風土記の丘だよりinかい

やまなしの考古博物館やmaibunCの活動のこと
そして周辺の甲斐風土記の丘の四季折々のようすをご紹介します

『発掘された日本列島2010』展のお手伝いにいってきました

2010年06月07日 | 遠出して


 昨日(2010年6月6日)の日曜日、東京は両国駅近くにある江戸東京博物館にでかけました。
目的は、文化庁等が主催する『発掘された日本列島2010』展のお手伝いです。
お手伝い・・・?
そう、会場にお越しになられる皆さんに少しでもご理解が深まるよう
発掘現場のことや、出土品のことなどについて、質問にお答えするなどがその内容です。

 この展示会は、来年の2月末までの間、江戸東京博物館をかわきりに、
全国6か所の博物館を巡回して行われます。
山梨からですと、スタートの江戸博が一番近いですね。どうぞ皆様、見に行ってくださいな・・・。



 といっても、どんな内容なのか わかりにくいかもしれませんので、メインの話題を1つご紹介・・・。
この写真は、奈良県天理市にある赤土山古墳で、発掘調査で出土した埴輪を
そのままの状態で型どりして作成したレプリカです。
その意味合いは、高さが10m以上もある古墳の後円部に、こうした埴輪を並べていたようすがわかる
という点にありますが、話題はそれだけには尽きません。

 実は、この埴輪列、その高い後円部から、激しく襲った地震のため、ずずずっと滑り落ち、
地中に埋もれてしまっていたということなのです。
まあ、そういうことでもなければ、前方後円墳の埴輪が、こんなにきれいに
状況を保って出てくることなんてないのですが・・・。
地上に立ち並んでいた埴輪の表面が、ほとんど風化していないことから、
この時の地震は、古墳が完成してから数年ほどのタイミングで起こったと見られているそうです。



 出土状況を物語るレプリカの隣には、実際に出土し、形が元通り復元された
円筒埴輪や朝顔形埴輪が展示されています。

 その他にも、旧石器時代から近代までの わが国土から掘り出された興味深い歴史の
最新情報がいっぱいです。

 この写真で、展示された埴輪の向こうに、人だかりができているのがおわかりでしょうか。
江戸博での会期中、毎週土曜と日曜の午後1時と3時に、文化庁の文化財調査官による
展示解説が開かれるのですが、ちょうどその解説が行われているという状況があったのです。

 さあ、皆さま、よいタイミングをはかって、ぜひご覧になってみてください。



 おまけ情報ですが、会場入口の脇の壁面には、協力機関のメッセージボードが並んでいます。
わがmaibunCが所属している全国機関の情報板もありますよ。
どれがそうか、注意してみてください。



 そんな関係もありまして、お手伝いにまいりましたし、会期終了まで、
当ブログのトップに、この応援バナーを貼り付けておきます。
ちなみにこれは、一番初めの写真から切り取って作成しました。

(撮影:2010.6.6)
コメント
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