めたこと。腹いせの陰口に対し「松太郎と所帯を持てばいい」と吹聴する両親や兄。結局心を入れ替えた良助と再び縁談がまとまり…》家族同然と言いながら、恩をたてにした飼い殺し状態だった松太郎。自立することも叶わず、都合のいい時だけ“家族”扱い。一家に悪意がないのもたちが悪い。鬱屈していくのも分かる。そして悲劇が起きた。
読了日:08月16日 著者:宮本 福助

 
三島屋変調百物語 3 (BRIDGE COMICS)三島屋変調百物語 3 (BRIDGE COMICS)
★4 おしまの紹介で4人目の語り手・福が鏡にまつわる話を語る。《療養のため17まで離れて暮らしていた7つ上の姉が帰ってきた。初めて会った姉は美しく優しい人。そして道を踏み外した姉と兄。露見して自殺した姉の形見の鏡が、更なる悲劇を招く》話を聞いた叔母さんの感想が良かった。濡れ衣を着せられ死んだ奉公人の宗助や、鏡に囚われた嫁のお吉、彼らのことは誰も気にかけないのか。確かに、何の罪もなく巻き込まれて、本当の悲劇はこの2人だ。
《兄・喜一がおちかを訪ねてくる。久しぶりの再会を喜ぶ2人だったが、変わり百物語のことを聞いて顔色を変える喜一。兄がおちかの様子を見にきたのは、実家で異変が起きていたからだった。松太郎の亡霊が姿を現すようになったのだ》
読了日:08月16日 著者:宮本 福助
 

トラとミケ: たのしい日々 (6)トラとミケ: たのしい日々 (6)
★4 町内会&敬老会会長の健一郎とカツ子は鴛鴦夫婦。亭主関白な健一郎に常に寄り添うカツ子。人助けが好きな健一郎は、行方不明の男の子探しに町内の仲間と奔走したことをきっかけに、トラとミケの店を拠点にしたよろず困りごと承り所を開設する。子どもを預かったり、仲間内の家庭の問題を解決したり、悩み相談を受けたりと、活動は盛り上がっていた。ところがある日健一郎がオレオレ詐欺に引っかかってしまう。息子と喧嘩になり、止めに入ったカツ子が倒れてしまい…》切ないなぁ。人助けばかりで家族を後回しにしてきた健一郎。でも奥さんのことが家族との関係を見直すきっかけになって、これからは家族第一に。手遅れにならなくて良かった。/合間に挟まれたレイちゃんの話も良かった。
《喫茶店で働くレイは、28才の今でも父親と月に数回映画を見に行く。お見合いの話が来て、気がすすまないながらも両親のすすめで一度会うことに》幸せな家庭を築いてほしいが寂しい、という複雑な父親の心境。相手は良さそうな人だけど、仕事人間。父も娘も、ちゃんと人を見ている。いいお父さんだ。
読了日:08月18日 著者:ねこまき (ミューズワーク)

 
矢野くんの普通の日々(8) (モーニングKC)矢野くんの普通の日々(8) (モーニングKC)
★3.5 バレンタインの一件からギクシャクする泉さんと羽柴君。羽柴君自分の恋愛には鈍いな/塾で絆創膏をくれた子、同じ学校だった!寺井さんも矢野君と似た体質なのが判明し、盛り上がる2人。これは清子ちゃん嫉妬する?と思いきや、まさかの寺井→清子!矢野君が嫉妬することになるとは/ホワイトデー、お返しの袋がサンタみたいな羽柴君さすが。泉さん、先回りしちゃって、うやむやに。/進路について。どの親も子どもの意思を尊重してていいな、と思ったら、寺井さんち…/意外にも人気者の寺井さんに矢野君困惑。周りに人がたくさんいても、満たされていないんだな/ついに2年生も終わり。そしてクラス替え。矢野君と清子が別々に!
読了日:08月19日 著者:田村 結衣

 
おじさまと猫(13) (ガンガンコミックスpixiv)おじさまと猫(13) (ガンガンコミックスpixiv)
★3.5 おじさまから辛辣なセリフが出てくるようになってきた。我を出せるようになってきたってことかな《妻のためにピアノを弾きたいという小林に特訓/日比野からマリンを預かる。おやつのあげすぎで超肥満体のマリンを少しでも痩せさせたいが/森山のバンドメンバーが2人辞退し、契約解除の危機。神田も奔走するが…/神田の前に現れたのは、ライブ当日舞台に森山を置き去りにしたメンバーの一人、伊吹/顔合わせに集まった、森山、伊吹、星鳴が見つけた花野。森山が見つけた残る一人は、九重輝明だった。顔色を変える星鳴》
読了日:08月20日 著者:桜井海

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2024年7月に読んだ本

2024-08-22 | 本と漫画の話

なんと7月は1冊しか読メに登録していませんでした。
電子書籍の漫画は色々読んでいたのですが、記録しきれていません。
猛暑で図書館にも足が遠のきがちで、紙の本は全く読めませんでした。
活字の本自体、読む数が激減しています。
面白い本はたくさん出ているんだろうけど、なかなか食指が動かなく・・・


7月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:192
ナイス数:87

葬送のフリーレン (13) (少年サンデーコミックス)葬送のフリーレン (13) (少年サンデーコミックス)
★4 グラオザームの精神魔法にかかってしまったヒンメルとフリーレン。ヒンメルの願望〰〰〰!!しかしこんな場面でも冷静に状況を把握する二人、さすがだ。ヒンメルの凄さ(ハイターやアイゼンも)を実感した。そりゃこのパーティなら魔王倒せるわ。フリーレンの思い出の中じゃない生きた三人の姿が拝めて感動した。/「お陰でとても良い夢が見れた」のヒンメルの表情…/元に戻って旅の続き。ヒンメルが石碑に魔法の名前を記しに来た時のことを知る人に話を聞くことができたのが嬉しい/別人のようなヒンメル像。英雄の姿や逸話が変容していく。寂しいけど、魔王を倒した事実は変わらない/城砦跡で出会った上半身裸の男は、城主の末裔で、城の隠し財産探しに協力する。アルメーさん、いいキャラだ/シュタルクの誕生日。本当シュタルクはいい奴だ。勇者の振る舞いだよ/影なる戦士。なぜフリーレンが狙われるんだ恐ろしい。彼の存在も任務も、もはや忘れられたのでは/一級魔法使いの任務でゼーリエの護衛に駆り出されるフェルン。別動隊でラントとユーベルが再登場。帝国と大陸魔法協会、それぞれの思惑で色々な動きがあって不穏。
読了日:07月22日 著者:

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2024年6月に読んだ本

2024-07-12 | 本と漫画の話
瞬く間に1年がもう半分過ぎてしまっていたことに慄きます。
漫然と日々過ごしてしまって、これでいいのかとも思いますが、推し活とか大体楽しく過ごせてはいるので、この年になってくると、身の回りに大きな問題がなく無事過ごせていればヨシ!と思うようにしてます。

 


6月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1115
ナイス数:60

夜は猫といっしょ 6夜は猫といっしょ 6
★4 今回もキュルちゃんが可愛くて良かった。猫の動きやポーズの描写が、かなりデフォルメされてるのに、再現性が高くて好き。あっという間に読み終わってしまって、それが物足りないくらい。先輩の猫さん達がまた可愛かった!特に人懐っこい三毛ちゃん!腕に巻きついてくる描写が好き!本当に巻きついてるwのに、実際確かにそんな感じになるの、めっちゃ分かる!すごいw
表紙の書影と、実際の本で、魚の蹴りぐるみの色が違うの(青と赤)、なんでだろう?
読了日:06月03日 著者:キュルZ


向ヒ兎堂日記 (1) (BUNCH COMICS)向ヒ兎堂日記 (1) (BUNCH COMICS)
★4 全話無料期間に最終話まで読了。
《文明開化を迎えた明治時代、『違式怪異条例』が施行され、怪談や妖怪にまつわるものは厳しく取締られていた。妖怪が見える兎崎伊織は、それらの本を密かに収集する貸本屋「向ヒ兎堂」を営み、化狸の千代や猫又の銀らと暮らしていた。そこへ妖怪達が悩み相談に訪れ始め…》
最初はほのぼの妖怪ものかと思っていたら、伊織の赤い目の謎とか、陰陽師とか鬼とか、怪異取締局内での陰謀や対立があったり、ちょっと不穏な感じも孕みつつ、それほどダークすぎる展開にはならずに大団円。キャラも可愛くて面白かった。
読了日:06月11日 著者:鷹野 久


3月のライオン 17 (ヤングアニマルコミックス)3月のライオン 17 (ヤングアニマルコミックス)
★4 二階堂戦続きから。誰もが驚く奇策に出た零に対し、振り回されまいと堅実に自分の将棋をさす二階堂。意図が読めず周りが戸惑う中、盤上で跳ね回るような手を次々繰り出す零を「ジャックラッセル」は言い得て妙。ジャックラッセルの出番多すぎて面白いw そしてこの熱戦からの「心友」は今さら?!って感じで驚く。友情がここにきてこんな盛り上がり方をw
あかりさんの食に対する愛情と熱意がすごいwおやつの出前が出張販売になり周りもどんどん巻き込んで凄い展開に!さらに叔母さんのバーでも電気圧力鍋導入→各種煮込み料理が炸裂!
島田さんは後輩に慕われて振り回されてるけど、そのおかげで暗い方へ引っ張られないでいるんだろうな。苦労人だから報われてほしい。手放したものが気にならなくなるくらい、幸せを掴んでほしい。この世界の棋士達は、みんな重くて暗いものを背負っていて、不幸でなければ強くなれない縛りでもあるのかって感じだけど、零君しかり、強いまま幸せになってもいいはずだ!
読了日:06月21日 著者:羽海野チカ


バッタを倒すぜ アフリカで (光文社新書 1305)バッタを倒すぜ アフリカで (光文社新書 1305)
★4.5 『バッタを倒しにアフリカへ』の続編!前作では論文発表前のため書かれていなかった、研究の全貌も明らかに。軽やかな文体で、専門的な研究の内容も分かりやすく理解できたし、拠点とするモーリタニアや、モロッコ、アメリカ、フランスとあちこち飛び回る先々での研究や交流の日々、さらにはお馴染みの運転手兼サポート役のティジャニに関する単独の章まで笑。面白すぎる!
一方、有名税に関する話では、この著者ですらメンタルをやられるほどなのかと心配し、メインの論文が発表されるまでの苦心惨憺の日々が語られる章では、なかなか出口の見えない状況に息苦しくなるほど。そんな10年にわたる研究がやっと結実し、認められて、名誉ある賞もいくつか受賞し、本当に報われて良かった。
それにしても、お金(主に印税)の使い方が太っ腹というか丼勘定というか軽率というか、人のためにと差し出した数十万数百万の大金が、浪費されたり盗まれたりよく分からないものに使われたりで消えて行ってしまう。著者もお金には苦労しているのに、気前が良すぎないかと不思議だったけど、「良いお金の使い方をすると、巡り巡って戻ってくる」とあって、確かに著者が大金を出すのは全て信頼する人やこれまで助けてくれた人達のためで、彼らに喜ばれて、もっと強い絆に繋がるのはプライスレスだし、受賞したり印税が入ってくるのもそういう人の縁で得たもののおかげということなんだな、と納得。徳を積んでいたんだ。この先研究が順調に進んで、素晴らしい成果を上げられるよう、大事な場面でたくさん彼のもとに幸運が返ってきますように。
読了日:06月22日 著者:前野ウルド浩太郎

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2024年5月に読んだ本

2024-06-13 | 本と漫画の話

冊数は少ないけど、小説2冊読んだので、最近ではマシな方です。

宝石の国は、全13巻(最終巻はまだ発売前)分の中に、壮大なストーリーが詰まっていました。
最近は、漫画アプリなどで、期間限定全話無料とかが結構あるので、その機会に気になっていた漫画や、興味を引いた漫画を読んだりすることも多いです。それで時間が溶けてしまうことも度々です(汗)


 

5月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:1707
ナイス数:105

宝石の国(1) (アフタヌーンKC)宝石の国(1) (アフタヌーンKC)
★4 電子コミックで完結記念の全話無料公開で読んだ。壮大なSFファンタジー。感想がうまくまとまらない。最終章あたりの印象としては、火の鳥を読んだ時のような。万年単位で時を過ごす、その孤独を思うと途方に暮れる。
《体内に微小な生命を取り込んで人間のような姿になった宝石達が暮らす星。彼らを宝飾品にしょうと、月からは“月人”が襲来する。“先生”のもと、宝石達には戦闘や医療などの役割を与えられていたが、一番年少のフォスフォフィライトは、硬度が低く脆い体なうえ、不器用なため、なかなか役割が与えられずにいた》
フォスの心も姿も原型を留めないほどに変容していく。暴走したけど、それも哀れで痛々しい。なぜフォスがこれほどの目に合わなければいけなかったのだろう。百年の孤独どころではない、一万年の苦痛と孤独。
読了日:05月01日 著者:市川 春子

 
青瓜不動 三島屋変調百物語九之続青瓜不動 三島屋変調百物語九之続
★4 神仏妖怪のたぐいも出てくるけど、一番残酷で怖いのは人間、という話が多かった。おちかの出産を控え、三島屋の変わり百物語は安全のため休止。そんな中でも、縁のある人からの依頼などで、話を聞くことになる富次郎。筆の一件で、富次郎は夢を断つ。やめなくてもいいいのになと思っていたら、最終話でやはり復活。百物語を絵にすることだけ続けるのか、本気で絵に取り組むことになるのか、今後が気になるラストだった。 
《三島屋を訪れた行然坊から、おちかのためにもと、語り手を紹介される。おちかの出産目前、顔のない不動明王を背負った女がやってきて、不動明王の由来と、それが埋まっていた荒れ寺に住み着いた女の数奇な人生が語られる『青瓜不動』/味噌屋に伝わる話。初代がまだ奉公人の頃、味噌の醸造元の藩で起きた惨劇に巻き込まれる。村からの決死の脱出劇と、悲劇に見舞われた少女が作った、恩人の家族を守る土人形『だんだん人形』/ 古道具屋の店先で富次郎が見かけた、異様な様子の老人が見せた筆への執念。描きたいものを自在に描かせてくれる不思議な筆とその代償『自在の筆』/片腕の男が語ったのは、捨子として貰われた里での日々。2人1組で高い木に登り、貴重な鳥の羽や卵の殻を採る仕事。奇妙なところはあるが、豊かな里での暮らしは、ある日終わりを迎えた『針雨の里』》
読了日:05月02日 著者:宮部 みゆき


クジマ歌えば家ほろろ (5) (ゲッサン少年サンデーコミックス)クジマ歌えば家ほろろ (5) (ゲッサン少年サンデーコミックス)
★4.5 《お兄ちゃんに春が来て、日本にも春が近づく。クジマは換羽期を迎える。換羽期が終わったら、渡りの時期。それはクジマとの別れを意味する。ナイーブになる新。一緒に桜を見に行って、記念の家族写真を撮って、いろんな思い出とともに、旅立つクジマ。そして半年後…》
ちょっとセンチメンタルなムード漂う最終巻。でも季節が巡ればまた会える。マクシムとも再会できたし、めでたしめでたし。
読了日:05月10日 著者:紺野 アキラ


税金で買った本(11) (ヤンマガKCスペシャル)税金で買った本(11) (ヤンマガKCスペシャル)
★4 石平君が、読書感想文について調べていくうち、自分の過去に向き合うことに。今回はほとんどこの話だった。家庭の話が出てこないなと思ってたけど、母親がダメな人だったか。父親はまさかの人だったし。あのお父さんと過ごした日々があったから、石平君はヤンキーだけど道を大きく外さず、本が好きで探究心のある子になったんだな。それにしても、急にファンタジー要素(ぱーんちゃん)入ってきてビックリした。ぱーんちゃんの中の人っぽい高校の司書さん、何者だろう?
《図書館の達人/走れメロス・斜陽/読書感想文の書き方1年生〜6年生/高校の図書室と石平くん》
読了日:05月10日 著者:系山 冏


つくる・みせる・たべる 弁当美術館つくる・みせる・たべる 弁当美術館
★4 図書館で発見。名画の他にも、有名人とか色々。すごいリアリティだと思ったら、オブラートに線や絵を描いて貼り付ける「オブラートアート」という手法がメインとか。なるほどそれならトレーシングペーパーみたいに下絵をなぞることができるし、細かい表現も可能になるのか。キャラ弁も進化してるんだなぁ。さらにQRコードでインスタや関連ページに飛べたりもする。動くお弁当すご!そして、地元ネタにビックリ。この方広島だった!広島の美術館での展示や、ローカル番組、カープ。急に身近に感じてしまった。
インスタを見たら、「激レアさん」に出演する告知が出てて、見ることができた。作品もすごいけど、作者さんのキャラクターも明るくてユニークで、面白かった。
読了日:05月12日 著者:nancy(ナンシー)


かわいすぎる人よ! 2 (ハルタコミックス)かわいすぎる人よ! 2 (ハルタコミックス)
★4 メイちゃんが本っ当〜!に良い子!癒し系。メイちゃんの良さに気付いて、惹きつけられる人が増えてきてる。/タイトルの「かわいすぎる人」って、おじさんのことだと思ってたけど、本当のところは、メイちゃんなのかもしれない!/おじさんのおばさんが登場。おばさんも美人。おじさん達の両親が、美人(イケメン)と地味顔だったのか、もっと事情があるのか。おばさんがメイちゃん達の事情を知らされてなかったことも関係あるのか。そのうち明かされるのかな。
読了日:05月19日 著者:綿野 マイコ


七人怪談七人怪談
★4 三津田信三が、ホラー系作家6人に相応しいテーマを選定したうえ、「自分が最も怖いと思う怪談を書いてください」と依頼。自らの作品も含めた7つの怪談集。
《澤村伊智・霊能者怪談「サヤさん」/加門七海・実話系怪談「貝田川」/名梁和泉・異界系怪談「燃頭のいた町」/菊池秀行・時代劇怪談「旅の武士」/霜島ケイ・民俗学怪談「魔々」/福澤徹三・会社系怪談「会社奇譚」/三津田信三・建物系怪談「何も無い家」》
好みの差はあるけど、どれも面白かった。「貝田川」「会社奇譚」は実話系、「何も無い家」も形としては実話系。実話系の怪談は好きだけど、今回は他の創作怪談のレベルが高かった。「サヤさん」「燃頭〜」が特にヤバくて良かった。「旅の武士」もミステリーっぽい要素もあって、雰囲気も良くて好き。
読了日:05月28日 著者:三津田 信三,加門 七海,菊地 秀行,澤村伊智,霜島 ケイ,名梁 和泉,福澤 徹三

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