18歳から開拓奉仕をはじめ
家を勘当され、定職もなく
唯一の足が自転車だった。
スーパーカブは、相当なお金持ちが乗るものと想像し、車を運転することは、想像だにしなかった。
中古の自転車を15台近くを乗りつぶし
毎日な20kmは、自転車をこいでいた。
パンクの修理は何十箇所にも及んだ。
ある日自転車をこいでいて、驚いたことに前輪が外れ、ころころ転がって行くのを口を開けて眺めた。
自転車は、前のめりに突き刺さったままだった。
スクラップ置き場で自転車をみつけ、
500円でかい、意気揚々と一人で駅のたった、ひとりの街路伝道し、帰ろうとしたら自転車が盗まれてしまった。
もう中古の自転車に飽き飽きしてしまった。
ホームセンターにゆき20000円する新品の自転車をよだれをたらしながら眺めた。
店員がよこにいたので頭金を払えばローンを払えば今日乗って帰れるときき
欲しくなった。
頭金に持っていた全財産198円を払い
これで、かえますかって聞いた。
すると店員が店長に相談し
その場にいた姉妹にあとから聞いた話では、店長は驚いたことになんでもいうことをきくよう店員に指示したそうだ。
保証人がいると聞いていたので
大好きなお兄さんのように慕っている兄弟の名前を書いた。
当時保証人の意味をまったくわからなかったのだ。
そして、はじめての新品の自転車を意気揚々とのり、保証人になってもらった兄弟に見せにいった。
兄弟は、喜んでくれた。
で
保証人がいるっていわれたから
兄弟の名前を、かいておきましたよ。
っていったら、ふだん優しい兄弟が
見る間に真っ赤になり
絶対そんなことしちゃいけないって
叱られました。
お兄さんのように慕っていた兄弟は、
若くして死んでしまいました。