今、妻が地元の公民館で外国人に日本語を教えています。といっても、日本語教師の資格はないので、ボランティアでお手伝いをしている程度。地元企業で働くペルー人とか、技術実習生として来日しているベトナム人なんかを相手にしているそうですが、最近、30歳ぐらいの若いフランス人男性が来ているとのこと。
日本に来たばかりだそうですが、奥さんが日本人ということで、片言の日本語はしゃべれるらしい。奥さんとは、ディジョンにあるブルゴーニュ大学で知り合ったとか。この大学は、昨年の夏、娘が1か月間、語学研修で通った大学です。そんな縁もあって、先日は、娘を連れてそのフランス人とお茶をしたとのこと。
「仕事は何?」
「フランス語と英語でしゃべってたからよくわからなかったけど、フランスで蕎麦茶を売ってるっていってた」
出身はブルターニュで、ブルターニュ地方は蕎麦を使った「ガレット」が有名。
「じゃ、日本には蕎麦か何かの関係で?」
「いや、それが食虫植物を研究しているらしいの」
「食虫植物?」
夜、部活から帰ってきた娘に確認すると…。
「食虫植物じゃないよ、昆虫食だよ」
「昆虫食…」
なんでも、いずれ地球は食料危機に瀕する。それを救うには、今のところあまり盛んでない昆虫食を普及する必要がある。それで昆虫食を普及したいんだそうです。
「ホンテギとか?」
「さあ。エスカルゴかも」
「カタツムリは昆虫じゃないでしょ?」
今まで私が食べた虫といえば、日本では蝗(いなご)の佃煮、韓国ではポンテギ(蚕のさなぎ)、タイではバッタの唐揚げ、タガメの素揚げ、赤蟻の卵、メキシコではテキーラの中に入った芋虫に、砂漠のバッタをすりつぶして作った塩…。歌舞伎町のゲテモノ中華屋さんで蠍(さそり)を食べたこともあります。
そのフランス人がどんな昆虫の食品化を目指しているのかわかりませんが、今度家に招待することにしたというから、そのときに聞いてみようと思います。
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