クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

存在の耐えられない軽さ(ミラン・クンデラ感想)

2023-09-06 | 本と雑誌

新しい図書館で 借りた本は、

チェコの作家、ミラン・クンデラの、

『存在の耐えられない軽さ』です。

 映画化されたので、タイトルは世界的に知れわたっていますが

内容を知らないので、

作者の訃報が流れたこのたび、読んでみました。🐻

 一言でいうと、男女の三角関係が三人の内面を中心に記された、

「愛の煉獄(れんごく)小説」です。

(※後から一人追加され、四角関係になります

 男は生来の浮気者で、本当は結婚なんかしちゃいけないタイプだけど、

ある無力でかわいい女にひかれて、所帯を持ってしまう。

でも、

息を吸うかのごとく浮気をし、妻となった女を絶えず悩ませ

そんなストーリー。

 これがソ連の支配下にあって・体制を批判し
「国籍はく奪の憂き目」にあった作者の小説

なければ、

それほど 注目されなかったのかもしれない。


しかしながら、

この作者、大学の先生もやっていたため

 叙述が哲学的で・・ 登場人物たちに、どうしようもない勝手心や、執着心など、

世話の焼ける愛を とろ(吐露)させているだけのところでも、

 宿業とか、本質とか・・

やたら、真実味を まきちらしてきます。

 存在の耐えられない軽さは、耐えられない重さに あこがれる。

(ってことを言っているけど、、

・・ダメだ🐻 むずかしくて1回読んだだけじゃ、テーマをズバリ言い当てられない

 「幸福と不幸は、両極にあって 交換可能である」

(この一文には、えらくナットク🐻)

 人の悩みとは、自分だけにのしかかってくるように見えて、

だれの悩みでもある。


あなたは私、

私はあなた。

 

(藤井風?🐻)


そんなメッセージを 投げかけられたような、、

 大人が心に浮かべる・ずいそう(随想)が、全部つづられた小説でしたね

 

(ちょっとしゃべりすぎ=書き過ぎなところは、作者が亡命先フランスの影響を受けているものと思われます🥖

 

 


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20 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
クリンちゃんへ (遅生)
2023-09-06 17:10:24
なるほど、そういう小説だったのですね。軽いテーマを重く描く、しかも饒舌に・・・なかなか難しい芸です。ソ連への体制批判と直接繋がってはいなさそうですが、何となく納得もできます。作者は、それが俺だと心の中でつぶやいていることでしょう。
ところでクリンちゃん、白くまさんクッキーと茶くまさんクッキーをシラッと繰っているけれど、これこそ「存在の耐えられない重さ」を寡黙に語っているのでは!?
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Unknown (マリンカ)
2023-09-06 17:22:30
クリンちゃんこんにちは〜!
あぁー存在の耐えられない軽さ😭
難しいし誰にも感情移入できなかったけど笑
好きな小説のひとつでした😭
今まで何故忘れてたんだろう!映画もまだ観ていなくて
思い出させてくださってありがとうございます!😂🙏

くまちゃん、お顔なくなってもちゃんと袋に可愛いお顔が描かれていますね🥺
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Unknown (ユミ)
2023-09-06 17:53:02
あー、ダメだ!
くまちゃん型のお菓子と、お皿が気になってしまって、
クリンさんのお話が頭に入りません!笑
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オイラも本を借りなきゃ (ヒゲ親父)
2023-09-06 19:01:24
クリンさん、すごく難しそうな本を読まれるんですねぇ、スゲーぇ、オイラは最近全然図書館全然行ってないんです。そろそろ小説読もうかな、今の心境とすれば・・・「吾輩は猫である」でも借りようかな。
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Unknown (6x6)
2023-09-06 19:31:41
おおミラン・クンデラ!。
この本は千葉先生訳ですが、池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 版では西永 良成」さんという先生の訳のものがあります。
ミラン・クンデラの主だった訳は殆ど西永先生のものですが、肝心の「存在の耐えられない軽さ」だけは千葉先生のものがメジャー。
僕は学生時代、その西永先生に教わりました(ミラン・クンデラではないですが)。先生はご存命です。
比べる必要はありませんが、機会があれば西永版を是非!!(多分大して変わりません。先生ごめんなさい)。
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Unknown (たつみ)
2023-09-06 20:30:34
クリンさん、こんばんは!
私もタイトルだけに惹かれて気になっていましたが、クリンさんの開設で満足してたぶん読まないかもです(苦笑)
まずは気になる本は図書館で借りて、ですね。気に入ったら買えばよいのだもの。またおじゃましにきます!
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遅生さまへ🐻💛 (クリン)
2023-09-07 06:35:09
そうなんです!政治的な内容も出てくるんですけどね💡浮気夫が「官憲」に密告を迫るシーンが出て来たり・・
この作品が発表されたのは1984年で、「プラハの春」よりもけっこうあとなんですけど、小説に反映されていることは明らかなんです。でもそこを表のメインに描いていないというか・・
(「スターリンの息子は楽な生涯を送ったわけではない」とかいう話が始まったりして、おっ?って思ったりしましたが💡)

白くまと茶くまなんですけど✨以前さつえい(撮影)しておいた画像なんですよ☆本に合わせてさつえい(撮影)したものではないんです!
このたび本を紹介するにあたって使える写真ないかな~?って探していたらピッタリ合うのが見つかりまして👍←いや・・というより、写真をじーっと見て、くまのポーズに合わせたレビューを書いたんですよね💦
もっと書くべき事項もあったのですが、クリンの写真にがいとう(該当)するくま写真がなかったのでレビューのテーマを変えました💛
名作なので立派なレビューを書いている人はいくらでもいらっしゃると思うし、クリンががんばらなくてもいいかなって✨
(※あくまでも自分主体のクリンより🐻💎ウフ✨)
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マリンカさんへ🐻💛 (クリン)
2023-09-07 07:28:49
マリンカさあん~~🐻💛✨✨そろばん、おつかれさまです🍀🍀🎶
クリンたちこの方の本を読むのが初めてだったんですけど、ものすごく文章が上手な作家さんなんですね!訳も良かったのですが✨
「テレザは自分の心が、彼に自分を見せるために、あらゆる血管やその他の管や毛穴を通して表面へ争って殺到するのを感じた。」っていう表現があったのですが、恋している時のかんかくがズバリ言い当てられていて💘ほかにも的確な表現がた~くさんありました~~💎✨✨
実家のお母さんが『冗談』っていう作品を読んでいるはずなので、良かったかどうか?あとでかんそうをきいておきます💡
「誰にも感情移入できなかった」・・・わかります!!(ヨーロッパの人だとできるのかな?)
顔のないくま・・でも袋をかけると顔ができる。
何か深いものを表しているように見せてみました~✌✨✨
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ユミさんへ🐻💛 (クリン)
2023-09-07 07:33:24
ユミさあん~~🐻✨✨
このお皿ダイソーで買ったんだよ!220円💛
「家にたくさんあるし、もう皿は一枚もいらない」なんて言ってたチットが見たしゅんかん・即買いしてました~~⤴
たしかゾウさんとかもあった気が・・?
ちょっとしたおやつとか、のせて使ってます🎶
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ヒゲ親父さまへ🐻💛 (クリン)
2023-09-07 07:41:02
それしかないですね!!男の子だし⤴✨
「吾輩は猫である。名前はもう空」って読み替えながら読むと楽しいのではないでしょうか🎶
ヒゲおやじさま、しばらく読書どころではないかもですけどね!遊ぶのに忙しくて💛✨✨
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