風土記の丘だよりinかい

やまなしの考古博物館やmaibunCの活動のこと
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ヒペリカム・ヒデコート

2010年06月19日 | 草や木そして花・実


 銚子塚古墳の南側を通る園路です。
黄色の花が咲き乱れていますね。キンシバイの花です。

 キンシバイは、今月の初めの方でも取り上げていますが(2010年6月6日「咲き始めたキンシバイ」)、
今回は、このキンシバイについての、補足すべきことを2点、用意しました。



補足その1・・・
 それは、雄しべについての問題です。
前回の記事の中で、このような花を取り上げ、図鑑の記述「雄しべの根元は、5つの束になる」
ということを品種によって違うかのようにメモしました。
しかし、それは誤解だということを発見したのです。
この花は、開き始めたばかりの若い花です。そして・・・、



 咲いてから少し時間をおいたと思われる花です。さらに・・・、



 花びらの端の方に痛みが来始めた、かなり時間が経過した花です。
こうして見比べてみて、答えがわかりました。

 咲き始めたばかりの花では、雄しべの根元の5つの束がよくわからないほどに
ばらけて見えますが、時間が経過すると、徐々に5つの束に別れて、
というか、5つの根元から広がっていたのが、段々に根元近くにまとまっていく・・・
そんなふうに理解すべきだということが判明したのです。



補足その2・・・
 5点目のこの写真は、今日(2010年6月19日)、山梨市にある笛吹川フルーツ公園に行き、
そこで見たキンシバイの写真です。
そこには、ネームプレートが立てられていて、「ヒペリカム・ヒデコート」と出ていました。
 はじめは、それがどういう意味かわかりませんでした。でも調べてみると・・・。
前半のヒペリカムは、オトギリソウ属という仲間の学名Hypericumで「開出した」という意味があるそうです。
普通のキンシバイは、Hypericum patulumなんだそうです。
一方、フルーツ公園で見た“ヒデコート(Hidcote、ヒドコートとも)”の方は、
キンシバイの園芸種の1つで、大輪キンシバイという呼び方もあるそうです。

 ということで、銚子塚古墳の近くで見られるキンシバイも、どうやら
ヒペリカム・ヒデコートのようだと考えられるのです。

(撮影: 1~4点目=2010.6.17 5点目=2010.6.19)
コメント
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