このあいだの週末は、久しぶりに映画館へ行った。
是枝裕和監督の『空気人形』を観てきました。
ある日突然心を持ってしまったダッチワイフ(いまはラブドールというのか)の物語。
人形を演じるぺ・ドゥナさんの演技がとにかく素晴らしくて、動きも表情も体つきもとにかく可愛らしくて、淡々としたリズムの映画でありながら、彼女を観ているだけで全く飽きることはありません。
あのシームだらけの体のバックヌード、最高です!!美しい。
衣装や美術、音楽、すべてが彼女の雰囲気を引き立てていて素晴らしかった。
彼女が出会う人々の、“自分が何かの代用品である”ということへの抑えきれない不安に息苦しくなり、そんな心を包みこむ吉野弘さんの詩に解放された。
静かで穏やかで、でもときに目を背けたくなるくらい圧倒的な寂しさや絶望感、孤独感にうちのめされる映画です。
ファンタジーのようにみせながら、ものすごくリアル。
人形の性欲処理道具としての面もちゃんと見せているし。
話題通り、純一が空気の抜けた彼女の体に息を吹き込むシーンは、エロい。
原作の漫画にもある場面みたいですが、どこか神がかった名シーン。
しかも、空気穴、おへそにあるんだもの。
あと、秀雄が人形の手に温かい缶コーヒーを握らせて手を温め、そこに自分の手を差し込むところ、切なくてたまらなかったです。
しかし・・・私は最後の展開がどうしても受け入れられなくて。
純一とのクライマックスシーン、どうしてああいう決着をつけなくてはいけなかったのか。
あそこだけ、物語の中でとても違和感を感じてしまったんです。なんだか突然安っぽくなってしまったというか…。
人間の軽々しさ、人形の無邪気な残酷さ、人間と人形の相容れなさ、純愛の成れの果てを表現するのに必要であったのでしょうが、他にもっと表現の仕方はなかったのでしょうか。
最後の最後は、静かな幸福感で幕を閉じるのですが、なんか、その前のシーンのショックで、私的にはちょっと後味悪くて。
とてもいい映画だっただけに、ちょっと残念。
しかし、ARATAさんはかっこいいなー。
歳とるごとに好みになっていく気がする。
あと、板尾創路さんは、もう見ていられないくらい哀しくリアルで素晴らしい。
是枝裕和監督の『空気人形』を観てきました。
ある日突然心を持ってしまったダッチワイフ(いまはラブドールというのか)の物語。
人形を演じるぺ・ドゥナさんの演技がとにかく素晴らしくて、動きも表情も体つきもとにかく可愛らしくて、淡々としたリズムの映画でありながら、彼女を観ているだけで全く飽きることはありません。
あのシームだらけの体のバックヌード、最高です!!美しい。
衣装や美術、音楽、すべてが彼女の雰囲気を引き立てていて素晴らしかった。
彼女が出会う人々の、“自分が何かの代用品である”ということへの抑えきれない不安に息苦しくなり、そんな心を包みこむ吉野弘さんの詩に解放された。
静かで穏やかで、でもときに目を背けたくなるくらい圧倒的な寂しさや絶望感、孤独感にうちのめされる映画です。
ファンタジーのようにみせながら、ものすごくリアル。
人形の性欲処理道具としての面もちゃんと見せているし。
話題通り、純一が空気の抜けた彼女の体に息を吹き込むシーンは、エロい。
原作の漫画にもある場面みたいですが、どこか神がかった名シーン。
しかも、空気穴、おへそにあるんだもの。
あと、秀雄が人形の手に温かい缶コーヒーを握らせて手を温め、そこに自分の手を差し込むところ、切なくてたまらなかったです。
しかし・・・私は最後の展開がどうしても受け入れられなくて。
純一とのクライマックスシーン、どうしてああいう決着をつけなくてはいけなかったのか。
あそこだけ、物語の中でとても違和感を感じてしまったんです。なんだか突然安っぽくなってしまったというか…。
人間の軽々しさ、人形の無邪気な残酷さ、人間と人形の相容れなさ、純愛の成れの果てを表現するのに必要であったのでしょうが、他にもっと表現の仕方はなかったのでしょうか。
最後の最後は、静かな幸福感で幕を閉じるのですが、なんか、その前のシーンのショックで、私的にはちょっと後味悪くて。
とてもいい映画だっただけに、ちょっと残念。
しかし、ARATAさんはかっこいいなー。
歳とるごとに好みになっていく気がする。
あと、板尾創路さんは、もう見ていられないくらい哀しくリアルで素晴らしい。