犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

韓国便り~喫煙事情

2015-04-23 23:32:24 | 韓国便り(帰任以後)

 朝、ホテルでテレビをつけたとき、前日がセウォル号惨事の一周年だったことを知りました。

(そうか、母が死んだまさにその日にあの惨事が起こっていたんだ)

 一年前のその日、夜中に母が風呂の中で心臓発作を起こし、救急車で病院に運んだり、その後の通夜、葬式の手配をしたりで、テレビを見る暇がなかったので、お隣の国の大惨事のことに関心を向ける暇がありませんでした。

 テレビでは、大統領は南米歴訪の旅に出かけ、追悼式に参加しなかったこと、遺族たちの激しい抗議デモ、警察との衝突などを伝えていました。

(韓国の人たちは激しいなあ、あいかわらず…)

 パククネ大統領が、あたかも追悼式から逃げたように非難されていましたが、出たら出たで、激しく非難されたに違いありません。別に、自己は彼女の責任じゃないと思いますが。

 喫煙可のシングルルームで煙草をくゆらせながら、思いに耽りました。

 私が、事務所から徒歩15分もあるホテルに敢えて泊まっている理由は、唯一、喫煙ルームがあるからです。事務所に近くに三つほど手頃な値段のホテルがあるのですが、すべて全館禁煙。

 韓国の喫煙事情は、この半年の間に大きく変わりました。

 一つは、公共の建物がすべて禁煙になったこと。以前は、床面積によって、○○平米以上は禁煙となっていたのが、小さい建物も含めすべて禁煙になったとのことで、レストランや飲み屋でも、煙草は屋外の喫煙場所に出なければならなくなりました。

 私の会社が入っている雑居ビルも例外ではありません。以前は、非常階段が喫煙場所と定められていたのですが、今は、一階まで降りて、屋外に出なければならなくなりました。

 それ以上に大きいのが、たばこの大幅値上げ。

 すべての銘柄が一律2000ウォン上がったとのことで、一般的な煙草が4500ウォンと、日本の国内価格以上になりました。

 だからといって、すぐに禁煙に踏み切れるわけではなく、売上は倍増。値上げ分はすべて増税ですから、政府は想定外の税収アップで潤っているようです。

 今のところ、ホテルに喫煙ルームを設けることは許容されているようですが、ホテルが全面禁煙になる日も近そうです。


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