山内一也『ウイルスと地球生命』岩波書店(岩波科学ライブラリー),2012年

著者は1931年生まれ。東京大学名誉教授、日本ウイルス学会名誉会員。
2021年2月上旬の時点でウイルスというと、ただちに新型コロナウイルス感染症を連想する。しかしながら、本書を読むと、ウイルスに抱く”病原”のイメージが変わる。胎児を母体の免疫系から護る被膜を作るウイルス、同時代内での「動く遺伝子」としてのウイルス、霊長類の誕生とウイルス、海洋内の膨大なウイルス、地球環境とウイルスなど、多面からウイルスを見ることができておもしろい。
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