「ホタル」を、
はるか昔の時代と ドッキング
させれば、
そこに 現れるのは、「幻想の世界」
という イメージを、
なんとか
ぼんやり・形にしようと がんばったのが、
あさまつけん(朝松健)の
『暁けの蛍』です。
こちら、
「室町幻想小説」と うたった
物語の
主人公は、
ぜあみ(世阿弥)と 一休(宗純)
という
室町二大スター
この二人が、淀川のさんばし(桟橋)
で
たまたま出会い、
世を てっ(徹)して
互いの半生を 語るうち、
とつぜん
あらわれた、あやしい船に のせられて、
48年に一度しか
出現しない、
「海上の遊郭・暁蛍楼(ぎょうけいろう)」
へと
連れていかれる・・
という、、
ちょっときくと、ナニソレ な、せってい(設定)
ですが・・
「荒唐無稽な、トンデモ小説」
なんかでは なく
作者の、
時間をかけて しらべたであろう
入念の こんせき(痕跡)が
ずいしょ(随所)に見られ、
勉強になる
マジメな作品で あるらしい
(しん(親)友・チット いわく)
「 世阿弥と一休って、それぞれ北山文化と
東山文化の 大きな担い手だ
なんとな~く
異なる時代に生きているような
気が
しちゃうんだけど・・
世阿弥・30歳くらいの時に
一休は 生まれているんだよね
そして、、
世阿弥を寵愛し
足利義満の御前で、
小坊主の一休は、
『屏風の中の虎を捕縛する🐅』
という
とんちを 披露している
二人が 同じ時代に生きていたのは、すごいことだわ
しかも、世阿弥は 全盛
を きわめたのち
転落して
晩年は 島流し・・
一休も、
天皇のご落胤に 生まれながら、
晩年は
風狂の人と化す・・
これほど
波乱にみちた・二大スターの
ニアミスに 目をつけた
作者の気持ちは、痛いほど、わかるわ」
と
うなって いました
歴史に くわしくない、いっぱん(一般)の
読者が
どこまで楽しめるかは
わかりません・・
また・・、ラスト40ページ
くらいの
「幻想話」
は
だそく(蛇足)だ、って
チットが 言っていました・・。
でも
ぜあみ(世阿弥)が、バサラ大名「佐々木道誉」に
見いだされる・シーン
と
一休が「建仁寺」を出て・修行するシーン
は
「出色の出来栄えだった」
と、
うちの歴女(チット)は
ほめて おりますので・・
<オススメ度:まあまあ> に、しときます
(次回はラスト 麻耶雄嵩のミステリー小説『螢』を レビューします)