トーク・アバウト・アメリカン

トークアバウトボーラ→300C→アメリカン。最近はアメリカからだいぶ外れてきています(笑)

来なかった未来その②

2022-06-12 20:14:46 | EV

ebay巡回するたびに、アメリカのインフレとヤポンの国力低下を実感(お前のお財布力低下だろ(笑))していますが、お小遣いで買えそうなEV関連アイテムを見つけました。トヨタのRAV4EV(2012年式)の車体側面に装着されていたERECTRICエンブレムとのことです。

調べてみますと、希少というほどではないですが、確かに日本では見かけることはできなかったエンブレムでした。

このエンブレムは2010年のトヨタ自動車とテスラモーターズ(Tesla)との提携発表(トヨタが$50millionをテスラに投資)から丸2年経った2012年9月に共同開発し発売した電気自動車「RAV4 EV」のエンブレム。

もっともこの「RAV4 EV」はまっさらな新型EVではなく、「RAV4」(北米仕様)をベースにテスラが電池・駆動系ソフトウェアを提供し、トヨタが製造・販売するという形で発売された車。スペックは、最高出力115kW(156ps)のモーターで駆動し、0-60マイル(96km/h)加速は7.0秒。容量41.8kWhのリチウムイオン電池を搭載し、実走行環境で約100マイル(約160km)の航続距離を達成していたという。販売価格は4万9800ドル(当時の日本円で398万円)。

この頃はと言うとGMがEV車であるEV1が失敗をして生産を終えてから11年。しかし当時はリチウムイオン電池の価格も下がり始めていたので、トヨタとしても「この状況なら電気自動車でビジネスが出来るかどうか」と試したかったのかな、と。実験的だったと思われるのは3年で2,600台と控えめな販売目標に現れています。結果は3年足らずの販売期間(2014年末まで)にて2,489台(内リース販売1,484台)を販売。まぁ、目標からは大失敗というほどの数字ではないでしょう。

試すなら・・もっと恰好良い車でも良かったような。というのも、この期中の2013年に提携先(出資先)のテスラはモデルSを1,000万前後で発売。RAV4EVの2.5~3倍程度の価格でもガンガン売れましたからね。あのころ、カリフォルニアへの出張先でテスラをバンバン見て、このブログにもガンガン上げていたのを思い出します(笑)

たしかにあの頃のRAV4ってテスラSと比べてしまったら、普通すぎましたからね(笑)。だから売れなかった原因は、価格は安くてもやはり、スペックを見るに航続距離とガソリン車と差別化されなかったデザインかな・・。

この結果からトヨタはこの提携を通して「EVはビジネスにならない」と判断してしまったのは間違いありません。この後ほどなくして、テスラと提携解消しますし。私は1990年代にすでにEVバスが公共交通として市内をガンガン走っていた、アメリカのチャタヌーガでも、トヨタさんの残り香というか影を見ました。プリウスはその後ほどなくして発売されますが、その慧眼に関心したものです。しかし、最近トヨタが満を持して?発売したトヨタ bZ4Xも、テスラの最新モデルと比べると、スマホとガラケーほどの違いがあるように思います。というように、いまだにテスラキラーの車を出せてません。(bZ4X・・世界でテスラよりもガン売れしたらごめんなさい(笑))EV、PHEVにおいては迷走してしまっているように見えるのは私だけかしら。

この時のEVの見切りもですが、テスラとの提携解消もかなりの疑問を持ったのを覚えています。提携時に5000万ドル(約45億円)だった株式は、提携解消時10倍以上の7億ドル(約700億円)にまでふくれあがっており、当時のマスコミは、「協力関係は不調も、財テクとしては実りがあった」と書きたててましたが、その面で実りがあったとするのなら、今の株価をなんと説明する(笑)

つい2ヶ月前の4月の自動車会社の株価時価総額ですが、1位はテスラで時価総額は9,012億2,000万ドル(約117兆1,000億円)。2位はトヨタで2,370億6,000万ドル(約30兆8,000億円)。3位はフォルクスワーゲン(VW)で1,060億ドル(約13兆7,800億円)という結果。

直近テスラは、暴落していますが、それでも7,800億ドル(約101兆4,000億)。提携解消時の7億ドルで財テクとしては実りが・・ってなんだって?(笑)