宇沢弘文『社会的共通資本』岩波新書,2000年

著者の宇沢弘文氏は数理経済学専攻の経済学者で文化勲章受章者(1997年)。2014年に86歳でご逝去された。『自動車の社会的費用』(岩波新書,1974年)以来、久々にご著書を拝読した。コモンズなど”市場の役割”に委ねることのできない物事があること、逆に言うと、市場は、ある特別な条件がそろわないと機能しない、と説く。農業と農村(第2章)、都市(第3章)、学校教育(第4章)、医療(第5章)、金融制度(第6章)、地球環境(第7章)の各分野について考察している。いまも内容は古びていないという点で古典。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 福井雄三『開... 佐藤優『16... »