<ローマ法王>「神の名で人殺しをするのは重大な冒とくだ」
毎日新聞2014年9月22日(月)20:25
◇アルバニア訪問、「イスラム国」を念頭に
【ローマ福島良典】アルバニアを訪問したフランシスコ・ローマ法王は21日、イラクやシリアでキリスト教徒など宗教少数派に改宗を迫り、殺害しているイスラム過激派組織「イスラム国」を念頭に「神の名で人殺しをするのは重大な冒とくだ」と指弾した。法王はキリスト教徒の迫害に危機感を抱いており、イスラム国に対する非難を強めている。
法王はアルバニアの首都ティラナでイスラム教など他宗教の指導者と面会し、「真の宗教は平和の源泉であり、暴力のルーツではない」と強調。「神の名を暴力のために使うことは誰もできない。神の名で差別するのは非人道的だ」と述べた。
法王は8月中旬の韓国訪問の帰路、イラク情勢について同行記者団に「不当な攻撃者(イスラム国)を止めるのは正当なことだ」と述べ、イスラム国の侵攻を阻止するための強制措置を容認する考えを示唆。アルバニア訪問中も「宗教の真の意味を歪曲(わいきょく)している」としてイスラム国などの過激派を非難した。
イラクのハビーブ・アルサドル駐バチカン大使は今月中旬、イタリア紙のインタビューで、イスラム国が法王の外国訪問時に暗殺を企てる恐れがあると警告した。だが、バチカンは「特定の差し迫った危険はない」と判断、法王はアルバニア訪問中の移動時にオープンカーを使用した。
フランシスコ法王の外国(イタリアを除く)訪問はブラジル(昨年7月)、中東(今年5月)、韓国(今年8月)に続き4回目。法王のアルバニア訪問は1993年の先々代、故ヨハネ・パウロ2世以来約21年ぶり2回目。

<ローマ法王>「イスラム国」テロ警戒 広場の警備を強化
毎日新聞2014年9月20日(土)11:32
【ローマ福島良典】イタリアのANSA通信は19日、フランシスコ・ローマ法王に対するイスラム過激派組織「イスラム国」によるテロ攻撃を警戒して、バチカンのサンピエトロ広場の警備が強化されたと報じた。
サンピエトロ広場で開かれる日曜恒例の祈りの集いにあたって、周辺道路から広場に入る人々の監視を強化してほしいとの要請があったという。
法王はサンピエトロ広場で毎週水曜に開く一般謁見ではオープンカーに乗って広場を巡回し、集まった信徒にあいさつするのが通例。一般謁見の参加者に対する警備はすでに増強されているという。
イスラム国はイラク北部でキリスト教徒などを攻撃しており、法王は信徒迫害を「不当な攻撃」と強く非難している。イラクのハビーブ・アルサドル駐バチカン大使は今月中旬、イタリア紙のインタビューで「法王もイスラム国の標的に入っている」と警告した。

<ローマ法王>バチカンに習主席を招待…親書送る
毎日新聞2014年9月17日(水)21:52
【ローマ福島良典】フランシスコ・ローマ法王の出身国・南米アルゼンチンのインターネット紙インフォバエは16日、法王が中国の習近平国家主席に親書を送り、バチカン(ローマ法王庁)に招待したと報じた。
中国は1951年にバチカンと断交しており、法王は中国との関係改善を目指している。
インフォバエ紙によると、法王は今月3日、アルゼンチンの政治家と文化人をバチカンに迎え、約1時間半にわたって国際情勢について会談した際、習主席あての親書を特使役の2人に託したという。会談にはバチカンのパロリン国務長官(首相)、マンベルティ外務局長(外相)も同席したとされる。
会談では、多極化する世界の中で、貧富の格差を是正し、紛争を解決するために対中関係を安定化させる必要があることが強調されたという。親書の中で法王は、世界平和について対話するため習主席をバチカンに招待し、自らも中国を訪れたいとの意向を表明しているという。
親書は3日後に特使役の2人から中国側に手渡されたとされる。

★ ローマ法王のツイッターを読んだ。(イタリア語)
Papa Francesco認証済みアカウント @Pontifex_it
Quando in una società manca Dio, anche la prosperità è accompagnata da una povertà spirituale terribile.
神様が存在しない時、精神の貧困を伴うって・・・。法皇様、これだけ? でも法皇様も狙われているのですね。
★ バチカンの広報(イタリア語版)
http://www.news.va/it/news/asiasiria-larcivescovo-armeno-di-aleppo-per-il-pop
ASIA/SIRIA - L’Arcivescovo armeno di Aleppo: per il popolo, gli autori dei raid non sono certo dei “liberatori”
Aleppo – I raid aerei contro le basi jihadiste in Siria, realizzati dagli Usa con il sostegno di alcuni Paesi arabi, non suscitano attese positive tra la popolazione siriana di Aleppo, timorosa “che questo tipo di intervento esterno possa peggiorare la situazione”.
Lo riferisce all'Agenzia Fides l'Arcivescovo armeno cattolico di Aleppo, Boutros Marayati.
“Qui la gente non ha una visione chiara di quello che sta succedendo - fa notare l'Arcivescovo - ma certo non vede gli autori dei bombardamenti come dei 'liberatori'.
Il sentimento prevalente è che i raid non risolveranno i problemi, e potrebbero addirittura aumentarli. Aumenta ancora l'incertezza che tutti vivono ogni giorno.
Quella con cui, ogni giorno, i padri e le madri di famiglia si chiedono se sia ancora possibile rimanere o se l'unica salvezza sia ormai da cercare nella fuga”.
Intanto le scuole nei quartieri di Aleppo controllati dal governo hanno riaperto.
I capi delle Chiese e delle comunità cristiane si incontrano una volta al mese – la prossima riunione sarà sabato prossimo
– per fare il punto della situazione e trovare forme condivise per alleviare le sofferenze e le difficoltà del popolo:
“noi rimaniamo qui - ripete l'Arcivescovo Marayati - e cerchiamo di sostenere tutti per fare in modo che rimangano qui, che non vadano via, finchè è possibile.
C'è acqua solo due ore al giorno, sui nostri quartieri cadono ogni giorno i missili dei ribelli, manca il cibo.
Tanti vanno via.
Ma c'è anche chi è tornato dal Libano e dall'area costiera di Lattakia, quando sono ricominciate le scuole.
Il nostro unico compito, in questa situazione, è cercare di far vivere i germogli di speranza che fioriscono tra le macerie”.
★ (上記のイタリア語、簡潔に和訳してみました)
アジア、シリアのアレッポ大司教は、空爆は解放にならないと語っています。状況が悪くなる恐れがありますと言っています。
アレッポは複数のアラブ諸国とアメリカの空爆は、悪化させることが懸念される。
何が起こっているのか人々はわからない、父母ら家族はただ逃げることを、どうするかと探っている。
小学校が再開された。
教会と信徒の会合は月に一度、次は土曜日が予定されている。
ここに残ってバラバラにならないことを願っている、できる限り支援を。
学校も再開され、人々が焦土の上に希望を、レバノンからラタキアからも帰ってきた人もいます。
★ 現地に住む人々はどんな思いでしょうか。
しかし「イスラム国」の要所にするはずの空爆が静かな一般住宅地に「誤爆」したという青山さんの「アンカー」をきいて、暗澹たる思いに
なります。神に祈るローマ法王のツイートはこれを知って心痛みながらも、書いたものでしょう。