無精髭

無精者の日記です

「電力ピーク時も余裕」・・・朝日新聞8/21

2012-08-22 07:32:04 | 日記
 やはり電力は足りていたということでしょう。 「家庭の節電てきめん」と朝日新聞は副題をつけているので節電が効果を発揮したこともあったようです。 節電量はというと昨年同月比(7月)で電力10社合計で家庭用が▲194.1億Kw、▲12.4% 総販売電力量で▲684.82億Kw、▲6.3%というデータが出ていました。

 最も電力不足が心配されていた関西電力で見ると発電能力が原発なしで2542万Kw/h、大飯原発稼動後で2988万Kw/h、 一方ピーク電力は7月27日に2673万Kw/h、8月3日で2682万Kw/hなので原発なしでは確かに100万Kw/h(原発1基分)の電力不足が発生していたことになりますが、この程度の不足は他電力からの「融通で足りた」といえます。

 原発震災前には電力各社はオール電化を喧伝していましたから電気があまって電気でやらなくてもいい部分まで電気を使わせようと頑張っていたのですから、相当量の余剰電力があったはずなのです。 電気エネルギーはたしかに台所などでは安全できれいな使いやすいエネルギーの王様ですが、エネルギー効率からいうと最ももったいない使い方です。電気で加熱するためには当然化石燃料を燃やして発電するのですが発電効率のいい火力発電所での熱効率で59%(世界最高効率の火力発電設備)位、電気器具の効率がたとえば80%としますと、60%X80%=48%ですから、化石燃料の半分のエネルギーしか利用できませんし、発電するのに多額の設備投資や人件費がかかっているので実際はもっと低い利用率になります。 金は錆びないからと金で便器を作るようなものです。
原発はさらに低効率で30%程度の熱利用率です。 残りの60%はというと海に捨てています。 よく言われるように原発は発電設備というよりは海水温水器とでもいったほうがいいのです。 100万Kw/hの原発なら200万Kwで海水を暖めているのですから地球温暖化にも大変貢献していることになります。  

 現在日本では原発は大飯原発2基しか稼動していないのに酷暑のピークを乗り切っているのですから、狭い国土を人の住めない廃墟にしてしまうような原発は直ちに廃炉にするのが最も経済的で現実的な選択といえるのではないでしょうか。