無精髭

無精者の日記です

春の嵐で使用済み燃料プールの冷却ポンプ止まる

2012-04-07 11:52:47 | 日記
 3日から4日にかけて東北地方を春の嵐が通り抜けました。
かなり強い風に建物の屋根が飛ばされるなどの被害が多発したのですが、原発でも使用済み燃料プールを冷却するポンプが一時停止したと新聞に小さく載っていました。
 
 停止したのは女川原発が3日の午後9時49分ごろ、東通原発は4日の朝で再起動後も停止し、予備機に切り替えても停止を繰り返したらしいです。
使用済み燃料プールの冷却は原発の安全論議ではあまり注目されてきませんでしたが、福島原発の事故を契機に、実は裸の燃料棒が多数保管されていて冷却が止まって高温になり燃料棒が露出すると大量の放射能を環境に排出する大変危険なものであることが自衛隊ヘリによる冷却水投下や東京消防庁による放水などの映像を通じて私たち国民の多くが認識するところとなりました。

 今回は結果的には1時間以内に復旧されたのですが、原因は風による送電線のショートなどで電源が一時的に電圧降下したためだろうと推測されています。
台風並みの強い嵐だったわけではありますが、何重にも安全装置がつくられているはずの原発が台風くらいで重要な機器が止まってしまっていいものでしょうか。
しかもこのようなトラブルは今回ばかりでなく、少し前にも開閉所の故障でも起きていました。 電力に関する限り原発といえども普通の家庭が停電になると原発の電源も止まるというのですから驚きというほかありません。 予備電源の信頼性も地に落ちています。
こうしてみると福島原発の事故は千年に一度といわれる大震災を待つまでもなく起こるべくして起きた人災というほかありません。 
基本的にこのような原発の脆弱性を解決しない限り再稼動などありえないでしょう。
まして他の原発も同じ状況のはずなのにもかかわらず「ストレステスト」なるもので保安院が「合格」のお墨付きを与えるなどとんでもない茶番というほかありません。

 地震に対してもまったくなっていません。 地震については中部大学の武田教授が分かりやすくまとめていますのでこちらをご覧ください。