撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

Kaposvar (カポシュヴァール)の教会

2013-03-22 14:29:55 | 海外生活

 Kaposvár は、Somogy (ショモジ)県の県庁所在地で人口68,000人は、国内13番目の

中堅都市である。 この地域には紀元前400年頃より、すでにケルト人が住んでおり、1009年

に “Kapos” という名称で Pécs の司教区のひとつであった。 

1555年には、オスマン・トルコに131年間占領され、1686年に開放された。

古い歴史のある町ではあるが、残念ながら、何故か興味深い古刹(教会)は少ない。

 

 <百二十五番札所; Senna (センナ) カルビン派教会 > 

  この村には、当初ルター派の信者達が住んでいたが、徐々にカルビン派が多くなり、1626年頃より

 一緒になり、1600年代に教会が出来たようだ。 その後、1785年にバロック様式で建てられたのは

 はっきり記録に残っている。 1787年より、この教会の売りである Z. Soós Istvén (Kaposvér の絵師)

 による絵板(パネル)を使って飾り始めた。

 1948年より教会も含めた野外ミュージアムとして公開している。 新鮮な空気が美味しい。

 

 

 

 祭壇は内陣の真ん中にある。         説教台

 

 

 教会東側信者席               南門

  

 

 天井の絵板(パネル)

 

 羊も戯れ、周りに古民家が数軒、中世の生活や道具を公開している。

 

 

 <百二十六番札所; Szenyér (セニェール) ローマ・カトリック教会>

   教会は、13世紀にロマネスク様式で建てられ、のちに1754年にバロック様式で再建された。

  塔は最初から無かった。 但し、内部には美しいフレスコ画が残っているらしいが、残念ながら

  拝観の機会に恵まれず、次回の出直しを期する。

 

 東側からの眺め。              南門

 

 

 墓地の中に佇む。

 

 <百二十七番札所; Somogyvámos Toronyrom (ショモジヴァーモシュ) 塔遺跡>

   中世の教会が、平原に見棄てられたかのように佇んでいる。 これは、13世紀末期にゴシック様式

  で建てられた。 塔は下段層が四角、上段層が八角形で典型的な中世の形状(窓の形状からゴシック

  か?)   内陣西側の壁と東側の祭壇部分がわずかに残っているのみである。 

 

 南側からの眺め               祭壇部分

 

 

 西側からの眺め                西側の壁面

 

 

 塔                塔内部

 

 

 <百二十八番札所; Törökoppány (トゥルコッパーニ) ローマ・カトリック教会>

   教会は、1490年にゴシック様式で建てられ、1799年には祭壇部分の内陣が追加された。

  オスマン・トルコの占領時代には、この地域の信者達の教会として使われた。 幸いにトルコ軍

  からの抑圧も攻撃もなく、しばしば、バロック様式で改良や改修を重ね、今日に至る。

  Somogy エリアで最も価値ある中世の教会のひとつに数えられている。

 

 

 

 庭に佇む聖人の像と

   オスマン・トルコ軍参謀・詩人Gül Baba の像(この村が大切にされた事が判ったような)

 

  

 内陣祭壇側            内陣入口側

 

 

 ロココ様式の祭壇         広大な平原

 

 

   これで、「Kaposvár (カポシュヴァール)の教会」はお終いです。

 

「バラトン遍路の旅」