金曜日の夜は長いつきあいの後輩と、でも15年ぶりという夕ご飯。
舌を肥えさせようという意欲のある彼が選んでくれたのが、白金にある
「福わうち」というお店。向かいに「鬼わそと」という系列店もあります。
dancyuで見たことあるなと記憶の隅をつつきつつ、親しげに店主と話す
後輩の話を聞いていると、あちこちの雑誌やテレビでの出演歴もお持ちとか。
カウンターに座ってガラスケースを見ると、
「玄界灘」「呼子」「長崎」と短冊に書いてあります。
九州出身の見るからに人柄太そうな方が包丁を握ります。
単品もありますが、おすすめが6000円、8000円、10000円と並び、
私たちは中くらいにしました。
つもる話を美味しい物が入れ子になって、
もちろん写真をとったりする間はないのですが、
長さ60センチはあろうかという細い舟形の皿にお作りが2切れずつ8種並んだのは
壮観でした。
佐賀旅行では食べられなかった、呼子のヤリイカはコリッとした歯触りととろける甘みがありました。
椎茸のすり流しはコクがある一品。
クエやアラの名前が出てくるのも九州らしくてワクワクしました。
締めのご飯は「肉じゃがカレー、卵かけご飯、おにぎり、お茶漬け」からえらべます。
こりゃあ、悩みます。
私は、最近でこそ増えてきたものの、あまり店でお目にかかることはない、卵かけご飯をチョイス。
割ると、オレンジに近いまん丸の黄身が笑っている卵はもちろん濃く深い味で
香り付け程度に醤油をかけてご飯と共にかき込めば、そりゃあ至福というものです。
懐かしい後輩との話の数々と、今年旅が重なった九州の美味しい食べ物の数々が
師走の私を一時緩い時間へと向かわせてくれたのでした。
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