梶山季之『赤いダイヤ』

先月1月下旬に起きた米国での個人投資家の反乱記事(註)を読んで思い出した小説。
昭和20、30年代の日本の小豆の商品先物相場が舞台。もとは新聞連載小説。テレビドラマや映画にもなった由。業者のカラ売りに主人公たちが立ち向かう点が似ていておもしろい。

(註)「米個人投資家、反乱 SNSで「作戦会議」→ファンドに対抗 特定株乱高下、市場全体へ波及も」毎日新聞,2月2日
https://mainichi.jp/articles/20210202/ddm/008/020/100000c
以上
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山内一也『ウイルスと地球生命』岩波書店(岩波科学ライブラリー),2012年

著者は1931年生まれ。東京大学名誉教授、日本ウイルス学会名誉会員。
2021年2月上旬の時点でウイルスというと、ただちに新型コロナウイルス感染症を連想する。しかしながら、本書を読むと、ウイルスに抱く”病原”のイメージが変わる。胎児を母体の免疫系から護る被膜を作るウイルス、同時代内での「動く遺伝子」としてのウイルス、霊長類の誕生とウイルス、海洋内の膨大なウイルス、地球環境とウイルスなど、多面からウイルスを見ることができておもしろい。
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