
The Bens(ザ・ベンズ=Ben Folds・Ben Kweller・Ben Leeのユニット)の中で、唯一未聴だったBen Lee(ベン・リー)。
昨年リリースされた、彼の通算6枚目のアルバム 『Ripe』 を聴くきっかけをくれたのは、大好きなバンドRooney(ルーニー)。
2006年にBen Leeと一緒に全米ツアーをしたRooneyは、このアルバムに曲を提供し、コーラス参加をしている。
オーストラリア出身のBen Leeは、13歳でNois Addict(ノイズ・アディクト)というバンドでデビューし、もう既にキャリア15年。
このアルバムは、そんな大ベテランの彼が放つ、抜群のポップ・センス溢れる楽曲がたくさん詰まっている。
M-2 「American Television」 なんて、もうポップスの王道中の王道を行くと言った感じで、“青春ソング” というベタな表現がピッタリの曲。
ポップス歌手兼女優のMandy Moore(マンディ・ムーア)とのデュエット曲M-3 「Birds and Bees」 は、3連のゆったりしたラヴ・ソングで、Mandyのちょっと鼻にかかったキュートな声が、甘酸っぱい雰囲気をかもし出している。
泣きのギターが入り、ちょっぴり切ないメロディ・ラインが、個人的にはgigolo aunts(ジゴロ・アンツ)を思い出させるかのようなM-4 「Blush」、そしてゆったりとしているが、とっても爽やかなM-5 「What Would Jay-Z Do?」 もステキな曲だ。
RooneyのRobert Schwartzman(ロバート・シュワルツマン)との共作のM-6 「Sex Without Love」 は、コーラスでRooneyのメンバー3人が参加。
タイトルが示すとおり、パーティでナンパした女の子とのランデヴーを、ポップなメロディに乗せて歌っている。
M-11 「Just Say Yes」 の、アコギとピアノのドラマティックなアレンジに乗っかって広がって行くメロディ・ラインは、とても気持ち良い。
最後を飾るのは、シンプルなアレンジのアルバム・タイトル曲M-12 「Ripe」。
全体的に、純粋で素朴で親しみやすいアコースティックなポップ・チューンが満載で、爽やかな印象が残るステキな作品である。